マスボクシング
今日は休日(ああ、珍しい)だったので、昼間、「ダーウィンの悪夢」というドキュメンタリー映画を観ました。
・その後、細々とした用事を済ませ、ボクシングジムへ。
・到着すると、久保田トレーナーが、「じゃあ、7時からのプロ練で」と薦めてくれたので、参加。
自分の他には、軽量級のプロ選手2人と出稽古に来ていたキックボクサーが1人。
・今日は、いつもと違う内容でした。
練習の最初に、マスボクシング(寸止めというか、軽く当てるスパーリングです)を5R。
・山田さんが、ホワイトボードに対戦相手の組み合わせを書く。
「山田×リュースケ」となっていた。おお。
・ウェイトから考えると、そうなるのは、当然だが。
・現役を引退してから3年経つ選手の実戦練習(かなり久しぶり)の相手が山田さんというのは、ハイセンスでハイクオリティの罰ゲームみたいで、素晴らしかった。
・マスボクシングは、ドリル形式。
1R目:両者、ジャブのみ。
2R目:両者、左のパンチのみ。(左ジャブ、左フック、左アッパー、左ボディー)
3R目:片方の選手はジャブのみ×もうひとりの選手は、左のパンチなら全てOK。
(ハーフタイムで、打って良いパンチの種類をチェンジ)
4R目:片方の選手はジャブのみ×もうひとりの選手は右のパンチのみ。
(ハーフタイムで、打って良いパンチの種類をチェンジ)
5R目:フリー。(左右、全てのパンチがOK)
・山田さんは、やっぱり、プレッシャーのかけ方が尋常じゃないほどに巧いです。
(これは、初めて手を合わせた5年前からそうだった。というか、更に、巧くなってた・・・恐ろしい)
少しの動きで、相手をコントロールする。
この動きをすると、相手がどう考えて、どう動くか、という公式ができているのではないかとも思える。
・あと、山田さんは、自分が今までに手を合わせた相手の中で、一番、ジャブが入れにくいです。
本人からは、「俺は、リュースケのジャブが嫌い(苦手)だよ」(←ほんとすか?!)と言われたことがありましたが、とにかく、入りにくい。
・自分は、相手の重心が後ろ足に移った瞬間を狙ってジャブを撃つことが多いです。
その瞬間は、ジャブが入りやすい状況なので。
・1Rの間には、ひとつの攻防を終えたり、「ちょっと、この間合いは嫌だな」と感じた時に、仕切り直す場面(文章で言うところの句読点にあたる部分)が何回か出てくるのですが、その時に、相手の選手の重心が後ろ足にかかる場合が多いんです。
・重心が後ろ足にいくと、パーリング(手ではたく防御)がしにくいし、気持ちも後ろにいくので、「この場面では、こないだろう」と思いがちになる。
・だから、ジャブが入る可能性が高い。(反対意見があるでしょうが。自分が言うと、説得力ないし)
・おおまかに言うと、そういうことなので、自分は今回も、「後ろ足に重心が移った瞬間」を狙っていたのですが、山田さんは、そういう場面をほとんど出さない!
ほんと、ジャブが入れにくい。
あれには、まいった。
・余談ですが、3R目に自分が「ジャブのみ」の時、山田さんの左ボディーを右肘でブロックした時、思わず、その受けた右でアッパーを返してしまった場面がありました。
・「パンッ」と当ったので、「あ、すんません」みたいな感じの合図をしたら、山田さんは、「いいよいいよ」と返してくれて、続行。
・そしたら、5R目に、(細かいつなぎからの)山田さんの右ボディーアッパーが自分のストマックに炸裂。(笑)
(マスなんで、ほんの、軽く合わせられただけだけど、久しぶりに、あの感覚を味わった)
・なんとかごまかして(ごまかせてなかったが)、5R終了。
・打撃系の格闘技でキャリアを積んだ方はわかると思いますが、ボディーブローは強さよりも、相手に反応させないで、いかにコンパクトに打つかがポイントなわけですが、巧く入ると、もらったほうは、たまらんもんです。(息を吸った瞬間にもらうと、決定的なことに繋がりかねない)
・自分は、現役時代のキャリアの中で、国内トップクラスの選手との対戦がいくつかあったわけですが、彼らと比べても、山田さんのボディーブローが一番危険。
・老婆心で言いますが、これからうちのジムに出稽古にくるボクサーや総合格闘家、キックボクサーは、山田さんのボディーに細心の注意を払っていただきたいです。
・マス5R目の終了ゴングが鳴った瞬間、山田さんは、「ククク」と言ってました。(笑)
・その後、ミット6R。ヨレヨレになった。
・出稽古に来ていたキックの選手(この日が初対面。礼儀正しく、素晴らしい青年でした)と話すことができました。
簡単な挨拶の後、
自分「自分、現役引退してから3年以上経つんですけど、たまに、こうやってプロ練に参加させてもらってますんで、よろしくお願いします」
キックの選手「ああ、そうなんですかあ。復帰戦はいつなんですか?」
自分「いや、復帰するわけじゃないんです」
・数分後、補強運動をみんなで行った後、再び、会話。
キックの選手「何級で試合をされていたんですか?」
自分「スーパーウェルターかミドル、70キロ周辺でやってました」
キックの選手「プロで、何戦されたんですか?」
自分「通算で14戦ですね」
キックの選手「そうなんですかあ・・・復帰しないんですか?」
自分「いやいや、自分、本当に復帰しないです」
キックの選手「試合がないのに、あんなきつい練習、よく耐えれますね。試合があるから、耐えようと思えるけど・・・」
といった内容。
・かつて、中日ドラゴンズの山本昌投手が、
「やめたいという気持ちと、やめるという気持ちは違う」
とおっしゃっていたのですが、至言だと思いました。
・自分は、「やめたい」と思って引退したわけではなくて、「やめる」と思って引退したから、今でも、月に2,3度、ボクシングジムに行って、プロ練習に参加するのだと思います。
・あと、今日の練習をやったのは、やっぱり、意地です。
(耐えられたかどうかというと、耐えてなかったが)
どんな種類の意地なんだと言われると、説明が難しいのですが、とにかく、意地です。(笑)
・山田さんや、ミット持ってくれたトレーナーさん達に、「リュースケ、ヨレヨレだったなあ、しょぼかったなあ」と思われているので(笑)、近いうちに、また行きます。
