アルヘンティナ | GOD SAVE THE KNUCKLE!

アルヘンティナ

 ラグビーW杯は、優勝候補筆頭である南アフリカの優勝で幕を閉じましたが、全体的に接戦が多かったし、不調と言われていたイングランドやフランスがベスト4に残り、ニュージーランド、オーストラリアが早々と敗れたりと、見ごたえのある大会でした。


 しかし、なんといっても、アルゼンチンには驚きました。3位ですよ。

しかも、開催国フランスに2回も勝利し、負けがついたのは準決勝の南アフリカ戦だけ。

イギリス生まれのスポーツであるラグビーの国際大会で、スペイン語圏の国のチームが連戦連勝するなんて、今までにはなかったんじゃないでしょうか。


 アルゼンチンといえば、サッカーでも次々と途切れることなくタレントを輩出しているわけですが、あんなに経済基盤が不安定で、つい数年前まで状勢不安で暴動が起こっていた国がこれほどスポーツ選手の育成に秀でているというのは、どういったことなんでしょうか。

(もちろん、サッカーにしてもラグビーにしても、早い段階から優秀な選手がヨーロッパのクラブに移るという現実があるわけですが、やはり基本は国内の育成ですので)


 そういえば、サッカーの元日本代表選手である都並氏がアルゼンチンにコーチング留学に行って、帰国後に語った感想が興味深かったです。


都並氏は、『アルゼンチンに行って一番感銘を受けたことは、指導者になるための競争はすごく激しくて、とてもシビアな世界なのに、「指導者が選手に与える影響なんてほんの小さなものだ」という考えが全体的に浸透していることだった』みたいなことを語っていました。


 素晴らしい考えだと思います。

もちろん、こういった考え方がすべてではなくて、アルゼンチンという国がスポーツシーンで活躍した背景には、他にもいろいろな数え切れないほどのファクターがあるのでしょうが、指導者と選手が主従関係にあり、指導者になるためのハードルが低すぎる一部の日本スポーツ界(ボクシング界は特に)は見習うべき考え方なのではないでしょうか。


 最近、日本のプロボクシング界では、どこかのお父さんがセコンドライセンス停止の処分を受けましたが、そもそも、ド素人に簡単にライセンスを交付するシステム自体が歪んでいるんです。

いや、ボクシングのセコンドライセンスってのは本当に簡単に取得できちゃうんですよ。なんと、競技歴のない人でもですよ。選手達は厳しい競争をくぐり抜けてきているのに。

(ちなみに、セコンドライセンスと違って、トレーナーライセンスは競技経験がないと取得できません。まあ、このへんも、けっこうあやふやなんですが)


 指導者にはわりと簡単になれるのに、(要するに、ジムを運営する人間が「この人が指導者、オレが指導者」って決めてしまえば、選手は逆らえないわけですね)

指導者のエゴや権力だけが大きく、選手は何も意見が言えないなんていう状況は、ほぼ江戸時代ですからね。


で、勝ったら指導者の手柄、負けたら選手の責任、みたいになっちゃったりして。


※もちろん、中には、しっかりとしたコンディショニングの知識や、トレーニング論、技術論を持った素晴らしい指導者もいるのですが、少数です。


 「日本人は」という主語はもはや意味がないかもしれませんが、あえて言うならば、最後まで勝負をあきらめない精神は日本人特有のものだと思いますし、いろいろなものを取り入れて創意工夫し、オリジナルなものを作り出す知性、また、フィジカルでは素晴らしいアジリティ(敏捷性)とスピードを持った日本人アスリートや格闘家は、とてつもない可能性を秘めていると思います。


 あとは、科学的トレーニングをもっと取り入れ、指導者の育成を充実し、そこで育った真にプロフェッショナルな指導者と選手が、自由に意見を交わせるような良好な関係で同じ目標を目指せば、日本人が世界のスポーツシーンを席巻する日はいつか来るんではないだろうかと自分は思っています。(いや、これ、真面目にそう思います)

細かい具体案はありませんが・・・。まあ、若くて優秀な人たちがすでに考えているでしょう。(楽観)


 このようなでかいことを書いてしまいましたが、自分はまず、自分のことだけで手一杯なので、明日も良い練習してきます。