映画「鉄道員」でも登場したあの名車、キハである。
毎回感じる事だが、JR北海道の乗り鉄は本当にワクワクする。
まず何と言っても北の大地の大自然の景色が圧倒的に素晴らしい。
加えて札幌近郊以外の路線はほとんど非電化なので、私の好きなディーゼル特急やキハに乗れるという素晴らしいところなのだ。
途中から1両ワンマン運転のキハに乗り換えると帰宅途中の学生が沢山いたが、ものの一駅か二駅ですぐにほとんど降りて行き、車内は私以外には数える程の人数になった。
日も暮れ、暗闇に薄っすらと浮かび上がる一面の雪景色をぼーっと眺めていると、やがて目的地である終着駅が近づいてきた。
終着の無人駅に降りたのは私以外には一人だけであった。
振り返るとホームも線路も綺麗に雪化粧され、おそらく折り返しの上り最終列車になるのであろう、雪降る夜の終着駅に停車し、来るともわからない乗客を待つたった1両編成のキハの姿が寂しげだが頼もしく思えた。