こんばんは、ゴージャス松野です!
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今日8月16日は、お盆の明けの日・・・お盆明けには、お盆の間あの世から現世に帰っていたご先祖様の霊を、再びあの世へお送りするために火を灯す『送り火』の風習があります。
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仏教が庶民の間に定着した室町時代以降、年中行事として行われるようになった送り火は、大規模なものとして山の送り火と海の送り火の2種類有ります。
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今年は、コロナの影響で各地で開催が見送られましたが、山の送り火として有名なのは京都の五山の送り火、そして海の送り火は灯籠流し(精霊流し)として全国で行われています。
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ところで、皆さんはお盆のお墓参りの際、お寺の境内で綺麗に咲く蓮の花を見かけませんでしたか?
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『蓮は泥より出でて泥に染まらず』
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この言葉は、中国の成句ですが、蓮の「清らかな心」という花言葉は泥水を吸い上げながらも美しい花を咲かせる蓮の姿に由来しています。
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お釈迦様を始めとして、仏像のほとんどは蓮台という蓮の花をかたどった台座に乗っています。
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蓮の花には泥が濃いほど大輪の花を咲かせるという不思議な性質があり、澄んだ水の中では小さな花しか咲かすことが出来ないといわれています。
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泥水に染まらずに美しい花を咲かせる姿が、私たちが迷いの世界から悟りの世界に行き着く姿と重なることから、蓮が仏教の教えをあらわす花になったといわれています。
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泥水は人生に置き換えれば、辛いことや悲しいこと、大変なこと・・・人生とは、まさにそんな泥水の中で大輪の花を咲かせることではないでしょうか。
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つまり、お釈迦様は、辛く悲しい思いがあるからこそ、人間は幸せを感じることが出来るということを教えて下さったのだと思います。
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また、普段よく使われている「事の良し悪しに関わらず行動や運命を共にする」という意味の『一蓮托生』という熟語がありますが、これは「極楽浄土で同じ蓮に生まれ変わる」という仏教の教えに基づいたものだそうです。
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ちなみに、『台無し』の「台」は蓮台のことで、台座がなければせっかくの仏像も威厳がなくなってしまうことから、面目を失うことや様にならないことを「台無し」というようになったということです。
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他にも、蓮には花と実を同時に作るという特徴があることから、仏教では『全てのものには花と実があり仏になる資質を持っている』という意味で「華果同時(けかどうじ)」という言葉かあるということです。
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このように、お寺の境内に咲いている蓮の花は仏様の教えを伝える大切な役割を担っているようです。
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仏教とは特別な教えではなく、日々の生活の中にあるものを通して、それをどう受け入れてどう考えるか、また人としてどう生きるべきかを示してくれる道標のようなものではないでしょうか。
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コロナウイルス騒動の大変な状況下で生きる私達ではありますが、蓮の花のように清らかな心を持って生きていきたいものですね😊
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覚念行秀 合掌
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