こんばんは、ゴージャス松野です!



今日は伊達郡桑折町伊達崎・威芳山大林寺で、曹洞宗福島県宗務所第三教区並びに同護寺会が主催をする「特派布教・檀信徒集会」が開催されました。



定刻の午前9時30分に参加者全員で般若心経をお唱えした後、第三教区教化部長・金秀寺ご住職佐藤昌史師のご挨拶が有り、集会は開講となりました。 



本日の講師(特派布教師)は、宮崎県延岡市・普門寺ご住職吉井泰俊老師様でした。 



最初に、曹洞宗管長江川辰三禅師様の「告諭」(おことば)が厳粛に読み上げられました。 



告諭は、『今、私たちの心は不安に苛まれて止まない。耐えることのない凄惨な事件や争いに胸を痛め、災害に涙し、他者との関わりに思い悩むような苦悩に満ちた社会を生きている。』
『こうした世の中にあって、心安らかに生きるためには、一仏両祖の教え、つまりは、多くを求めてしまう生き方を見つめ直し、自己をつつしみ、ともに思いやり、分かち合う心豊かな社会の実現を実践しなければならない』といった内容でした。



ご老師様は、お釈迦様が菩提樹の下で悟りを開かれた時の様子を例に挙げて、管長猊下の告諭の実現のためには、『この世に存在する全ての生命は、深い部分で密接に繋がりを持っているので、お互いに尊重し大切にすることが何よりも大切である』と説明を加えられました。



また、『お釈迦様もそうであったように、人は誰しも自分自身が一番大切で可愛いと思っている』ものであり、それ故に『絶対に他人を害してはいけない』と力説されました。



仏教における『身口意』の三業の中でも、『口』は特に大切な業であるということです。



『口』の役割の一つである言葉は、『口中の斧』というお釈迦様の教えが示す通り、相手を傷付け必ず自分にも返ってくるものなので、特に気を付けなければならないということでした。



ご老師様ご自身の体験談として、お母様の認知症の介護中に、認知の度合いが進行していくお母様に対して、最後は優しい言葉をもって接することが出来なかったことが、今でも深く悔やまれると仰有っておられたのが、とても印象に残りました。



法話の後は、禅宗の食事の作法に従い「五観の偈」をお唱えして昼食(ちゅうじき)を頂きました。



そして、午後は『布教師さんと語り合う』と銘打たれた檀信徒集会の時間となりました。



質疑応答に先立って、ご老師様は午前中のご法話の続きとして、『口』の役割の一つである食事の大切さについて、特に発酵食品や玄米等、日本の伝統食は体を元気にして生命力を向上させるので大切であるとお話しになられました。



質疑応答では、九州における曹洞宗の伝播状況や寺院数、坐禅における目的の捉え方や、指導する際の説明の仕方等について、ざっくばらんなディスカッションが繰り広げられました。



閉講式には先亡供養諷経として、修証義第五章を参加者全員でお唱えをして集会は散会となりました。



奇しくも、今日6月20日は愛犬キャンディの祥月命日の日でした。



祥月命日に、第三教区の集会に参加させて頂くというご仏縁に心より感謝を申し上げます。



今日は、曹洞宗福島第三教区特派布教・檀信徒集会で、大変有意義な時間を過ごさせて頂きました。



覚念行秀  合掌