落語ってなんてうっかり者が多いのでしょうね。今回登場するうっかり者は、はんぱじゃない。
日常からかけ離れたうっかりを演じるのは逆に難しいのではないだろうか。タイトルですが『そこつながや』と読みます。漢字って難しい…。
八五郎と熊五郎、熊と八の名コンビのお話です。
八が鼻歌をうたいながらおでかけ中、
浅草の雷門に前を通りかかると、人だかりがわんさわんさ。
『なんだい、どうしたい?』 八が人をかきわけ覗き込む。
なんでも行き倒れだそうだ。
『わぁぁ!おい、熊じゃねえかぁー。』
『おまえさん知り合いかい?』
『知り合いもなにも、俺の兄弟分だい!』
『こんなとこで野垂れ死になんて…。さぞかし寒かろうに…。』
『今朝声掛けた時、どうも生気のねぇ顔してたと思ったぜ。』
『おいおい、行き倒れの男は昨晩から倒れていたらしいぜ、そんなわけねぇだろ。』
『いやいや、あいつのんきだからさ、自分が死んだのもしらねぇで、体をここに置いていっちまったんだ』
『ちょっと待っててくんな。今本人をつれてくるから。』
『??あんた、大丈夫かい?』
と人の話もきかず、猛ダッシュ!
具合が悪く寝込んでいた熊をたたき起こす。
『おい!熊、起きろ!寝ている場合じゃねぇ!おめぇ、死んじゃったんだぞ!』
寝ぼけ眼の熊
『えぇ!!俺が死んでる?…そういやぁ、昨日しこたま飲んで記憶がねぇよ。浅草を通ったような気もするな。俺ってしんじまったの?』
『そらみろ。すぐ死体を引き取りにいくぞ!』
はぁはぁ言いながら現場につくと、
『やれやれ、またあわて者がきたよ…。』
とあきれ顔。
『な!熊。俺の言ったとおりだろう。』
『おぉっ!なんてあさましいすがたに、うぅっ…。』
『よし、熊!運ぶぞ。よいしょ。よいしょっと。』
『でも兄貴ぃ。自分の死体を運ぶなんて、ぶざまだよな。』
『つべこべ言わず、もっとしっかり力いれな!』
『でもね、兄貴。運ばれてんのが俺だとしたら、運んでる俺はいってぇ誰なんだい?』
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