戦友の死 | 38度線の北側でのできごと

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 この歳になると、何人かの同級生(顔は覚えていない。名前すらも危うい)が亡くなっていて、また何人か前科のある人と知り合うことになる。いわゆる反社に近い人もいる。清廉潔白な無菌室中で過ごすような生き方は出来なくて、いわゆる人生の平均値はあまり変わらないのだが、同じような人が集まって平均値なのではなく、上下の差が激しくて、平均値は真ん中ということを感じる。

 

 今年印象的だったのは、数年ぶりに結婚式に出たことで、もう40も半ばになると結婚の話なんて聞かない。会社組織への忠誠度は低いから、同僚の結婚式は呼ばれない。親も親族も高齢にはなったが生きている。まだ葬式も珍しい。礼服を一番着ない時期なのかも知れない。

 

 戦友が死んだ。パソコンである。Windows7から10に換装して使っていた。最近動きが危ないなと思ったら一気に。ハードディスクに致命的なエラーが発生した。既に9年目ということを考えると寿命。「いやー、お客さん。買い替えた方がいいですよ」と普段話している自分がその立場になるとは。

 

 キーボードは二代目。数百円のものを買った。モニタ、マウス、Blutooth、無線LANアダプタは旧機のものを引き継ぐ。金曜日に到着予定。

 

 このパソコンは戦友だった。週刊金曜日の原稿も、朝鮮新報の原稿も、雑誌イオの原稿もこのパソコンで書いた。事前に北朝鮮の写真はUSBメモリに移していたが寂しい。

 

 新しいパソコンは53880円。安い。 

 

 いくつか、文書データが発掘できないのだが、たぶん日の目を見ない原稿。あるいは、過去の作品なので別に未練はない。棺桶に入れて燃やすように消すに限る。

 

 久しぶりの新しいパソコン。普段、昼の仕事でIT関係の仕事をしているので、セットアップは楽なのだけど、少しだけうきうきしている。これからこの道具で何を書こうかと。

 

 万年筆も一本高いものを持っているのだが、普段使いはしない。朱入れはぺんてるの赤ペン青ペンを使うけど、肉筆は書かないので、まるで一本いいペンを買ったみたいな気分もする。

 

 戦友の死は寂しいけれど、一方で新たな作品が生まれるのも楽しみにしている。