昨日の午後に測量士さんと市役所で待ち合わせした。

 

私の家の土地から道路までの間に坂道がある。

 

それが両隣の土地と県所有の水路の、合計3つに分かれていた。

 

それも両隣の土地は地目が「畑」になっていた。

それを分筆して地目を住宅に変更するのに約5か月を要した。

 

残っているのが県所有の水路だけだった。

それが私の名義になれば、一挙に家と土地が売れる。

もう買い手は付いているので、残すは水路の払い下げ。

水路は県への測量士さんの働きかけで、既に地目は住宅になっているようだ。

 

 

あとは市に降りてきているので、市の管財課が適当な価格を設定して払い下げる。

その申請が私以外に4件提出されているのでまとめて審議される。

5件の書類が全部揃ってからの審議になるので、まだ最低1か月かかるだろう、という市役所職員の説明だった。

でも、これで売れることは確実になった。いつになるかは分からないにせよ。

 

そうなったら早く売ってしまって、現金化したい。

それには私が移るアパートを探さなければならない。

そこで先週の月曜日に不動産屋と会って1件アパートを見てきた。

 

その前に不動産屋には言っておきたい事があった。

 

精神科のデイケア人通っていて、他にも一人暮らしをしようと思ってアパートを探した人がいたが、精神障害を理由に断られたそうだ。

それに私の場合は収入が障害の年金だけなので、年金を家賃に充てると、他の生活費は貯金からの持ち出しという事になってしまう。

家が売れれば貯金は増えるが、いつしかは貯金も底をつく。

だから、社会保障を受けることも視野に入れて市営住宅に入居しようと考えている。

市営住宅ならば、収入に応じた家賃となるので、社会保障をそこで受けられる。

 

こういう計画なのだが、その一歩となるアパート探しなのだという事を、不動産屋に話した。

今回のアパートはそれを知らなかった不動産屋が探した物件なので、とりあえず見学だけでもしてみようという事になった。

 

私の障害の事、アパート探しが大変になる事は以前にも不動産屋に話したが、彼は思いっきり忘れる。

客の情報を覚えていられないポンコツ不動産屋なのだ。

その上、お客には押すのに他の不動産屋との折衝では、すぐに諦めてしまう。

 

押しが強いのに活かしていない。

 

先週の月曜日の物件は。旧住宅供給公社の開発した少しばかりお高い住宅地の中にあった。

 

道の両脇には背の高い街路樹が植えられている。

環境は良い。

 

ここは地元の人には高いのに駅から遠いと言われている。

 

バスがあるが駅近くに土地が有り余っている。

そこを開発せずに山を切り崩して造成した、いわば田舎なのだ。

 

それなのに高い価格設定。だから7月という、不動産が動かないこの時期にも売れ残っていた。

 

とりあえず、ここよりも価格の手ごろな物件を当たってもらうように依頼した。

 

その後、昨日の午後に案内できる物件が1件ある、というので不動産屋と一緒に行った。

 

そこが酷い。

JRの地方路線と私鉄の線路が交差する場所から遠くない。

物件の横にはJRが、100メートル先には私鉄の電車が走る。

JRは1時間に2本程度だが、私鉄は5分に1本高速で走り抜けるので、どちらも騒音が心配される。

実際、走っている所に遭遇して、そんなに大きな音はしないが、夜になると事情は変化する。

 

 

 
 
 

 

それになんといっても、アパートの入り口に「不審者を見たら110番」という張り紙があった。

という事は、不審者が出没したという事。

治安があまりよろしくない、という証拠だと思った。

 

 

 

 

気の小さい不動産屋はここしかないと最後通告してきた。

気の弱い不動産屋はこうだから困る。

 

一応、訪問介護の担当のケースワーカー(本当はなんと呼ぶのかは、うっかり忘れてしまったが)と訪問の看護師に相談して、金曜日の夕方に返事をすることにした。

 

不動産屋と別れた後で、駅に近いコインパーキングに車を入れて、駅から物件まで歩いてみる事にした。

 

衣食住はどれも大事だが、精神障害者にとっては住環境はとても大事になる。

精神的に圧迫されるような所に住みたくはない。

 

駅から歩いて25分。

戻って駅から車で行ってみた。約10分。

車を使えば裏道を使って近くのスーパーまで5分もあれば着いてしまう。

 

地の利は悪くはない。

ただ、環境が悪い。治安が良くない。

 

 

やはり帰ってすぐに不動産屋に電話しよう。

そう決めた。

断わるなら早い方がいい。

 

障害者だという理由で、こんなアパートしか紹介されない事を不甲斐ないと思った。

涙が出そうになった。

 

帰りにスーパーに寄って買い物を済ませて、パソコンを開き、電話した。

「今日はありがとうございました。先ほどの物件ですがここはダメだ。住みたくない。ここに引っ越したら私の病気はもっと悪くなってしまうよ。」

そいう言っても不動産屋は「ここしかないですよ」の一点張り。

 

先週見た物件は大手の紹介だから、障害者を理由に断ることはないでしょう、と言っていたのだが、今度はここしかないと言う。

本当にこの不動産屋を信頼できるのかが、不安になってしまった。

 

パソコンで以前に不動産屋に当たってもらった物件を、私が検索したが空き部屋はなかった。

それも不動産屋はちゃんと調べていたようで、、それで他にはない、という発言になったのだと思う。

 

私は言った「去年の11月に現ナマで20、渡しているし、大手の不動産会社の紹介なんだから、ここで頑張ってよ。」

 

すると、「20万なんて儲けに入らないし、大手なんて関係ない」

とそこまで言ってきた。

 

お客さんを前にして20万は儲けに入ってないとか、大手不動産会社の紹介は関係ないとか、そう言う不動産屋が気にいらない。

持ち金が少なくなった時の20万円は私には大きな金額なのだ。

 

それに大手不動産会社からの紹介は関係ないとまで、言ってきた。

実はこの大手不動産会社に彼の息子が勤めている。

今回の紹介も会社を通さない紹介だった可能性も否定できない。

いわゆるグル。

 

そういうことで不動産屋と喧嘩腰になってしまった。

 

とにかく先週の物件をもう一度当たってくれ、と言った。

 

不動産屋からは、この地を離れれば不動産屋の持ち物件があるので、そこなら紹介できる、と言ってきた。

 

最終的にはそこでもいいと言った。

 

本当にこの不動産屋はあてにならないと感じてしまった。

 

 

昨日の午後に市役所に車を置いて、不動産屋の車で移動したので物件を見た後で市役所に戻った。

その際に、先日、市役所近くに「空きあり」と自販機の横に張り紙をしてあったアパートがあった。

そこにも電話してみたが、つながらなかった。留守電になっていた。

一応、私の電話番号とメッセージを残しておいた。

 

それが今朝になって電話がきた。

 

間取りを聞いたが私の希望とは違っていた。それでも見てみませんか、という言葉があった。

私が障害者であることは告げたが、会って確認したいようだった。

これが後につながる可能性を感じて、すぐさま見学の時間設定に入った。

 

いつでもいいですよ、と言った割りに、金曜日の午後3時過ぎを指定したら、都合が悪いという。

これからはどうですか。

電話の向こうでそういう言葉があったので、すぐさま出かけることにして11時に待ち合わせした。

 

電話で話した通りに高齢の男性が部屋の入り口を開けて待っていてくれた。

 

まずはお部屋拝見。

狭い。希望の間取りと違うのは承知で来たのだからしょうがない。

それに二部屋の一つには窓も無かった。

都市ガスとケーブルテレビが入っているのは魅了だが、和式のトイレだったし、今では許可が下りない給湯器がバスルームの中にあるお風呂だった。

 

 

 
 

 

障害者でも受け入れてくれるのは、ありがたいが、こんな部屋しかないのか?

もう少し高くてもいいからクラスの上の部屋に住みたい。

障害者にはこの程度の部屋しか、あてがわれないのかと、心細くなった。

 

この時とばかりに、その大家さんに言った。

 

不動産屋が障害者という事でブロックしていて、直接大家さんとは話せない。

直接会えば障害の程度も分かってもらえると思うが、そこまでたどり着かない。

もし、大家さんのお付き合いがある方で、アパートを紹介して頂ければ、紹介料もお支払いしますから、紹介していただけませんか?

 

それはできない。

 

それはそうだろう。

そういう返事を覚悟で言っている。

 

今ではアパートの管理は不動産屋がするので、大家さんとはつながりが持てない。

 

不動産屋でブロックされるから先に進めないでいる。

 

暗澹たる気持ちで家に戻った。

 

どこにも住む所が見つからないならば、今日の狭い物件か、昨日の環境の悪い物件に住むことになるだろうと覚悟した。

 

少し動いただけで疲れたので帰ってから、少しばかり横になっていた。

 

そこにスマホに電話が。

 

誰だろう?今日は不動産屋は休みのはずだし。

 

そう思ってディスプレイを見ると不動産屋だった。

 

先週の物件に当たってもらっていたようで、審査用に申込書を書いてくれ、という内容だった。

やればできるじゃん。

不動産屋よ、よくやった。

 

 

早速、明日店に来て申込書を書いてくれ、という。

 

ここだけの話、明日は念願かなって、A嬢と最初の店外デートが決まっていた。

 

そういう事は言えないので、デイケアを予約してあるので、そちらに行くから、と偽った。

金曜日に訪問看護が終わってから4時ごろ伺うという事にして電話を切った。

 

今日の事もそうだ。

急に来てくれとかそういう要求に答えるには、先の見通しとして、女の子のとのデートとか、そいうことのご褒美が無いと頑張れないよ。

 

そういう身体になっていた。

ずいぶん堕落したものだと自分でも感じる。

 

朝は薄日が差していたのに、もう小雨が降っている。

 

明日はデート。