写真美術館を出るともう1時を回っていました。
少し腹が減ったな。
という訳で軽く昼食を摂ろうと思いました。
しかし、まだ入れ歯をすると痛みがあります。
硬いものは好きなのですが、今は食べられません。
こういう時はファミレスのハンバーグあたりがいいのかもしれません。
駅近くのサイゼリアでゆっくりランチしました。
サイゼリアですから勿論ドリンクバー付きですよね。
食べ終わるともう2時を過ぎていて、次の初台の東京オペラシティ アートギャラリーが3時からの予約ですから、ゆっくり出掛けることにしました。
久しぶりの初台です。
オペラシティの中庭が、なぜか懐かしいような気がします。
美術館巡りだけでなくクラシックコンサートにも来ますし、年に1、2度はオペラを観に新国立劇場にも来ます。
初台は意外と訪れる場所なのです。
エスカレーターで上の階に移動しました。
美術館入り口には、もう数人が並んでいました。
時刻通りに順番に入場開始です。
予約の二次元コードを表示して体温測ってアルコール消毒して受付に行きます。
今日は全部の美術館で障害者手帳を提示しただけで無料で入場できました。
こういう時にしか役に立たない手帳なのです。
昔はたくさんのメリットがあったようですが、社会保障費が削減されてから使える制度が限られてきました。
さあ、今日いちばん見たかった展示です。
どんな展示かはホームページでもあまり詳しく案内されていなかったので期待は大きなものがあります。
最初の展示室の入り口にある、この展示会のために制作されたであろうオブジェ、なのかな服を積み上げたインスタレーションなのかな、それをスマホで撮っていたら係の人が来て、今回の展示はカメラマークのあるものしか撮影できません、と言われました。
このマークです。
仕方無しにその場で削除しました。
今回はパリやミラノのコレクションのブランド商品の展示が多かったので、これも版権に引っかかるのかもしれませんね。
こういうものはカメラOKでした。
それとオールドファッションな展示品です。
こういうのは博物館ものだと思います。
でも先の3点は特別な許可でも取って撮影許可が降りたのかもしれません。
あれっ、こんな展示品ばかりなのかな、と思っていたところに登場したのが〈フォト·ノート 1992-2019〉という多数の写真の展示です。
いました、私と同じ発想で撮影をしている人が既にいたのです。
ハンス·エイケルブームという人でした。
1992年から去年までの写真をまとめたものです。
首からマイクロカメラを下げてシャッターはポケットの中で押して街中の普段の人のファッションを撮影しているのです。
それも世界各地を回って被写体がカメラを意識しない無防備な状態のモデルを撮影しているのです。
モデルといっても一般人もいるようです。
私のスマホは通信エラーが多くなったので機種交換しました。
でも音楽プレーヤーとカメラは、ほぼ正常に機能します。
(ほぼ正常というだけあって、たまに撮れてない写真もあります)
音楽プレーヤーを駆動させながらイヤホンで聴いている時に、カメラ機能を作動されます。
カメラ機能はスマホの基本機能に組み込まれていますから、後付けの音楽プレーヤー·アプリと喧嘩しません。
当時に機能します。
するとシャッター音がイヤホンに聞こえだけで外には漏れないのに気がついたのです。
ああ、盗撮マニアはこうやって撮るのだな、とガテンしました。
あくまでも自己申告ですが私のは盗撮ではありません。
被写体に気づかれずに、モニターも見ずに、偶然に撮れる写真を撮っているだけです。
偶然に撮れたものですから99%、ブレとボケがあります。
何を撮ったのかも分からない写真がたくさんスマホに残っています。
たまには自分を写すカメラ側に変わっていて自分が撮れている時もあります。
帰るとただ削除する作業に追われます。
でも、この人のはキチンと被写体が写っています。
全部で96点の写真が展示されていました。
東京の和服の女性もありましたし、イスラムの服装の写真もありました。
実に多彩な写真の展示でした。
もちろんこの展示は撮影NGでしたからアップする事はできません。
上の階に上がると散りばめられた写真の集合体でした。
ここは撮影OK。
実に様々なファッションの写真です。
そして最後に全身にヘビの入れ墨をした女性の大きな写真がありました。
入れ墨を入れる事はどんなファッションにもできない美意識だと思います。
そんな入れ墨の人が多い日本で銭湯に入れない事がキャプションに書かれていました。
ファッションは美意識の現れです。
自分の身体でも、爪を切ったり、髪の毛の色を変えるのも美意識のなせる技です。
どうして入れ墨だけ除外されるのかは、日本の入れ墨の歴史に暗部があるからでしょうが、入れ墨イコール反社会的組織とは限らなくなってきました。
そういう判断が変わる時期は必ず来ます。
何でも「タツゥー」と言い換えるのには反対です。
日本の入れ墨を美意識として残したいものだと思います。