京都、宇治、土地勘が無い地である、休みの日には彼方此方歩き回っていた、時には奈良や大阪まで足を延ばしていた、有名な観光地は人々々、静けさを求め洛外の古刹や古道や、比良の山中や、鯖街道を歩いていた。

比良の山中にて


水上勉や井上靖の本が『ガイドブック』として役に立った。

 

洛南の古刹

伏見桃山城


そんなある日、このブログに何度か登場している友人『山城鄕士』君が「山歩きばかりしてないで琵琶湖でヨット遊びしないか」と誘われ、鄕士君と彼の友人の3人で湖上に出た。
簡単なレクチャーを受けてすぐ「やってみな」とメインセールとジブセール,ティラーの操作をおしつけられた。
「そうじゃない、ダメダメ」と云われながらもなんとか走らせた、難しかったが面白い、だがその時は湖上からの景色を愉しむ余裕など全く無く必死に風をおっていた。
鄕士君とのセーリングは楽しかった、二年ほどして
「小型船舶免許を取ったよ」

彼らの愛船

この舟は三代目か四代目

38ftの大船である


浮御堂付近でセーリングしているとき彼が云った。
「エンジン付の舟でも買うのか」
「ヨット仲間8人で25フィートほどのセーリングヨットを買うことにした・・・あんたはいずれ東京に帰る人だから仲間には入れない」と言う彼の言葉に納得する、俺は所詮他所者。新しいヨットには『時々招待してくれる』と言うことで満足していた。

東京に戻ってからも夏には小学校低学年

の娘と共に琵琶湖でヨットを楽しんでいた

一日船長を任されて悦に入る娘

この頃は可愛かったが・・・今は口うるさい


琵琶湖でのヨット遊びは楽しかった、鄕士君と時には小さな貸しヨットに職場の女子社員を乗せてキャーキャー言わせて喜んでいた、また、鄕士君の仲間に混じっての25フィートのセーリングヨットで沖合に出てのセーリング、『次の競技大会の作戦』を練っている鄕士君達の傍らで湖上を渡る風の爽やかさと比良の連山や琵琶湖大橋の優美な曲線を眺めながら琵琶湖周航の歌の歌詞を口ずさんでいた・・・若い頃の思い出である。

 

つづく