先月27日に行われたポップスター、レディー・ガガの韓国公演『ザ・ボーン・ディス・ウェー・ボール・ツアー』が扇情性などを理由に「18歳未満観覧不可」の判定を受け、判定を下した映像コンテンツ等級委員会はレディー・ガガ並みに有名になった。これに先立ち、キム・ギョンムク監督の映画『チュルタクドンシ(●啄同時=●は口ヘンに卒)』とノルウェーのヤニケ・シスタド・ヤコブソン監督の『Turn me on, goddammit』が事実上、映画館での上映が認められない「制限上映可」の判定を受け、映画界の有力者8人が抗議声明を発表した。このように論争の的となる等級判定は誰がどのように行っているのか。■腰痛、頭痛に苦しむ審議委員 先月16日、ソウル市麻浦区上岩洞にある等級委を訪ね、等級判定の様子を見守った。午後1時に約66平方メートルの映画等級小委員室に7人の審議委員が集まった。ある委員は審議が始まる前にコーヒーをカップ一杯に注ぎ「2年前までは1日に2本見ればよかったが、最近は3-4本見なければならない。週末にも出勤して2本見ている」と語った。 映画等級小委のチョ・グムファン教授は「最近、ケーブルチャンネルが増え、インターネットテレビも普及したことで、審議しなければならない映画が増えた。平均レベルに達しない映画まで見なければならないのが苦痛だ。腰痛や頭痛を訴える委員もいる」と話した。 ある女性委員は「責任感を持って見るため、映画鑑賞とは異なる。1週間の半分はポルノ映画を1日に2本見なければならないが、複数の委員で一緒に見る上、仕事として見るため、恥ずかしさはなくなってきた」と語った。委員たちは1日に10万ウォン(約7100円)の報酬を受け取る。 女性5人、男性4人の計9人で構成された小委の委員は、公募で選ばれ、職業、年齢、性別などが考慮される。現職委員は映画監督、元ジャーナリスト、童話作家、シナリオライター、公演プロデューサーなどの経歴を持つ。映像コンテンツ等級委のリュ・ジョンソプ部長は「委員の任期は1年で、最長3年まで再任できるが、続投する人はまれで、中には『映画を見るのがこれだけつらいとは思わなかった』と言って、1年もたたずに辞める人もいる」と語った。 ■性行為の具体描写は「青少年観覧不可」 この日、最初の審議対象となったのは、元麻薬商人がアフリカの戦争孤児の面倒を見るというストーリーを描いた米国映画。委員らは上映が終わると、机上のパソコンで等級判定を始めた。テーマ、扇情性、暴力性、恐怖、薬物、せりふ、模倣リスクなど7項目に細分化された基準で、「全体観覧可」「12歳以上観覧可」「15歳以上観覧可」「青少年観覧不可」「制限上映可」の判定を下し、ストーリーや映画に対する全般的な評価を叙述する。最後に映画の観覧等級を決め、判定理由を200-300字程度にまとめる。 この映画について、5人は「15歳以上観覧可」、2人は「青少年観覧不可」の判定をそれぞれ下した。この場合、別途協議を行わず、多数決で「15歳以上観覧可」の等級に決まる。「青少年観覧不可」の判定を下した男性委員は、「火に焼かれ転がる死体」「地雷で下半身が吹き飛んだ子ども」などを判定理由として挙げた。 チョ・グムファン議長(映画監督)は「8人が評価した場合、4対4の同数となることがある。その場合には委員たちの間で討論を行い、改めて決定を下す。意見を変える委員がいなければ、議長権限で等級を決めることになっている」と説明した。 等級分類基準によると、「扇情性」を理由に「青少年観覧不可」の判定が下されるのは、身体露出、性的接触、性行為などが具体的かつ直接的で露骨な場合だ。映像コンテンツ等級委が、同じ性器露出作品でも、映画『ウンギョ』には「青少年観覧不可」の判定を下し、映画館での上映を認める一方、『チュルタクドンシ』には「制限上映可」の判定を下し、映画館での上映を認めなかった。これも等級分類基準が根拠となっている。 一部の映画関係者は「具体性がなく、結局は委員の主観的判断で作品の運命が左右されるため、非常にあいまいな基準だ」と批判した。これについて、同委は「『チュルタクドンシ』は性器露出ではなく、直接的な性行為描写があるため『制限上映可』の判定が下された。言葉で規定する判定基準よりも、多様な社会的背景、経験を持つ委員の総合的判断を信頼すべきではないか」と主張した。


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