[東京 27日 ロイター] 富士通<6702.T>は27日、2013年3月期の連結営業利益が前期比28%増の1350億円になるとの見通しを発表した。東日本大震災やタイ洪水の影響がなくなるほか、半導体や電子部品、IT投資回復に伴うITサービスの改善が寄与する。会社予想は、トムソン・ロイター・エスティメーツによる主要アナリスト14人の予測平均1420億円を下回った。今期営業利益予想を部門別で見ると、ITサービスなどテクノロジーソリューション部門が同5.1%増の1800億円。国内のIT投資は、上期は回復が緩やかなものの、下期にかけて企業収益の改善や震災後の復興も進み、回復のすそ野が広がる見通し。会見した加藤和彦最高財務責任者(CFO)は「産業系はかなり高い伸びが続く。流通系も回復しており、公共系はフラットで見ている。それ以外はだいたい伸びる」との見通しを示した。パソコンや携帯電話を手がけるユビキタスソリューション部門は同25%増の250億円を予想。パソコンの出荷台数計画は700万台(前期602万台)。国内外で「Windows8」搭載機種を中心に前期に比べ16%増える見通し。携帯電話は前期と同じ800万台を見込む。半導体や電子部品のデバイスソリューション部門は、前期の101億円の赤字から今期は150億円の黒字に転換する見通し。LSI(大規模集積回路)などデバイス需要が回復する見込みで、加藤CFOは「前期に好調だった画像関連が引き続き拡大するほか、先端の28ナノが下期から寄与してくる」と語った。今期業績予想の前提為替レートは、1ドル=80円、1ポンド=130円。ユーロは、上期で105円、下期で100円に設定した。今期の売上高予想は同1.8%増の4兆5500億円。純利益は同40%増の600億円を見込む。工場売却や人員再配置といった事業構造改善費用などを特別損失に計上した前期からの反動もあって、純利益を押し上げる。<前期はデバイス低迷響く>12年3月期の営業利益は前の期に比べ20%減の1053億円だった。震災やタイ洪水の影響を受けたデバイスソリューション部門の低迷が響いた。会社予想は1000億円、トムソン・ロイター・エスティメーツによる主要アナリスト15人の予測平均も1000億円でほぼ同水準の着地となった。同日には、システムLSIなど半導体の前工程製造拠点、半導体子会社の岩手工場(岩手県金ヶ崎町)をデンソー<6902.T>に譲渡することも発表。富士通は以前から製造プロセスを外部に委託する「ファブライト」戦略を推進。今回の工場売却で生産能力の最適化を図る。譲渡額は非開示。工場売却や従業員の転籍に伴う一時費用として59億円の特別損失を計上した。(ロイターニュース 白木真紀、編集:内田慎一)
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