こんなの見つけました。

 【大阪から世界を読む】 吸っていたタバコが突然爆発すれば誰でも驚くだろう。まして、やけどを負っい、前歯が折れたとなればもう大事故だ。爆発したのは本物に似せた電子タバコ。米フロリダ州で2月に起きた。禁煙のための「代用品」としても人気だが、日本国内でも充電中に発煙・発火した例があるという。タバコをめぐっては、受動喫煙や価格値上げなどで肩身の狭い思いをしている愛煙家は多いはずだ。もっとも、喫煙は社会のトレンドを映し出す「ものさし」でもある。(大谷卓) ■爆発するタバコ 禁煙中の57歳の男性に悲劇は突然やってきた。 AP通信などによると、フロリダ州ナイスビルで2月13日、電子タバコを吸っていて充電式バッテリーが爆発した。男性は過去2年、禁煙を理由に電子タバコを吸っていた。事故の詳細は不明で、男性は命に別状はなかったものの、やけどと前歯の被害だけでなく、舌の一部も欠けた。 電子タバコは本物に似せた器具。煙の代わりに少量の蒸気を吸う。ニコチンを含む液体を使用した製品もあるが、副流煙による他人への健康被害がないことが「売り」だ。受動喫煙の問題や価格の値上がりなどを背景に利用が広がっているという。 メーカー名は明らかになっていないものの、慌てたのは米国の業界団体。公式サイトで、2007年の発売以降、同様の事故は起きていないと声明を出した。 同様の事故は国内ではないのだろうか。消費生活全般の相談受付などを行う国民生活センターに聞いた。 ■充電中に上がる火の手… 電子タバコに関する相談件数は平成19年度から今年2月22日までに計719件。19年度は1件しかなかったのに、22年度の相談件数は404件もある。これも電子タバコが普及した証拠だろう。身体への影響があった「危害」は46件だが、中にはゾッとする事案もある。 23年1月に40歳代の男性からあった相談では電子タバコを充電中、充電器から煙が出た。22年6月、30代男性の相談例によると、電子タバコをパソコンのUSBを使って充電、40分ほどしてみると火が出ていた。21年2月の相談では、男性が、充電中に発火し、消火する際に手指をやけどを負った。 いずれも大事に至らなかったが、ひとつ間違えは大事故につながりかねない。 爆発例とは直接関係ないものの、「吸っていたら気持ちが悪くなった」「舌が痛くなった」などの相談もあり、同センターは22年8月、電子タバコの安全性は根拠が不十分だとして安易な使用を避けるように呼びかけたという。 ■「汚れた肺」は× 厚生労働省が今年1月に発表した調査結果によると、22年の成人の喫煙率は19・5%。前年比で3・9ポイント低下した。一方、禁煙したいと考える喫煙者が過去最高の37・6%に上った。 もっとも、世界レベルでタバコの年間消費量をみると、2兆本以上も消費する中国は別格として、日本は米露に次ぎ、消費が高さいとされる。たばこ対策は日本だけでなく、各国とも頭を悩ませる「難題」だ。 例えば、米国では米食品医療品局(FDA)が今秋から、喫煙による健康被害を伝えるため、汚れた肺などの写真をたばこパッケージに表示することを義務づける制度を導入するべく準備を進める。これに対し、タバコ会社が裁判に訴え、2月29日、ワシントンの連邦地裁は「行き過ぎ」との違憲判決を出した。 愛煙家を取り巻く環境は厳しい。ただ、世界各国をみると、タバコをめぐるエピソードは枚挙にいとまがない。 ■関税40倍、死刑宣告… 政情不安定な中東イエメン。国民は午後、水タバコをたっぷり楽しむのが習慣とされる。こんな時に呑気な感じもする。昨年3月には武器製造工場で爆発が発生、原因はタバコの火だった。もちろん、そんな危ない場所で吸う必要は全くない。しかも水タバコではなく、普通のタバコ。場所は武器工場だ。いまのイエメンの社会情勢を象徴しているように思える。 歴史をひもとくと、愛煙家たちは様々な“弾圧”を受けてきた。 愛煙家のエピソードを集めた「グレート・スモーカー」(祥伝社新書)によると、エリザベス1世の後を継いだ大英帝国のジェームズ1世はタバコ輸入の関税を40倍に引き上げたほどの嫌煙家。ロシアのロマノフ朝初代皇帝は喫煙を法律で禁止。違反者は鼻孔を切り裂さかれた。次の皇帝は喫煙者の死刑宣告を可能にしたという。 まだある。ナチス・ドイツのヒトラーは「健康帝国」を標榜し、タバコも禁止。当時の大英帝国の宰相チャーチルは有名な愛煙家だったから、第2次世界大戦はさながら「禁煙家vs愛煙家」の戦いだった…。 ■大阪はなぜ高い? 以上のように、喫煙率は社会の動向や傾向を映し出す「鏡」でもある。 国内をみると、成人の喫煙率が高い地域は北海道、青森などで、北は高く、南に向かうほど低くなる。ただ、女性をみると東京、大阪、福岡などの都市部は高く、大阪はワースト5に入っている。 実は、大阪はがん対策の分析・研究の「先進地」。また、大阪市は19年4月から、メーン通りの御堂筋を路上喫煙の禁止区域に指定し、ここまで違反件数は3万8千あまり。21年度に1万1千件あったが、23年度(12月まで)は約4800件と激減している。にもかかわらず…。タバコ対策に携わる関係者に、理由を聞いたことがある。 「都市部は欧米並みに女性の(独立)意識が高いとされ、社会のトレンドに敏感。既存の社会規範みたいなものを崩そうとする傾向がある。喫煙率の高さもそのひとつではないか」 そのうえで、女性の場合、所得が低いほど、喫煙率が高いという厚労省の調査結果を紹介してくれた。 ■格差社会の象徴 それによると、手取り収入の分布と喫煙率の関係をみると、(1)600万円以上が6・4%(2)600万~200万円が8・8%(3)200万円以下は11・7%だという。前述の関係者はこう続けた。 「アメリカでは社会的弱者やメンタル面に問題を抱える人のほうが喫煙率が高く、購入者もそういう人たちの割合が増えている。所得の低い人は精神的に厳しい立場に追いやられている。つまり喫煙の高低は格差社会の象徴なんです」。 確かに、国内では所得が少なく、生活に苦しむ層は増加。働く若い女性の割合も多い。しかも大阪はそういった貧困層が少なくない。それが喫煙する女性が全国的に多い理由につながっているのかもしれない。 作家の池波正太郎は、雑誌のインタビューでこんなことを言ったことがあるという。 「たばこほど無駄なものはないけどもね。無駄のように見えるものを、どこまで許容し得るか…それが文化でしょう」 いったい、タバコはどこまで許せるのだろうか?


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いろんなタイプがあるんですね。