近年見られるスマートフォンやタブレット端末といったモバイル端末の普及や、Twitter、Facebook などのソーシャルコミュニケーションの拡大により、家族間のコミュニケーションにも変化がみられそうだ。 【画像が掲載された記事、より大きな画像、その他の画像など】 マーケティングリサーチを行うメディアインタラクティブは、 IT と家族コミュニケーション関係を研究しているお茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科教授の石井クンツ昌子氏監修のもと、全国の30歳~49歳の既婚男女1200名を対象に「家族コミュニケーション」をテーマにした調査を実施。結果を公開した。 調査結果によると、現在の家族間コミュニケーションに対する満足度は、全体の平均で69.0点。夫婦別にみると、妻は67.3点、夫は70.7点と3.4ポイント夫の満足度のほうが高いという結果になった。満足度に差がある背景には、「妻のほうが夫から情緒的なサポートを十分に得ていない」ということが考えられるという。 また、家族間のコミュニケーションにパソコン、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末などの IT ツールを毎日使用している”オンライン家族”が35.8%いることが明らかになった。調査結果と石井氏による分析によると、”オンライン家族”は家族の予定や情報を把握し、家族一緒で外出や記念日を楽しむ人が多く、家族のコミュニケーションに高い意識を持っているという。”オンライン家族”のコミュニケーション満足度は74.0点と高く、IT ツールの利用頻度が”2~3日に1回以下”という人と比べると7.8ポイントの差があった。 そして、IT ツールの利用頻度が”2~3日に1回以下”という人の中には、「今よりも家族のコミュニケーションを増やしたい」という意向が強い人が多く、”家族で使える”、”家族のコミュニケーションに役立つ”という IT ツールがあれば「使ってみたい」という人が41.2%いることがわかった。また、回答者全体に聞いた「使ってみたい IT ツール」については、操作や持ち運びの簡易さに加え、「家族みんなで使える」「写真や映像が簡単に見られる」「遠隔から子どもの様子がわかる」「家族のスケジュールが一覧で見られる」などがニーズとして挙げられている。 家族のコミュニケーションに IT を活用している”オンライン家族”や、更に活用してコミュニケーションを充実させたいという”オンライン家族予備軍”が多いことがわかった調査だが、調査監修を行った石井氏はこの結果について、次のように分析している。 「”オンライン家族”は他の家族と比べて、家族の予定を共有し合うこと、お互いの悩みを相談し合うこと、家族共通の趣味や習い事を一緒に楽しむことなどが多いといった特徴があることがわかった。IT ツールを触媒としてコミュニケーションをとり合う”オンライン家族”は、家族同士のコミュニケーションに対する意識が強く情報の共有が上手くできている家族と呼べるだろう。」 石井氏のプロジェクトチームが行った育児期の父親と母親を対象とした「インターネットと家庭生活に関する調査」では、父親は IT ツールを利用して子どもと遊びに行く場所の検索や保育園、幼稚園、町内会での行事についての情報交換をすることが多く、母親は自分の親へ家族の写真を送ったり、育児書では対応できないようなアドバイスを得たり、病院の待ち時間や交通乗り換えを確認するなどの地域に密着した生活情報を収集していることが判明しているという。 「これらの調査結果を見ると、日常の生活で家族のために使える IT ツールやアプリケーションの活用が、これからの家族間のコミュニケーションをより豊かにすることにつながると予想される。また、妻の夫婦間コミュニケーション満足度が夫と比べて低い傾向にあるので、女性が夫からの様々なサポートを得ることが可能になるような環境づくりが大切だ。そのためには、今後は、IT ツールを活用したコミュニケーションが重要になるだろう」(石井氏)。
この記事の著作権は、下記の引用元に帰属します。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120220-00000012-inet-inet