感謝祭の夕食を終えた多くの米消費者が商店に詰めかけたところを見ると、大手チェーンストアがより多くの集客を目指して、今年は例年より前倒しで店を開けるという戦略がうまく行ったようだ。米年末商戦は例年、感謝祭(11月第4木曜日)の翌日に本格的にスタートする。 しかし、出だしは好調でも米年末商戦の売上高が一層しっかりしたものとなるかどうかを判断するのは時期尚早だ。需要の前倒しが起きているだけという可能性もある。また、多くの買い物客が大幅値引きを求めて午前零時からの売り出しに殺到した背景に、景気の低迷があることは明らかだ。 百貨店チェーン大手のメーシーズや玩具小売りチェーンのトイザラスなど全米の小売業者は、初めて午前零時やそれ以前に開店した店舗で特に客足がしっかしていたと明らかにした。 25日午前零時に販売を開始した家電販売チェーン大手ベスト・バイのブライアン・ダン最高経営責任者(CEO)は開店後、インタビューで、「昨夜の来客数は圧倒的だった」と語った。「感謝祭の夕食を終えて買い物に行くというのが受けたようだ」と続けた。 トイザラスは24日午後9時に店を開けた。同社のジェラルド・ストーチCEOも同様に、消費者の反応が良かったため、開店時間の前倒し定着する公算が大きいとの見方を示した。同CEOはニューヨーク市中心部のタイムズスクエアにある旗艦店の販売状況を観察。インタビューでは、「客は(感謝祭の)木曜日の夜に買い物に出かけたいと話していた」と言及。「(金曜日の)朝には仕事に行かなければならない人たちもいる」と語った。 小売り企業の幹部たちは店舗の混雑ぶりを満足げに話しているが、これまでにまとめられたデータによると、ネットでの売上が大いに増えていることが示唆されている。わざわざ店の外で長い列に並ぶことなく、パソコンやタブレット型端末、携帯電話を使って利用できるインターネット特定の割引きに消費者は飛びついたようだ。 IBMの調査部門コアメトリックスの推計によると、今年の感謝祭当日のインターネット経由による売上高は前年比39%増と、楽観的な予測さえ上回った。また、タブレット型端末や携帯電話を使って小売業者のサイトにアクセスした買い物客の割合は15%と、前年水準の倍以上となった。 さらに、コアメトリックスによると、「ブラックフライデー(黒字になる金曜日)」(今年は25日)の売上高は同日午後の時点で前年水準を20%上回った。 しかし今のところは、ブラックフライデーに買い物をする人もまだまだ多いようだ。全米小売連盟(NRF)によると、最大1億5200万人がブラックフライデーを含む今週末に買い物をする見込みで、これは前年調査でブラックフライデーの週末に買い物に行く計画だと回答した1億3800万人を上回っている。 ただ、NRFは今年の年末商戦での売上高は前年比2.8%増にとどまるとみている。米国では失業率の高止まりや金融市場の大幅変動が消費者心理を引き続き圧迫するなか、他にも、今年の年末商戦の前年比での売上高伸び率が昨年よりも鈍化するとの多くの予想が出されている。


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