電子情報技術産業協会(JEITA)が21日発表した10月のパソコン国内出荷台数は、前年同月比23.9%減の76万1000台となった。 前年実績を下回ったのは4カ月ぶり。前年は、米マイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズXP」の販売終了に伴う駆け込み需要があり、その反動で落ち込んだ。今後はタイの洪水で主要部品のハードディスク駆動装置(HDD)が不足している影響が顕著になり、メーカーの苦境はいっそう深刻になりそうだ。 出荷台数のうち、デスクトップ型は同35.5%減の22万8000台、ノート型は17.5%減の53万2000台で、企業向けの需要が多いデスクトップ型の方が下落幅が大きかった。出荷金額も33.3%減の574億円と3カ月連続で前年を割り込み、競争激化を背景にした価格下落が続く中で、台数以上に落ち込みが目立つ。 今回の大幅減についてJEITAは「反動減の要素を除けば需要は堅調」と説明。洪水の影響については「メーカーが一定の在庫を保有しており、特にまだ影響はみられない」としている。 ただ、タイは世界のHDD生産の6割を占め、その不足が国内を含むパソコン生産に与える影響は大きい。 米調査会社のIDCは今月11日、2012年1~3月期の世界出荷台数が当初予測に比べて最大で20%下回る可能性があるとの最新予測を発表。当初は前年同期比で8%増の8870万台と予測していたが、一転して前年実績を割り込む可能性が高いとの見通しを立てた。 パソコンメーカーはHDDの代替品確保を急いでいるが、大手メーカー担当者は「年末にも品不足が顕在化する可能性がある」(大手メーカー)と語る。 ただでさえメーカーは大幅な価格下落に悩まされている上、タブレット端末やスマートフォン(高機能携帯電話)との競争も激化している。 JEITAによると、今年4~10月の国内出荷台数は前年同期比3.4%増の617万9000台と前年を上回っているものの、金額では8.1%減の4929億円と低調に推移している。そのタイミングで洪水が追い打ちをかけることになれば、各社の打撃はさらに大きくなる。(井田通人)
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