京セラミタ(大阪市中央区)は3日、北部ハイフォン市のベトナム・シンガポール工業団地(VSIP)ハイフォンで、新工場の起工式を開催した。総投資額は200億円で、第1工場は来年9月末の完成、10月の稼働を予定する。2016年に全体の計画を完成させ、プリンターや複合機を年間10億米ドル(1米ドル=約78円)輸出する主力拠点とする。 京セラミタの駒口克己社長は式典後、NNAに「(進出先には)周辺国も検討した上で、ベトナムの賃金水準や国民性を評価して選んだ。ハイフォン市や工業団地(VSIPハイフォン)の支援も大きい」と語った。京セラミタにとり、中国工場に次ぐ海外で2カ所目の大規模工場となる。敷地面積は20ヘクタールで、第1工場の床面積は6万6,000平方メートル。製造に加え、研究・開発(R&D)機能を併せ持つ複合工場とする計画だ。 完全子会社の京セラミタ・ベトナム・テクノロジーを通じて工場を建設する。主に低価格帯のプリンターや複合機、周辺機器を生産し、全量を輸出。需要が拡大している新興国、先進国を含む全世界に供給し、一部はベトナムに再輸入する。駒口社長は式典のあいさつで、「京セラミタの昨年度の売上高は約30億米ドルだったが、数年後に90億米ドルに拡大させることを目指す。世界中の営業現場から、品質が高く競争力のある製品がベトナム工場から出荷されるのを期待されている」と述べた。人員は来年10月時点で1,000人とし、16年には7,000人まで増やす計画だ。 ■VSIPハイフォン初の大型案件 京セラミタの工場はVSIPハイフォンにとり最初の大型案件となる。計画投資省経済区運営部門のブー・ダイ・タン主幹は、京セラミタの投資が「より多くの日本の投資家をVSIPハイフォンに誘致するきっかけになる」と期待。ハイフォン市のダン・ドゥック・ヒエップ人民委員会副主席(副市長)は「ハイフォン市における過去5年間で最大の投資案件」とした上で、「日本から高度技術、裾野産業の投資を誘致することにつながる」と歓迎の意を示した。 VSIPは、シンガポール政府系コングロマリット(複合企業)セムコープ・インダストリーズが率いるコンソーシアム(企業連合)とベトナム国営の工業投資開発公社(ベカメックスIDC)の合弁による工業団地開発会社。ベトナムの北部と南部でそれぞれ2カ所ずつ開発を行うほか、9月28日には、中部クアンガイ省のズンクアット経済区で5カ所目の開発を行うための事業化調査(FS)を行うと発表した。 なおベトナムでは、京セラミタの親会社である京セラ(京都市伏見区)も、スマートフォン(高機能携帯電話)やパソコンの電子部品の工場を、北部フンイエン省の第2タンロン工業団地(TLIP2)に設立することを決めている。


この記事の著作権は、下記の引用元に帰属します。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111104-00000007-nna-int