半導体大手3社の2011年9月中間連結決算が31日、出そろい、3社(東芝は半導体部門)とも減収、ルネサスエレクトロニクス、エルピーダメモリの専業2社が営業赤字に転落した。世界的な景気後退と円高が響いたほか、ルネサスは東日本大震災で一部工場の生産が止まったことも収益悪化要因となった。欧州や中国を中心に景気の先行きはなお不透明で、通期も予想通り着地するかは予断を許さない状況だ。 同日、発表したルネサスの4~9月期は営業損益が2期ぶりの赤字に転落した。被災工場が再稼働した第2四半期(7~9月期)には売上高が回復し「当初計画を若干、下回る」(赤尾泰社長)水準だったが、世界的な景気悪化や円高で引き続き101億円の営業損失を計上。 3社の中で唯一、営業黒字を確保した東芝も、円高やフラッシュメモリーの市況悪化、システムLSI(大規模集積回路)の需要減で減収。エルピーダは主力の半導体メモリー、DRAMで需要の大半を占めるパソコン向けの市況が悪化し、売上高が半減した。 業績悪化を受け、エルピーダやルネサスは海外への生産委託を進め、聖域とされてきた研究開発費の削減にも踏み込んでいる。ただ、景気減速や円高の影響は深刻で、ルネサスはコスト削減や研究開発の効率化をさらに進めて下期に半期ベースで営業黒字への浮上を予想する。それでも「欧州や中国の景気が悪化すれば円高によるマイナスも増える」(赤尾社長)と危機感を募らせる。「11月には(DRAMの)価格が上向く」(坂本幸雄社長)と市況の好転を予想するエルピーダも、タイの洪水でHDD(ハードディスク駆動装置)の供給が滞っていることを背景にパソコンメーカーが値下げ圧力を強める中で、不安要素を抱え込んだままだ。


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