スマートフォン操作時に生じるストレスを「スマホストレス」と定義し、その存在を社会に発信しようという「スマホストレスラボ事務局」がこのほど発足し、その第1回目のメディアセミナーが21日、東京都内で行われた。同事務局が調査した結果によると、地下鉄でスマートフォンを使う際、「つながらない」と感じるストレスは、満員電車に乗る時の約2倍になることがわかった。 スマートフォンが急速に普及する一方で、スマートフォン利用時にストレスを感じたことのある人は86.4%(アイシェア調べ)にのぼっており、同事務局はストレスを少しでも軽減するヒントを探るため、「スマホストレス」に関する調査を実施。国内主要携帯電話会社の代表機種を使い、スマートフォンの日常利用を想定した実験を行った。使用したスマートフォンは、NTTドコモ「Galaxy S2」、KDDI「HTC EVO 3D」、ソフトバンク「iPhone 4」の3機種で、いずれも3G回線を使った通信で実験した。 電車内で移動中に回線が「つながらない」と感じる「スマホストレス」調査では、地下鉄の満員電車(東京メトロ丸ノ内線の赤坂見附~新宿間の夕方ラッシュ時)の中で、WEBの閲覧や添付ファイル付きメールの受信・開封操作などのスマートフォンを使用するタスクを行い、「VASテスト」を使った心理面のストレスや、「唾液中のストレスホルモン」「心拍数」を測定する身体面のストレスチェックを行った。それによると、回線がつながらない地下鉄でスマートフォンを使う場合、「何もしないで満員電車に乗る」時と比べ、心理ストレスは1.95倍になったという。 非ラッシュ時の山手線でも同様の調査を実施。その結果、山手線のほとんどの区間でスマートフォンを使うと「つながりにくい」とストレスを感じ、その心理ストレスの強さは「何もしないで満員電車に乗る」以上であることがわかった。またスマートフォンユーザーにとって、山手線内でもっとも身体的ストレスが強くなる区間は田町~品川駅間で、山手線内では特に、品川周辺がストレスを感じやすいという。 さらに、山手線内で動画視聴時のストレスをスマートフォン端末ごとに調査したところ、通常の3G回線で動画視聴した場合と、WiMAXなどの高速無線通信対応端末で動画を視聴した場合では、後者の方がストレスは弱くなり、3G回線で比べると、身体的ストレスで2.58倍の差があったという。 インターフェースの操作時のストレス調査も実施。回線状況が良い室内で、名簿から名前や電話番号などをアドレス帳に登録する作業や架空のスケジュールをカレンダーに登録するなどのタスクをスマートフォンとパソコンの両方で行ったところ、心理ストレスはスマートフォンの方が1.66倍高かった。 同事務局の発起人で、今回のストレス調査を行った杏林大学教授の古賀良彦さんは「(スマートフォンの操作で)強いストレスを感じることがわかった。スマホストレスを避けるするためには、つながりやすく、ユーザーインターフェースなど操作しやすい端末を選ぶことが必要」と総括。また、同じく発起人のITジャーナリスト、神尾寿さんは、「スマホストレスの存在を発信し、一般市場や業界に対する問題提起をしていきたい。最終的には全ての人に快適なスマートフォン含む、モバイルITの時代を作っていきたい」と語った。(毎日新聞デジタル)
この記事の著作権は、下記の引用元に帰属します。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111022-00000001-maiall-soci