[東京 20日 ロイター] 日銀の早川英男理事(大阪支店長)は20日、日銀本店で会見し、関西など近畿地方の経済について、「東日本大震災の影響が夏に消え、すぐに海外経済減速の影響が出た」と指摘。日銀短観でも近畿は大企業製造業DIにほとんど改善が見られず、円高や海外経済減速の影響が現れていると述べた。  早川支店長によると、関西経済は他の地域と比べ震災の影響が少なかったうえ、震災で生産が中断した反動で目下好調な自動車業界の比重が小さいため、全国に先駆けて海外経済の減速の影響が出やすく、「電機や一般機械で生産の頭打ちや若干の減少がみられる」という。  <電機、欧米のみならずアジア市場でも減速> 電機業界は、スマートフォン関連は好調な一方で、従来型の携帯電話やテレビやパソコンは厳しく、「業界の全貌がみえにくい」とも指摘した。また「欧米のみならず中国などアジア市場でも減速がみられる」という。  現在の円高については、原発事故による原燃料輸入コストの増大や商品市況の高騰を踏まえるとプラス面もあると指摘。円高よりも海外経済の減速が国内景気に影を落としていると分析。特に電機業界は、市場の中心が先進国から新興国に移り、円安局面で高付加価値製品の生産で国内投資を実施した国内メーカーの戦略そのものに影響が出ており、「そこに円高が加わった」と説明した。  電機メーカーは韓国メーカーと世界各国で競合するが、9月中旬以降の韓国通貨ウォンの急落については、現時点で新たな影響は出ておらず、韓国の外貨不足による日本から韓国への輸出への影響も聞いていないとしている。  なお震災直後は「大企業が関西に事業継続拠点を作る動きが期待されたが本格化しなかった」。一方、「大阪圏は春以降人口の流入超が続いている」とした。また関西地域は原発への依存度が5割近くと高く、「冬は夏以上に電力不足の可能性がある」と警戒した。 (ロイターニュース 竹本能文;編集 北松克朗)


この記事の著作権は、下記の引用元に帰属します。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111020-00000267-reu-bus_all