関西学院大学文化総部劇研究部 劇団狸寝入
10月新人デビュー公演
流れ星
 
 
大好きな宅間さんの「流れ星」を上演するということで、一日中雨の予報ということですが、楽しみにして行ってきました。
「流れ星」を初めて観たのは、2年前の12月。
狸寝入さんと同じく関学で活動されている「演劇グループSomething」さん、そして今日と同じくこのママ上ホールで見せていただきました。
めっちゃ笑って感動したのを今でも覚えています。この年、年間でプロアマ含め100本以上のお芝居を観劇しましたが、その年の1番にさせていただきました。
その年のベストテンはこちら
狸寝入さんは初観劇なのも楽しみ。
【期間】 2017年10月13日(木)~15日(日) 全4回公演
【会場】 関西学院大学 旧学生会館2Fママ上ホール
【脚本】 宅間孝行
【演出】 かえで
【出演】
星野夏子 …… 豊嶋咲栄子
星野謙作 …… 森本諒佑
魔法使いマリー …… 勝俣 遥
徳田夏子(40年前の旧姓夏子)…… 屋敷祐月
中富先生 …… 樟葉りょう
内藤ヨージ(若かりし謙作の子分) …… 堀 萌夏
田淵兼子(独特の世界観の前衛的な詩人) …… 日下部ななみ
一平(下宿学生)など …… 西田達海
駒村さん(8年目の浪人生) …… 田中望美
とんびさん(近隣の住人) …… 転八のあ
徳田慎太郎(夏子の父・元「徳秀館」主人) …… ポポン
ボン・ベン(ヒッピー) …… 成田和哉
小田ヨウコ(ヒッピー) …… 高見杏奈
信彦 …… ニワトリ男
【ストーリー】
時は現代2006年、ここは下宿屋「徳秀館」
星野謙作と夏子の熟年夫婦が営んでいるが、二人の関係は完全に冷め切っていた。
そんなある日、いつも通り出かけた謙作は、出先で突然倒れ帰らぬ人となってしまう。
それから数日経ったある夜、夏子の願いを叶えてくれるという魔法使い・マリーが現れた!
夏子の願いは「タイムスリップ出来る?」
夏子は過去に戻って人生をやり直したいと望み、その願いを叶えるべく1970年へ…
果たして歴史を変えられるのか
そしてマリーの正体は?
【WEB】 https://tanukineiri.jimdo.com/
 
 
あらすじを知りたい方は、前回観劇の「演劇グループSomething」さんを観劇の際の記事をご覧ください。
結果から言えば、とってもとっても良かったです。
前回観た「流れ星」は、こんなに笑ったかな?っと思うぐらい、変な間もあり、面白かったです。中盤は終始笑っていた気がします。
キャストの皆さんは、それぞれキャラが立ってて名演技でした。
男子部員が少ないのか? 数名の女性が男役を演じられてましたね。個性的で面白かったです。特にコミカルな動きが可笑しかった東大を目指す万年浪人生の駒村さん役や、顔中真っ黒にスミを塗ってアイノコになりきった若かりし頃の主人公星野耕作の子分役の内藤ヨージ役。熱演でした。
その中でも、惹きつけられた役者さんは、マリー役の勝俣さんと未亡人となった星野夏子役の豊嶋さんでしょうか。
勝俣は、ノーテンキな天真爛漫さが可愛かったしサイケな衣装も似合ってた。豊嶋さんはピッタリ嵌まった老け役で、痛いほど心中を察しれました。
冒頭のシーンから、ラストを知っているからウルウル来てしまいますね~。
「福引で当たった景品を渡すシーン」「ひまわりに水を与えるシーン」「家庭を顧みず毎回の休みに山登りに費やす夫」「ちあきなおみのレコード」。
全部細かな伏線な伏線なんですよね。そのたびに涙を堪えてました。
大がかりなセットも作り込まれていて素敵でした。
ほんとにほんとに素敵な舞台でしたが、ひとつだけクレームをつけるとするとタイムマシーンでしょうか?「Something」さんは確か小さな物置で時を遡っていました。
「え?これがタイムマシーン!?」って思えるものが良かったかも?、そのシーンでもまた一つ笑いを取れたんじゃないかな?と思いました。
セットの背景と一体化して、「どれがタイムマシーン?」って、観た人は思ったんじゃないかな?
それでも、ほんと素敵な舞台。素敵な千秋楽でした。
 
★★★★★