https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/013a5cade6c26b3e5bef9d58b7b80a668623dba2
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是非、読んでいただきたいです。
そして、気になったところだけとくに抜き出しました。
十人十色だけれど、これはこれで正解なんだと思うし、そうした人たちの中で、夢から覚めた、あるいは、現実を見てしまった、きれいごとでは済まなくなったと云うことなんだろうな。
以下、引用
夢から覚めて…
――大けがをした後はどうなりましたか。
「退院後は1ヶ月間ほど家に戻って、ちゃんと食事もとって安心した環境の中でリハビリを進めた方が治りも早いだろうと、病院の方のお勧めもあって、実家に戻りました。その後、一度は(劇団に)戻るんですけど、それから2,3か月で退団します。体の方は、後遺症が残るようなことにはならず、リハビリをすれば大丈夫だったんですが…」
――辞める決心をするに至った事情を伺ってもいいですか。
「近年にも問題になりましたよね*。ああいう報道で内情を知った方も多いと思うんですけど、自分は人生をかけて、この団体に全てを投げ打てるのかっていう疑問がだんだん生まれてしまって…。そんな時にリハビリで東京に戻って、いろんな方のお話を伺ったり、中学の同級生と久しぶりに話をして、みんなそれぞれが夢のために努力したりしている姿を見ると、なんかこう…一般社会とのズレを感じてしまった。(宝塚は)すごい隔絶された世界だからこそ、人に夢を与えるオーラが出ているものだとは思うんですけど、なんか一度ズレに気づいて、夢から覚めてしまったような感じです」(*筆者注:メディアで宝塚内部のイジメやパワハラが報じられた)
自分の足で立ち、大人になった瞬間
「それでも、そのズレに気づかないふりをして劇団に戻ったんですけど、一度生まれた違和感は消せなくて。自分を構成する要素みたいなものがすごく書き換わっていく感じがしました。『テセウスの船』的に入れ替わった先に同じことをできるのだろうかみたいな。
上級生を見て、本当に優しかった方が変わっていってしまう姿を目にして、これが自分の将来の姿なのかなと思うと、言葉はきついですが、こうはなりたくないな、と。こうなりたいって思う方より、こうはなりたくないっていう人の方が多くなってしまって。それで、10代が終わるタイミングで宝塚を卒業する、それを青春の終わりのように捉えることで、20代から新たな人生に歩めるんじゃないかと思ったんです」
――先輩たちが人が変わってしまうのは、何があったんでしょう。
「何があったか、噂話を聞くことはあっても、本当のところは分かりません。当時の在団生の子たちも、問題があっても自分たちの思いを劇団側に訴えることもできず、変わらない現実との狭間で辛い思いをしていたようです」
――ただ、やめると言ったら引き止められますでしょ。
「そうですね。でも、ここまでの人生の中で、たとえ迷惑をかけたとしてもここだけは譲れないって思ったのが、この時初めてだったんです。受験の時とかよりもさらに、自分で決めた。この決断をした時、たぶん初めて自我が芽生えたというか、ちゃんと自分の足で立った、自分の考えで一つの決断をして大人になった瞬間だったんじゃないかなと思います」