病気の症状をよくしようと無理をした場合によく見られます

 気分がすぐれず、不安や焦燥、精神活動の低下がみられ、食欲の低下や不眠なども特徴とする精神疾患がうつであり、一種の気分障害と言えます。
うつには実にさまざまな症例があり、軽症の場合だけでなく、ときには自殺を図ってしまうような「生命に関わる」深刻な症状例もあります。
自分には存在している価値などまったくなく、死にたいと思うのは「うつ」の典型的な症状であり、気分が落ち込み、嫌な毎日が続いたりします。
またさらに、興味や喜びがうつによって全くなくなり、感情が麻痺してしまって、これまで普通に楽しめていたことが楽しくなくなることもあります。

うつになると「何をしても面白くなく、何かにとりかかる気力がなくなり、疲れてしまい、考えもまとまらず、決められない」という状態になったりするのです。
さらにまた、睡眠時間の急減や急増も、うつの患者に多く見られることであって、食欲や体重の大幅な急減や急増が見られることも多いです。
さて、まず第一に私たちが気をつけるべきことは、「うつは病気である」ということを正しく認識するという点だといえます。
今の状態をよくしようとしても患者自身の力だけではきわめて難しいという点は、うつもほかの病気と同じであるということをしるべきです。

無理矢理に病気の症状をよくしようとしたりすると、うつの症状は余計に悪化してしまうことがあります。
たとえどんなに重症でも、うつという病は正しく治療すれば必ずいつかは改善していきますから、患者の病を理解して話を良く聞くことが第一です。
診断を早めに病院で受けることが大切だと言うのは、うつも他の病気とまったく同じで、早期受診で治療は容易になるのです。
恐れずに治療にひたすら励んだらいいだけのことで、うつも精神疾患という分類に含まれる病気の一つに過ぎないですから、専門医のいる精神科、神経科、心療内科を受診しましょう。