数十年前までは「水を買う」ということが特別なことでした
すべての生命体にとってなによりも必要な物質と言ったら、何よりも水でしょう。人体の約60%が水で出来ていることは、よく知られている話ですよね。
その重要である水も、ほんの数十年前までは「買う」ということは特別なことであり、普段の飲み水として買うのは馬鹿げているとされたものです。
ところが今は「◯◯の天然水」「××の水」などのペットボトル入りの水を買うことは、珍しいことではなくなりました。
では人間が生きていくために必要な、一日の水の量はどのくらいになるでしょう。では、そのために一日で排出するであろう水分量を知ることが必要ですね。
一日で排出される水分量を、じっとしている成人男性で考えると、約2300ミリリットルと言われます。もちろん、暑い時や身体を動かしたりしたら、その量は変化することでしょう。
摂取しなくてはいけない必要な一日の水分は、飲み水以外にも入っています。また、体内で栄養素が分解される際にも水分が発生しますから、純粋に水分としての必要な量は1200ミリリットルと言われます。
またみずみずしい肌の新生児に含まれる水分量は、大人と違って80%にもなります。これは成長すると言う第一目的のためには、このくらいの水分量が必要であり、水分が多いことによって落ちてしまう抵抗力よりも、新生児は成長力に力点を置いていることの証と言えます。
それでは、どのくらいで人は脱水症状になるのでしょうか。実はわずか1%の水分不足であっても、激しく渇きを覚えることが分かっています。もし、丸一日水分を摂取しなかったら、2.5%もの水分が失われることが分かっています。
水分量の高い子どもで5%、子どもより水分比率の低い大人ならば2~4%の水不足で脱水症状が現れます。このたった数%だけで、人間が生きていく上で必要な機能が麻痺するのです。
水分を摂取にあたり、体液と近い成分を持つからと言って海水を選ぶことはできません。しかし、塩分のない不味い雨水を、そのまま飲むわけにもいきませんよね。
一見、無味無臭と思われる水であっても、天然ミネラル水のなかには岩盤の鉱物類の他に、信じがたいことに微生物などの不純物が入っているのです。ミネラルウォーターが美味しいと思うのは、このおかげなのです。
健康に気を遣っているならば、売っている水の表示を見てみましょう。中には「ナチュラルウォーター」「ボトルドウォーター」という表示のものもあります。きちんとミネラル分が入っているのかどうか、せっかく買うのならば確かめて買いたいものですよね。