飲料水に、調理、お風呂、トイレ…など、生活全てに関わっている
人が生活する上で何が一番必要かと言うと、やはり水でしょう。飲むだけでなく、料理、お風呂やトイレなど、基本的な生活すべてに関わっています。
人間らしく生活するために必要な水は、一日5リットルと言われています。しかし、これはあくまでもギリギリのラインです。具通の生活を望むのであれば、これ以上の水が必要であることは分かりますよね。
はるか古代の文明の、チグリス・ユーフラテス河、黄河、インダス河で栄えた文明が、すべて水辺から起きたことは誰でも知っていますよね。
たとえば料理をするときに水を使いますよね。これは当たり前のことです。洗面、洗濯、トイレ、掃除…生活に密着する様々な行動には水がついてきます。
それらのように表に出ている水の量だけでなく、その裏でも水が使われていることはあまり考えたことはないと思います。実はその裏の水こそ、莫大な量なのです。
たとえば一杯の牛丼が出来上がるまでにどのくらいの水が使われたでしょう? たくさんの汁で煮ていますよね、でもそんな水はたいした量ではないのです。まずは土台の米部分で考えれば、米を育てるための水が必要です。さらに牛を育てるための水、さらに遡れば、牛にあげる試料を育てるための水、などなど大量の水量を計算すれば、なんと2000キロリットルもの水が必要になるのです。
日本の地形は東西に長い独特な形をしています。そのため、季節や場所によって雨量にバラツキが多く、洪水や渇水を繰り返します。河川も急峻であることから、降水量に恵まれていても、それを活用するのに苦労してきました。
そこで、日本では流れ出してしまう前に河の側に水田を作ったり、ダムを造ったりして水を利用する方法を考えてきました。
また、日本では地下水が染み入ってから出てくるまで、その期間が短く、地中の鉱物から出て来るミネラル分が多くは含まれません。つまり軟水が多いのです。
今では蛇口からザァザァと水が流れます。その水にカルキ臭を強く感じた場合、その土地の水源の汚れは酷いことが想像できます。それは雑菌処理の為に塩素が大量に使われている証だからです。
その塩素は細菌と結びついてカルキ臭を起こし、有機物と化学反応を起こしトリハロメタンを発生させます。この物質は大量に摂取することで人間の体内に様々な問題…中枢機能低下、発がん性、痴呆、肝臓・腎臓障害…を起こします。また、この他にも工場排水や農薬などが水道水に微量ですが含まれることも分かっています。
人が生きる上で必ずお世話になっている水。だからこそ、使う時には節水を心がけ、そして何かする時にはその裏で使われているはずの莫大な水に思いを馳せ、水源を守るための努力をしていこうではないですか。