従来の使い勝手のよさに加え、高解像度ディスプレーにハイビジョン動画撮影など、豊富な機能を取り揃えたことで、予約が殺到するなど高い人気を誇るアップルの「iPhone 4」。だが“スマートフォン”に分類される端末で、通常の携帯電話とは異なる部分も多いことから、購入に躊躇している人も少なくないのではないだろうか。
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そこで「iPhone 4は欲しいけど、携帯電話は手放せない」という人のため、多くの人が所有しているNTTドコモの携帯電話とiPhone 4の2台持ちを前提に、どのような使い方・料金で利用するのがベストかを考えてみよう。
まずはiPhone 4にできないことを見極めよう
まずはiPhone 4を利用する上で、ネックとなる要素を確認しておこう。代表的な要素としては、ワンセグやおさいふケータイなどが(単体では)利用できないということが挙げられるが、他にも見落としがちな要素がいくつかある。
例えば“携帯サイト”。QRコードの読み取りなどは、iPhoneに別途アプリケーションをインストールすることで対応できるが、その先の携帯サイトにアクセスできないことも少なくない。お店のクーポンやメールマガジンへの登録などを利用したい場合、この制限に引っかかるケースが意外と多い。
同様の理由から、携帯電話の公式コンテンツや、モバゲータウンなどのSNSで提供されているソーシャルゲームもほぼ利用することができない。さらにいえば、「iコンシェル」「iチャネル」などのキャリアが提供する情報系サービスももちろん利用不可能だ。
“赤外線”も見落としがちなポイントである。赤外線はアドレス情報や写真の交換などに広く活用されているが、iPhoneには赤外線端子自体が存在しない。そのため、携帯電話の利用者とアドレス交換ができない。プロフィール情報をQRコード化して相手に読み取らせるアプリケーションなども存在するが、ひと手間かかってしまう。
また、iPhone 4にしたとしてもどうしても変えたくない要素もいくつかあるだろう。例えば、メールアドレス。電話番号は番号ポータビリティ(MNP)で移行させることができるが、メールアドレスはそれができない。そのため、躊躇してしまう人も少なくないだろう。さらにNTTドコモの方がソフトバンクモバイルより通信インフラが充実していることから、普段、一般的な携帯電話を利用しているのであれば、回線品質に不満を感じるかもしれない。
どの機能を残して、どの機能を移すか?
こうした要素を考慮した上で、どこまでをiPhone 4に移し、どこまでを携帯電話に残すかを考える必要がある。
比較的移行しやすいのは、Webサイトやコンテンツ、アプリケーション関連であろう。普段、携帯サイトをあまり利用しておらず、PCサイトの利用頻度の方が高いのであれば、iPhone 4の方が利便性が高い。またゲームやニュース、電子書籍などのアプリケーションも、最近はiPhone向けのものが充実してきている。音楽に関しても、 PCや無線LAN経由でiTunesを利用することで代替可能だ。
またカメラに関しても、iPhone 4では500万画素と大幅に強化され、静止画・動画ともにミドルクラスの携帯電話並みの画質が得られるようになった。デジタルカメラ並みの画質が欲しいというのであれば話は別だが、そうでない人はiPhone 4でもある程度の満足は得られるだろう。
一方で、ワンセグやおさいふケータイ、赤外線などハード的に対応していない機能は、携帯電話側のものを利用した方がよい。ワンセグなど周辺機器で対応可能なものもあるにはあるが、2台持ちを前提とするのであれば、上手に使い分けた方が荷物を増やさずに済む。
通話に関しては、NTTドコモの充実したインフラ、そしてiPhone 4の回線品質を考慮すると、やはり従来の携帯電話中心に利用した方が安心だ。また家族がNTTドコモを使っているなら、「ファミ割MAX50」の契約で家族間通話が定額となることから、そちらに合わせた方が安く済むだろう。
ただしiPhone 4には、ソフトバンクモバイルのホワイトプランにおける定額通話が存在する。ソフトバンクモバイルの携帯電話相手に、21時~翌1時以外の間に通話をするなら、そちらを利用した方がお得。双方を使い分けて料金を節約するという手もあるので、覚えておきたい。
通話に合わせてプランを選択、iモードの解除は慎重に
こうした要素を考慮すると、Webやアプリケーションなどコンテンツの利用をiPhone 4に移し、通話、そしてワンセグやおさいふケータイなど不足部分を従来の携帯電話で補うというのが現実的な2台持ちのスタイルといえる。それゆえ携帯電話側の料金プランは、純粋に自分の通話利用状況に合わせたものを選ぶのがよい。
オプションに関してはどうだろうか。通話中心の利用に限定するのであれば、「ケータイ補償 お届けサービス」(月額315円)など補償に関するものや、オプションパック割引(留守番電話、キャッチホン、転送電話、メロディーコールのセット。月額420円)のような通話に関連するものを除き、例えばパケ・ホーダイ ダブルやiチャネル(月額157.5円)、iコンシェル(月額210円)などは外してしまってよいだろう。
だがiモード(月額315円)に関しては、十分注意する必要がある。携帯電話側でWebやメールを使わないのであれば必要ないように思えるが、おさいふケータイや各種クーポン、メロディーコールの設定などiモードを契約していないと利用できない、あるいは利用しづらいサービスもいくつか存在するためだ。また、そもそも現在のiモードメールのアドレスを維持したいのであれば、iモードの契約は必須だ。
こうしたことから、iPhone 4と2台持ちをしてからしばらくはiモードの契約を残しておき、その後の自分の利用状況に応じて契約を続けるか否かを判断するというのが現実的だ。もしi モードを契約し続ける場合はパケ・ホーダイ ダブル(月額390~4410円、フルブラウザ使用時は5985円)も契約していた方が安全だが、NTTドコモの場合、万が一パケット代を使いすぎた場合でも、同月内であればあとからパケ・ホーダイ ダブルを適用することも可能なので、覚えておくといいだろう。
実際の料金イメージは?
これらを踏まえ、実際、現在NTTドコモの携帯電話を持っている人が、iPhone 4との2台持ちに変更した場合、毎月の料金がどのように変化するかを考えてみよう。
バリューコースでファミ割MAX50、またはひとりでも割50を適用しており、かつ料金プランに一般的な「タイプSS」を選択している場合の基本料は 980円となる。これに加えて、iモードやパケ・ホーダイ ダブルなど、量販店で薦められることが多い一般的なオプションを適用した場合、毎月の料金は 2787~6807円、フルブラウザを利用している場合は8382円となる(いずれも小数点以下は切り捨て)。ここから先の例に従って「iチャネル」「i コンシェル」「パケ・ホーダイ ダブル」のオプションを外した場合、月額料金は2030円となる。
一方、iPhone 4の料金プランには「バリュープログラム(i)」と「標準プライスプラン」の2つが用意されている。両者の違いはパケット定額制のオプションと月月割の価格で、前者は「パケットし放題フラット」(月額4410円)、月月割が1920円。後者は「パケットし放題 for スマートフォン」(月額1029~4410円)、月月割が1440円となっている。
ともに新スーパーボーナス2年契約でiPhone 4(32GB)を購入し、パケット通信をフルに使用した場合、バリュープログラム(i)では「ホワイトプラン(i)」(月額980円)、「S! ベーシックパック(i)」(月額315円)、そして月月割適用後の端末価格(480円)をプラスして6185円、標準プライスプランでは月月割が480円分少ない分、上限がアップして6665円となる。
これらの料金を単純に合計すると、バリュープログラム(i)を選択した場合は8215円、標準プライスプランを選択した場合は8695円ということになる。携帯電話でiモードメールやiモードブラウザのみ使っていた場合は1500~2000円のアップとなるが、フルブラウザを使っていた人の場合は、大きく変わらない料金で利用できるといえる。
なお、ここで記した例はあくまで一例に過ぎない。16GBのiPhone 4を購入した場合や、端末を一括で購入した場合、分割払いが終了した場合は月額料金がより安くなるし、標準プライスプランで無線LAN主体で使う場合は通信料を大幅に抑えられるだろう。またNTTドコモ側も、オプション・プランを変更することで料金は増減することとなる。ここで上げた事例をベースとしながら、自分なりの2台持ち料金設定を考えてみて欲しい。