若い人は知らないと思いますが、ジャンボとDC-10で思い出した航空事故があるので一言。

今から19年も昔の2001年に駿河湾上空で日航のジャンボ(B-747)と同じく日航のDC-10とが40mの高度差ですれ違うニアミス事故がありました。

羽田発で那覇行のジャンボ機と韓国の金海発で成田行のDC-10とが駿河湾上空で異常接近し、100名ほどの乗客が重軽傷を負いました。

原因は、訓練中の管制官の管制ミスと指導役の管制官の監督ミス。また、ジャンボのパイロットが空中衝突回避装置が作動して、上昇するように警告されていたにも関わらず、回避装置の指示に従わず、管制官の間違った指示に従い降下を続けたため、両機ともに降下を続け、わずか40mの距離まで異常接近した。衝突回避装置は、お互いの高度差を作るためにジャンボに対しては上昇を、DC-10に対しては降下を指示していた。

DC-10を見つけた降下中のジャンボ機は、衝突を避けるため更に急降下したため、約100名の乗客が天井に叩きつけられ重軽症をおった。機内食を運ぶギャレーが天井に突き刺さったほどの急降下であったらしい。DC-10側には負傷者は出なかった。

両機とも、計器飛行方式で、管制官の指示により飛行していたが、天気が良く視界があったために、お互いに接近してくる相手機をパイロットが肉眼で確認できたので、空中衝突を回避することができたが、天気が悪く視界不良だった場合は、双方で670人が犠牲になった世界最大の航空事故になるところだった。

管制ミスを犯した管制官と指導役の管制官は裁判で有罪となり国家公務員法により失職した。

ジャンボの機長は、たしか不起訴になったと思う?

詳しくは、「駿河湾上空ニアミス」で検索すれば、Wikiに詳しく解説されています。

なお、ジェット機同士が真正面ですれ違う場合、目に見えてから3秒ですれ違います。プロペラ機同士なら7秒ですれ違います。

最近のパイロット不足により、視力検査の基準が緩くなりましたが、やはりパイロットは、目が大事ですね。。。

添付写真は、この事故機ではありませんが、ジャンボ(B-747)とDC-10の写真です。これが40mの高度差ですれ違ったなんて恐ろしい!!