ピー!!
「タイムアウト、○○高校」

「ハアハア。。いいか、ここが正念場だ、気合いれていくぞっ」
「よしっ、敵はポストプレイしかない、ドリブルを狙うんだ」

高校総体県大会新人戦準決勝
俺のチームは優勝候補の筆頭
2m8cmのセンターを有する仙台屈指の進学校と戦っていた。

後半残り3分
58対60で2ポイントリードされている。
フリースローレーン付近でのポストプレイに手を焼き加点を許すが
うちも負けてはいない。
オールコートプレスで相手をかく乱し速攻主体で応戦していた。

一進一退の攻防に応援にきているOBの語気も荒い
「おまえら、いままであんなに苦しい練習してきたんだ、いいか絶対勝て!」

ピー!!
「試合始めます。コートに入って」

相手チームのスローインで試合が再開された。
俺のチームのデフェンスは硬い。パスを受け取った相手の足下まで瞬時に走る。
ドリブルは決してウィークサイドを抜かせない。

相手のPGにボールが渡り、ボール回しが始まった。ポストマンはもうひとり
エンドラインから俺のチームの防御エリアに割って入った。
すかさず敵のPGがハイポストにボールを入れた。
相手はフェイントを繰り返し、ゴールに迫る。
ポストマンの進行方向を予測し、俺のチームのデフェンスが動き回る。

そのとき

「きたっ!」
ポストプレイの最中、たまらずポストマンが制限区域内でドリブルをしたのだ。

「カーーーーーット!!」
「オオオオオオオオ!!!!!!」場内から歓声が巻き上がる。

「前にだせっ!!」
速攻の第1線は既に相手のゴールに迫っている。インターセプトしたボールが
ノークイックで前に出た

ダンダン、、、ダン!!
軽快な足音を響かせ、力強いシュートステップ。。。。

ボールがスーッと、網の目のゴールに吸い込まれた。
「ワーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
60対60の同点、残りタイムは1分
会場内は熱気と声援がうずまき、もはや誰がなにを叫んでもきこえない状態

俺の体は震えていた。心臓も激しく鼓動している。
俺はスタメンじゃない。
キャプテンが5ファウルで退場し、その代わりに自軍のPGとして出ているのだ。

俺は監督の顔を見た。。。。
俺はチームメイトの顔を見た。。。。

いつもは鬼のような監督の目が優しく「しっかりやってこい。。」と輝いている。

俺は何故か涙が出た。試合中なのに涙が止まらない。。。。

「クソッ。。俺のせいで負けたくない」何度も何度も繰り返した
俺はオールコートプレスの第2線

エンドラインから敵がコートにボールを入れた。味方が必死でドリブルにくらいつく。

「あっ!破られた!!」
味方が相手とのドリブル1対1に負け、第二線の俺はすかさずヘルプする。

その時、俺は自分の体を右に行くと見せかけ、相手が左にパスするよう仕掛けた。
イチかバチかの賭けだった。

「シュッ」
相手がパスを出した。それは、俺が予測したパスコースそのものだった。

「パーン!」
両手にボールが飛び込んできた

「ドンバンバンバン!」ドリブルする俺にバスケットリングが近づく。。。
敵ははるか後方

「スタンスタン」ステップを踏んだ

「行けー!!」
俺の手からボールが離れ、クルッ、クルッとリング上でボールが回る。

シュート体制から着地した俺の目線の先で
「スルスルッ」とボールがネットに吸い込まれた。

ベンチが嵐のように揺れている。チームメイトが抱き合っている
監督の目にも涙が光っている。会場が大きく揺れている。

「ピーーーーーーーッ!、試合終了!」ホイッスルが響いた。。。。。。

ギター弾きNKの気ままなブログ


俺は宮城県選抜にも国体にも選ばれるような選手ではなく6番目、7番目の選手だった。
しかし、生涯忘れられない思い出をバスケから授かり、今でも大切にしている。

練習は吐くほど厳しく、夜10時に終わるなんてザラ。
土日、祝日休みなど俺たちの部活では死語。年末年始もなかった。
男女交際もせず、ただひたすらボールを追った。

スポーツは目標に向かう過程にこそ、本当の宝物が埋まっている。
上手でも下手でも、勝っても負けてもいいのだ。

結果を求める前に、自分が今、いかにやれることをやるか。
そういうことの積み重ねが、必ずいい結果に結びつく。俺はそう信じている。



今日はガラにもなく熱く語ってしましました( ̄◇ ̄;)ムサクルシ
東京疲れが残ってるんですかね(笑)

では、この疲れはやっぱり音楽で吹き飛ばしたいと思います。
誰かさんを含め、皆さんも元気になってくれると嬉しいですね(^ε^)♪

では、布袋寅泰さんで「(忌野清志郎に捧げる FLY INTO YOUR DREAM ギターソロ」。。
どうぞお聴きください。