ずいぶんと森から離れているのに、うちの集合住宅にはカブトムシや
クワガタムシが飛んできます。朝、見つけると、そのまま、作業して
いる森に連れて行って放します。
仮に入れておいた菓子箱の中ではおとなしくしていましたが、
樫の木の幹に放した瞬間、喜び勇んで(いるように見えましたが)、
ずんずん歩いて去っていきました。
子どもの頃というのは50年も前なのに、今でも、昆虫類を見つけると
わくわくするのは不思議です。
「原体験」などという言葉がありますが、幼い頃に形成された感性、
価値観、好き嫌いは容易に変更されないということなのかもしれま
せん。
一方で、男子の間で流行ったスーパーカーブームというものがありま
した。夢中になってカードなどを集めていましたが、今はすっかり
関心がなくなってしまいましたね。
わくわく感は、もしかすると、そのもの自体への興味というより、
そのものと別の記憶が結びついている面もあるかもしれません。
たとえば、幼い頃、父の自転車の後ろに乗って、早朝に虫取りに
連れて行ってももらった記憶。学校の帰り道、してはいけない
寄り道をして、友人達と冒険気分で森の奥の木までドキドキし
ながら昆虫を探しに行った記憶。そういう思い出を思い起こす
から、今でもわくわくするのかもしれないなぁと思ったりもします。

