流山おおたかの森の紀伊國屋書店で買いました。
いやぁ、すごく面白い。かなり皮肉が効いていて、しびれる
内容です。子ども向けの絵本でイソップ物語の中の寓話を
よく見かけますが、いろいろな経験をしてきた大人こそ楽し
める本のようにも思います。
「王様を欲しがる蛙」
支配者がいないことを苦にした蛙達はゼウスに王様を送って
くれるように頼んだ。ゼウスは木切れを池に放り込んでやった。
空から落ちてきてドボンと大きな音を立てて池に入った木切れを、
蛙達は最初おそれていたが、やがて馬鹿にするようになる。
蛙達が不満に思い、もっと強力な王様に取り替えるようゼウスに
頼むと、ゼウスは腹を立てて、水蛇を遣わした。
蛙達は皆、水蛇に食べられてしまった。
教訓が最後につけられている。
「支配者にするには、事を好むならず者よりも、愚図でも悪事
を働かぬ者がまだましだ」(P.54)