2001年7月に発表された、ジョン・フレミングの記事「衛星サーベイランスの衝撃」を私は2018年7月に初めて読んだ。

 

今年でその記事が出てから20年になるのに、人工衛星についてよく知らない人が大半だと思う。電波兵器(サイバー拷問、異常気象、人工地震、テロ、暗殺ができる兵器)を理解するには、人工衛星について知ることが不可欠なので、この記事から一番わかりやすく重要だと思う箇所をここに紹介しておきたい。サーベイランス(監視)システムについては、極悪なテロリストなどを監視して、テロを未然に防ぎ、取り締まる目的であれば、多くの一般人を守るためのテクノロジーの善用で、それは禁止すべき電波兵器ではない、という認識が当然必要である。

 

「偵察衛星はターゲットが屋内にいようと、建物の奥深くにいようともしくは乗用車に乗ってハイウェイを高速で走っていようと、いかなる天候(曇り、雨、嵐)であろうとその人のあらゆる活動を監視できる。地球上には隠れる場所がない。」

 

私は2019年7月に、鍾乳洞にもマイクロ波が届くことを思い知った。大自然の中だろうが電波塔があろうがなかろうが関係なく、人工衛星から常時監視し、話しかけ、操作することができる。

 

「驚くべき機能を備えた衛星には人々の全ての活動を追跡し、そのデータを地上のコンピューター・スクリーンに中継することの他に人間の心を読み、会話を監視し、電化製品を操作し、誰かをレーザー・ビームによって物理的に攻撃することができる。衛星技術によって誰かの心を遠隔地から解読するというのは本当に奇妙なことかもしれない。けれどもそれは実在している。」

 

この現実を理解できない人が多いのは当然で、「一体、誰が、何のためにそんなことをする必要があるのか? 何故そんな犯罪を国が野放しにしているのか?」という疑問が解消しないからだ。その答えは覗き魔でサディストの変態が密かに国を動かすトップだからだが、もっと詳しく説明しないと信じられない人も多いだろう。

 

「エリートだけがそういった人工衛星にアクセスできる。金持ちと権力者だけが誰かを衛星によって監視することができる。一方で中流もしくはそれ以下の人々は監視が何時始まったのかを知ることすらできない。監視システムにアクセスすることによって権力者の身勝手は増大する。けれども私達は単に権力のない人々だけがターゲットにされると結論付けてはならない。衛星による監視の下に置かれるのは主に権力のない人々である。けれども裕福な人々や著名な人々もターゲットになり得る。」

 

エリートというものに対してどういう認識を持っているかが鍵になる。現実のエリートは、人格が優れていて優秀な才能を認められ誰からも好かれるからエリートになった人々とは限らない。良いエリートと悪いエリートを明確に区別しなければ、詐欺師に騙される。セレブにも良いセレブと悪いセレブがいて、どちらにもサイバー拷問の被害者がいるのが現実である。

 

「人工衛星に心を解読する機能を与えるためには単にEEGのような装置を設置し、それを脳のマッピングの研究によって得られたデータ・バンクを持つコンピューターに接続すればいいだけである。私は監視用の人工衛星が心の解読を開始した -もしくはターゲットの心の解読を可能にした― のは1990年代の初頭だと考えている。一部の人工衛星は実際に宇宙から人の心を解読することができる。」

 

EEGは脳波を読み取り解析する装置である。

 

「サーベイランス用の衛星は人間の会話を記録できる。壁、天井、床は宇宙からの会話のモニタリングに対する障壁とはならない。たとえあなたが高層ビルの中にいてあなたの上に10階、あなたの下に10階があったとしても衛星の持つあなたの会話を記録するための音声監視機能が妨害されることはない。屋内であろうと屋外であろうといかなる気象条件のもとにあろうと地球上のどこにいようとそれが何時であろうとも、衛星は静止軌道上(衛星は地球の自転と同調して移動するのでそれは静止しているかのように見える)からターゲットの会話を捕捉することができる。」

 

「人工衛星の機能には他にも色々なものがある。例えば警報装置、時計、TV、ラジオ、煙探知機、自動車の電子機器などの電化製品の制御がその一つである。数100マイルもの上空にある衛星は腕時計のデジタル・アラームのセッティングを消してしまうことができる。ランプの電球は衛星から放射されたレーザーによって焼き尽くされ得る。さらに街灯とポーチ・ライトは電灯の極性を逆転させる電磁ビームを放射する衛星をコントロールしている誰かの意志によって自由にオン/オフさせられる。またランプにスイッチが入った時にそれを破裂させることもできる。他の衛星の機能と同様、仮にライトが屋根もしくは1トンのコンクリートの下にあったとしてもそこに違いはない-それは衛星のレーザーによって操作され得る。衛星のレーザーには自由電子レーザー、X線レーザー、ニュートラル粒子ビーム・レーザー、ケミカル・オキシゲン・ヨード・レーザー、中間赤外線化学レーザーがある。」

 

「人工衛星の備えている心の解読と同じくらい奇妙な機能の1つは誰かに物理的な攻撃を加える機能である。飛行中の核ミサイルを撃墜するよりもはるかに少ないエネルギーを使用する人工衛星の電子ビームは地球上の誰かを攻撃することができる。衛星ビームはまたターゲットが走り回っていようと運転していようと彼にロック・オンし、例えば頭部などに圧力を加え、それを傷付けることができる。」

 

「一部の衛星には次のような破壊的な機能が備えられている。音声サブリミナル・メッセージによる心の操作(その音声は聞き取るにはあまりに小さいけれどもそれは無意識に影響を及ぼすことができる)。それによってターゲットは、彼が起きていようと眠っていようとオペレーターの意のままに操られる。メッセージが犠牲者をコントロールするために使われるかもしれない。誰も他の誰かによって考え出されたそういった言葉を意識しない。ターゲットは声によって無意識の内に行動を制御される。ターゲットは猥褻行為を強要されるもしくは周囲にいる人々から侮辱的な言葉を浴びせられるかもしれない。眠っている時、人は攻撃に対し無力な状態にある。ターゲットはその時、単に何かを言わさせるというよりも何かをさせられる可能性がある。ターゲットは音声サブリミナル・メッセージによって行動を強要され、ベッドから床に落ち、トランス状態のまま起きあがって周囲を歩き回るかもしれない。けれどもターゲットは1、2分の間だけそういった行為を強要される。彼はその時に通常目を覚まし、衣類を着用する。」

 

「人工衛星が完全な隠蔽の下に稼動するようになって以来、この研究と衛星技術の組み合わせ(それはすでに部分的に成功している)はオペレーターに完全犯罪の可能性を与えている。全てのこういった衛星による犯罪は罰を受けることなく濫用され得る。いわば人工衛星は完全に逃走することができる。たとえ犠牲者が彼に対しどういう風に犯罪が行われているのかを自覚したとしても誰も彼を信じない。彼は自分を守ることも反撃することもできない。」

 

「人工衛星はここで記述されているように誰かに嫌がらせするのに役立つ。ビジネス上のライバルまたは政治的なライバル、以前の配偶者、反体制派、競争相手もしくは理由は何であれ憎悪と軽蔑を引き起こす誰かがその犠牲者になり得る。一度、ターゲティングされたら人工衛星から逃れることはほとんど不可能になる」

 

「拷問者は長い間、人工衛星を使って犠牲者を彼らの被験者にして継続的に監視することを望んでいた。彼の動きは知られ、彼の会話は聞かれ、彼の思考は解読され、彼の全ての人生は偽りのモラルに従わされる。彼の拷問者は悪魔的なやり方で得られた情報を用いる。サディストは音声刺激または音声メッセージを使って彼のターゲットに嫌がらせしているのかもしれない。彼はレーザーによってターゲットの部屋に直接、身体的な苦痛を伝送し、サブリミナルな音声メッセージによって彼の睡眠を妨げるか、彼の周囲の人々を操って彼にストレスを加えるような言葉を語らせている。

衛星テクノロジーにアクセスされた人は彼の犠牲者人生を現実の悪夢、現実の地獄の中に費やすことになる。」

 

「誰かに対する衛星の監視は秘密裏に行われている。それは陰謀とすら言える。そこには政府の人工衛星による監視または商業用の衛星による監視という2つの基本的な可能性が考えられる。1997年のタイム誌によれば商業用の衛星はあなた、それからもしかしたらあなたの伴侶が入浴しているところを捕らえることができる。けれども、いかなる情報源も人工衛星を使った監視による侵害行為が政府もしくは企業またはその両方によって行われているのかどうかを示していない。」

 

2021年現在、国連はサイバー拷問禁止に向けて動いているが、今だに加害者が特定されていない。国連の拷問特別報道官ニルス・メルツァー氏が言った「史上最悪の犯罪」を一刻も早く止めるには、一人でも多くの人が現実を知る必要がある。