今回のポイントは以下のとおりです。
- ドル円は156円付近でのもみ合い状態
- 米トランプ大統領がOPECに原油価格の引き下げを要請、利下げ要求も
- 日銀の金融政策や米金利動向への不透明感が依然残る
- 上昇優勢か、下落リスクか?トレンド転換シグナルの有無を見極める
【1.相場環境認識:ドル円156円付近での重要な分岐点】
まずは今日のドル円相場に至るまでの環境認識を行います。マルチタイムフレームでチャートをチェックすると以下のような特徴が見られます。
● 週足(中長期の視点)
- 2024年後半からの上昇トレンドは続いており、依然として高値圏を推移中
- ただし、20週移動平均線との乖離がやや大きくなっており、調整が起こりやすい水準にある
- 「155円〜157円」という大きなレンジを意識したい
● 日足(スイングトレード〜デイトレの視点)
- 直近では20日移動平均線をわずかに下回る動きがあり、押し目形成の可能性を示唆
- しかし、大きく見るとまだ高値圏に位置しており、完全な下落転換シグナルは確定していない
- 157円付近が強固なレジスタンスとなり、156円を割れると下方向への調整が本格化する懸念も
● 4時間足(デイトレの視点)
- 156円付近でのもみ合い(レンジ)が継続
- 200期間移動平均線(4時間足ベース)も価格付近を推移しており、サポート・レジスタンス両面で意識される局面
- 156円を割れた後の戻り売り狙い、あるいは156円からの再反発ロングを狙う等、状況次第で柔軟にシナリオを切り替えることが重要
総じて、テクニカルの形状からは「156円周辺の攻防」がカギとなります。上がるにしても下がるにしても、まずはこのレベルをしっかり抜けるか否かを見極める段階と言えるでしょう。
【2.注目ニュースとファンダメンタルズ要因】
ドル円相場に影響を与えそうな最新ニュースとして、以下のトピックスが挙げられます。
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トランプ米大統領、OPECに原油価格引き下げを要請
- 世界経済フォーラム(WEF)の年次総会においてオンライン演説を行い、サウジアラビアなど石油輸出国機構(OPEC)各国へ原油価格の引き下げを求める姿勢を表明
- 原油価格が下がればインフレが抑制され、金利の引き下げが可能になるという主張
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トランプ氏の利下げ要求
- 「原油価格が下がれば、私はすぐに金利引き下げを要求する」と明言
- インフレが高止まりしている状態を「バイデン前政権の失政」とし、次の政権(トランプ2.0)での早期利下げを示唆
- 金利引き下げが現実味を帯びれば、ドル売り要因となる可能性あり
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日銀の金融政策への注目
- 日銀金融政策決定会合が近づいていることもあり、追加の金融政策変更(あるいは利上げの思惑など)に市場は神経質
- とりわけ「日銀が次の会合で政策転換を示唆するかどうか」に注目が集まる
- もしも利上げが示唆されれば、円高方向に大きく動きやすい
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TikTok売却問題は先送り?
- 中国バイトダンス社がTikTok米国事業を売却せずに存続を模索しているとの報道
- 米中対立懸念が高まるとリスクオフ→円買いとなるケースがあるため、引き続きヘッドラインには要注意
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その他の地政学リスクや経済指標
- ウクライナ情勢は長期化の様相。ロシアへの圧力が強まればリスク回避へ傾き、円買い要因になる可能性
- 欧州では半導体製造装置関連株が下落、米国のさらなる輸出規制懸念なども相場のボラティリティを高める要因
- 30年物住宅ローン金利が7%を割ったことで米住宅市場動向への視線も
これらを総合すると、「米金利の先行き不透明感」「日銀の政策変更リスク」「OPECが原油価格をどうコントロールするか」がドル円相場を動かす3大要因と言えます。特にトランプ大統領が早期の金利引き下げを示唆している点は、今後のドル売り・円高要因となるかもしれません。
【3.今日のトレンドフォロー戦略:基本スタンスと時間軸】
私は基本的に「トレンドフォロワー」です。相場の大きな流れに合わせてエントリーし、多少の調整は受け流しながら利益を伸ばす手法を主軸としています。
- 時間軸:1日〜2週間程度のデイトレ〜スイング
- スタンス:上昇トレンドであれば押し目買い、下落トレンドであれば戻り売り
現状のドル円相場は、週足や日足ベースで見ると大きく上昇傾向を維持しています。ただし、156円付近で失速し始めている点は注意が必要。**「上抜けの継続か、あるいは一旦大きめの調整か」**を見極める段階です。
そこで、今日のトレンドフォロー戦略を以下の2つのシナリオに分けて解説します。
【4.ショート(売り)シナリオ:156円上抜け失敗やサポート割れでの戻り売り】
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エントリーポイント(売りエントリーのきっかけ)
- 156円のサポートラインを明確に下抜け、いったん反発(戻り)が弱いことを確認できたタイミング
- 4時間足や1時間足で移動平均線(20MAや200MA)を下回ったまま推移し、目立った買いが入らない状況
- ダブルトップや三尊天井など、上値を試しても抜けられない形が確認できたとき
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利確目安(ターゲット)
- 直近安値の155円台前半、さらに下げが進むなら154円〜153円まで視野
- 短期的には1円程度の値幅狙い、スイングでは2〜3円以上の下落を期待
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損切り設定
- 再び156円の上に戻され、4時間足以上のローソク足がクローズするようであれば、いったん撤退
- または157円付近を損切りラインに設定し、損失を限定
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注視すべき材料
- トランプ大統領が利下げを強く要求 → 米長期金利低下 → ドル売り圧力
- 日銀の利上げ観測が強まる → 円買い
- いずれも「ドル売り・円買い」を後押しする要因となりうるため、ショートには追い風となる
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注意点
- 週足・日足ベースでは依然として上昇トレンドが継続しているため、早めの損切りでリスク管理を徹底
- 過度にポジションを引っ張りすぎず、「下げトレンドに本格転換」したかをしっかり見極める
【5.ロング(買い)シナリオ:156円サポート維持&157円ブレイク期待】
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エントリーポイント(買いエントリーのきっかけ)
- 156円付近で何度も下げ止まり、下ヒゲを伴った反発が確認できるタイミング
- 4時間足・1時間足などで移動平均線を再度上回り、買いが強まる形が出現
- 直近の高値(156.5円〜156.7円前後)を終値ベースで超えてくるブレイクアウト
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利確目安(ターゲット)
- 直近の強いレジスタンス157円ライン、さらに上を目指すなら158円〜159円も射程
- トランプ大統領の政策への期待感や米経済指標好調で買いが加速する可能性あり
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損切り設定
- 再び156円を大陰線で割り込む動きがあれば損切りを検討
- 4時間足レベルでのサポート割れを明確に確認した時点で手仕舞う
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注視すべき材料
- 米国の株式市場や長期金利が再上昇する場合、ドル買いが強まるシナリオ
- トランプ大統領の利下げ要求が今すぐには実現しない場合、「むしろ現状維持の金利=ドル買い継続」となる
- 日銀が現行の金融緩和路線を堅持する場合、円売り圧力でドル円上昇継続の可能性
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注意点
- 157円付近には強い売りオーダーが並びやすい局面。上抜けを確信するまでは早めの利確や部分利確を検討
- ファンダメンタルズ要因(例:急な日銀サプライズ、地政学リスク発生など)に振り回されないようにする
【6.具体的なトレードプランとリスク管理】
ここまでのシナリオを踏まえ、今日から明日にかけてのトレードプラン例をまとめます。トレンドフォロワーである以上、一度方向性が決まったらできるだけその流れに乗ることを優先し、細かく上下に揺さぶられるタイミングはむやみにエントリーしないことを心がけます。
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プランA(買い戦略)
- 156.00円前後での下げ渋り確認 → 156.10円〜156.20円程度で小ロットで買い
- 一旦の目標は156.80円〜157.00円
- 156.00円を大きく割った場合はすぐに損切り
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プランB(売り戦略)
- 156.00円割れを4時間足で確定 → 戻りを待って155.80円〜156.00円付近で売り
- 目標は155.00円〜154.50円あたり
- 損切りは156.50円〜157.00円の上抜け
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ポジションサイズとリスク管理
- デイトレの場合、1回のトレードリスクは証拠金の1〜2%程度に抑える
- スイング寄りなら値動きが大きくなる分、分割エントリーと早めの損切りが重要
- 決めた損切りラインを守れないと、トレンドフォロー戦略の強みが失われる
【7.トレンドフォロワーが押さえるべき心理と心構え】
相場で安定して勝ち続けるためには、テクニカルやファンダメンタルズ以外にもメンタル面のコントロールが欠かせません。
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「こうなってほしい」は禁物
- トランプ大統領の発言など外部要因に対して、願望や主観で判断すると失敗しやすい
- いつ何が起こってもシナリオを冷静に切り替えられる柔軟さを
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シナリオは複数用意
- ロング・ショート両方の戦略を日々立てておき、相場がどちらに動いても対応できるよう準備
- 「想定外の値動き」に対してはむしろ“ノートレード”という選択肢が最善の場合も多い
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リスク許容度を超えない
- 相場が一方向に急伸・急落したときに、追いかけてしまうのはリスクが大きい
- 特にトレンドの終盤でポジションを大きく増やすと、反転時のダメージが大きくなる
【8.経済指標カレンダーと今後の注目イベント】
今後1〜2週間、ドル円相場に影響を与えそうな経済指標やイベントです。発表前後は大きく動く可能性があるため、トレンドフォロワーとしては「どちらへ動き出すか」を確認したいところです。
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米国関連
- 新規失業保険申請件数、継続受給者数の推移
→ 雇用関連はFRB政策への影響大 - ISM製造業景況指数など景気指標
→ 米経済が底堅いかどうかの判断材料 - FOMCメンバーの講演や要人発言
→ トランプ氏以外のFRB高官のコメントにも注意
- 新規失業保険申請件数、継続受給者数の推移
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日本関連
- 日銀金融政策決定会合
→ 利上げや政策修正の可能性が少しでも浮上しているため要チェック - 日銀総裁・副総裁の会見
→ 為替市場に最も影響力を持つ日本のイベント
- 日銀金融政策決定会合
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その他地政学リスク要因
- ウクライナ情勢
→ 解決の糸口が見えればリスクオン=円売りになりやすい → 泥沼化が続けばリスクオフ=円買いも - 中国・米国間の摩擦(TikTok、関税問題など)
→ 為替市場のリスク回避ムードを高める場合がある
- ウクライナ情勢
【9.よくある質問へのアドバイス】
Q1. 156円付近でもみ合いが続く場合、どうすればいい?
A1. レンジ内でむやみにエントリーしないことが大切です。トレンドフォロワーの場合、抜ける方向(上でも下でも)を確認してからでも遅くありません。抜けるまでは見送るか、小さい時間足でスキャルピング的に抜くなど、手法を切り替える判断も必要です。
Q2. トランプ大統領の発言はどの程度影響力がありますか?
A2. 現職として再任される可能性が大きい場合、市場の織り込み度合いが高まります。ただし、現段階では「口先介入」に近い側面もあるため、実際にFRBがどう対応するかを見極める必要があります。過去にも「ツイッター介入」で市場を動かした例があるので、極端な動きが出る場合には要注意です。
Q3. 日銀の利上げがもしあれば、一気に円高に動きますか?
A3. 可能性は高いです。ただし、市場はある程度事前にシグナルを察知して織り込む場合も多いです。サプライズ度合いが強いと、一気に急落(ドル円で言うと急落=円高)する展開になるでしょう。そのため、ポジションを持つ際は「アナウンスのタイミング」や「要人発言」に十分注意する必要があります。
【10.まとめ:今日のドル円戦略のポイント】
ここまでの分析を総括すると、今日のドル円は**「156円を中心とした攻防」**が最大の焦点となります。上に抜けるか、下にブレイクするかで戦略が大きく変わるため、以下の点を押さえましょう。
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テクニカル面
- 週足・日足の上昇トレンドは継続中だが、156円近辺の攻防が熾烈
- 4時間足では200MA付近、日足では20MA付近が重要
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ファンダメンタルズ面
- トランプ大統領の利下げ要求が実現するか否か
- 日銀会合によるサプライズの有無
- OPECの原油政策、ウクライナ情勢、米中摩擦などリスク要因に注意
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トレンドフォローの観点
- 156円付近での反発買い → 157円ブレイク期待
- 156円割れ → 売りに転換し154円台を目指す
- 明確な方向感が出るまでは無理にエントリーせず、抜けた方向に乗る
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リスク管理
- 重要ラインを割れたら素早く損切り
- ポジションサイズはリスク許容度内に抑える
- 「流れが出てから乗る」ことを徹底
「上に抜けるか下に抜けるか」、どちらにせよ動き出せば大きなトレンドが生まれる可能性があります。トレンドフォロワーにとって最も収益を出しやすいタイミングが近づいているとも言えるでしょう。ぜひ今日のマーケットでは、ニュースとチャートを丁寧にウォッチしながらチャンスを探ってみてください。
以上が、ドル円相場の環境認識と今日の戦略です。読者の皆さんのトレードの参考になれば幸いです。それでは、どうぞ慎重かつ果敢にマーケットに向き合ってください。幸運を祈ります!