セックスは究極のスキンシップ
スキンシップの延長上に、キスや性的な愛撫、セックスがあります。
セックスが、オキシトシン(愛情ホルモン)を大きくふやす行為であることは、いうまでもありません。
動物実験では、性器や子宮頸管部(けいかんぶ)に刺激を与えることで、視床下部においても、末梢血管においても、オキシトシン濃度の高まることがわかっています。
そもそも種の保存・存続のために、オキシトシンが分泌されているわけですから、セックスにおいてふえるのは当然のことといえます。
女性の場合、出産時に赤ちゃんが産道を通ると、その産道への刺激が、オキシトシン分泌の強力な引き金となります。
同様に、産道=膣を刺激するセックスは、オキシトシン分泌の強力な手段なのです。
出産後は、授乳時に、乳首を吸われることがオキシトシン分泌を促します。そして、性的な乳首へ刺激も、また、ほかの生的な愛撫によっても、オキシトシンの分泌が高まります。
男女を問わず、セックスによって 興奮が高まると、 オキシトシンは皿流を通して体内に分泌され続け、オーガズム(性的絶頂感)に達したとき、 その濃度はピークとなります。「よく感じる」 ほど、血漿(けっしょう)中のオキシトシン濃度は濃くなるとされています。
また、 オキシトシンを分泌させてくれた相手に対して、 「いっしょにいたい」「離れたくない, という愛情が強まるということも知られています。
しばしば中高年以降のセックスレスの問題が話題になりますが、 日本人はセックスしなさすぎだといってよいでしょう。 セックスというのは、 ただ快楽のためのものではありません。 むしろ、 互いの愛情とコミュニケーションを深めるための、有効で、有意義な手段なのです。
高齢になり、実際に射精することや挿入することが難しくなっても、ともにべッドで肌をふれあわせることは、 とても大事だといえるでしよう。