2024年1月に実施された共通テストについて、外部評価、自己評価が公表されました。

 

↓報道

 

上の読売の記事によると、

センターは毎年、高校教員らによる外部評価を実施している。共通テストになってからの平均点が過去最低となった「英語」のリーディングは、「試験時間に照らして文章量が多く、問題数を減らして構成を変更することも検討できる」と指摘を受けた。「政治・経済」も「文章量がこれ以上増えると、思考力を働かせる時間が限られてしまうため、文章量の制限が必要」と注文がついた。

(緑枠内、読売新聞の記事の引用)

 

ということで、外部評価で英語リーディングは「文字量多すぎ」という指摘があったのだそうです。

 

実際の外部評価と自己評価の内容は大学入試センターのホームページで公開されてれています。↓

 

この大学入試センターのホームページで、たとえば英語リーディングの関係団体の評価を読むと、「全国英語教育研究団体連合会」は、

速読と精読のバランスの観点,特に思考力を測定す る観点からすると,これ以上語数を増やすことは有効でないと考える。情報量が増え,問題も複雑 になり,短い時間の中で単に注意力や情報処理能力を測定するような試験に陥るのではなく,じっ くりと考える時間を設定して思考力を十分に測るような試験問題に改善することが求められるので はないかと考える。令和6年度「英語(リーディング)」の本試験の平均点は「51.54点」であり, 昨年「53.81点」から「2.27点」下がり,やや難化したという結果になった。さらに一昨年の本試験 の平均点「61.80点」から考えると,この3年間でかなり難化したということになる。正答率や得点 分布を見る限りでは,大きな偏りなどはないが,難易度は共通テストに挑戦しようとする受験者の 動機づけにも影響すると思われるため,慎重な検討をお願いしたいところである。

と指摘しています。(太字は私がつけたものです)

 

それに対し、共通テストを作成している「問題作成部会」は、自己評価で

「英語(リーディング)」受験者数463,985人より若干減少したが,例年同様に全科目中で最も多か った。平均点は昨年度の「英語(リーディング)」53.81点(100点満点)より低下し51.54点(100点 満点)であった。標準偏差は19.94で,受験者の得点が広い範囲で分散していた。難易度及び得点状 況の観点から今回の試験はおおむね適切なレベルであったと言える。また,試験の信頼性,受験者 の能力を識別する識別力も高く,全体的にバランスのとれた標準的な問題であった

(中略)

高校教員と教育研究団体から要望と提言がなされたのでここに言及する。高校教員から は,全体の分量が試験時間に比して過大であり,分量の適正化を検討するよう要望があった。読む 量だけでなく,内容の複雑さも適正となるよう,今後の出題に向けて検討を続けていきたい。また 教育研究団体からは,問題の形式や選択肢の内容理解の負荷と,設問の難易度とのバランスを考慮 し,考える時間を念頭において思考力を測る試験問題に改善するようにとの指摘を受けた。日常生 活においては,目的に応じた読み方が求められるため,より思考力・判断力・表現力等を測ること ができる質の高い問題を作成することが課題となっている。共通テストでは,それぞれの場面設定 とタスクに応じて読む目的を明確にし,読んだことの概要や要点,詳細を目的に応じて捉えたりす ることで,実践的なコミュニケーション場面において「その場で読み取る」能力とともに思考力・ 判断力・表現力等を測定する出題が求められていることを強調したい。

と書いています。(太字は私がつけたものです)

 

…文字数多すぎじゃ?という外部の指摘に、作成当事者側は、実践的なコミュニケーション場面での読み取り能力や思考力、判断力、表現力を測れるテストで標準的だ、という意見のようですね。

 

猫しっぽ猫あたま

 

実際の英語リーディングテストのワード数を見てみますと。

センター試験時代は4100〜4300words前後。(試験時間は80分)

共テになって、初年度5500、翌年から6000超、2024は6292words。(試験時間は変わらず80分)

 

で、読むスピードを考えますと。

ネイティブの成人が1分間でだいたい300words前後。

ネイティブの中学生だと1分間でだいたい250words前後。

日本の大学生の場合、レベルなどでかなりさまざまなのですが、平均的に1分間で大体100wordsとか110とかっていう数字が言われていて。

日本の高校生だと、これまたレベルによりさまざまですが。平均で1分間だいたい75wordsとか80とか言われてます。(ただし、レベルによる、ということは後ろで書きます)

 

で、たとえば、共テのワード数を1分間100wordsで読むと、それだけで62分かかります。

問題を解く(考える)時間も入れると、1分間120だと結構ギリギリで、余裕をもって見直したいなら140〜150wordsくらいで読みたいところかと思います。

 

実際のところ、難関大学を受験するお子さんだと1分間80wordsということはあまりなく、もっとスピードがあるので大体みなさんきちんと解き終わっているかと思いますが。

進学しないお子さんを含めた場合において平均的な高校生だと、現状のワード数だと解き終えるのが難しく、差がつくテストになっているかと思います。

 

で、おそらく、今回の外部評価を読む限り、リーディングはこれ以上文字数は増やさないと思いますが、自己評価を見る限り文字数を大きく減らすことは期待しにくいのかな、と個人的には思います。

 

…ということで、上位大学を狙うのであればリーディングスピードを付けるのは必須という状況が続くんでしょうね…。

 

…がんばれ、次子…。

※長子は150words 以上のスピードで読みますが(受験期は200近かったはず)、次子はまだそんなにスピードがないのです…なんとかせんとなぁ。

一応学校でtimes reading とか多読もしてるみたいだけど…なんか速読家でもやるかなぁ…まあ学校でもある程度スピードはいくはずなんだけど、受験に間に合わないのではとちょい心配

 

↓導入はこのあたりが定番ではあるけど、どうしようかな…

 

↓で、このあたりで引き上げるか

 

 

↓次子はボキャブラリー不足もあるからこの辺りも必要かもなぁ…

 

 

 

 

 

 

<リンク>

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