あなたが毎日介護している親から

『ここに置いてあった財布がないわ、あんた知らへん?』

と何度も聞かれたら

『もしかして私のこと疑ってる?』といい気しませんよね。

そのうちに

『ここに置いてあった財布、あんたがとったんちゃう?』

と言われたらムッとくるのが当然です。

 

でもそんな親は

あなたをこの世の誰よりも頼りにしているのです。

なのに、なぜそんなことを言うのでしょうか?

 

 

まず親は、自分がまさか大切な財布を置き忘れたなんて認めたくない、

と言う気持ちがあります。

一方で親は、色々なことが思い通りにできなくなっている自分に気づいていて

その不安や怒りを誰かのせいにしているのかもしれません。

物盗られ妄想は、認知症の症状の一つなのです。

認知症の人は、よく世話をしてくれる介護者に最もひどい症状を示し、

時々会う人や目上の人にはしっかりした言動をするのが特徴です。

幼児は、いつも世話をしてくれる母親に対しては甘えたり、わがままを言って困らせますが、父親やよその人に対してはもっとしっかりした態度をとるものです。母親を絶対的に信頼しているから、わがままが出るのです。

認知症の人も介護者を最も頼りにしているから認知症の症状を強く出すと考えるのは、類推のしすぎでしょうか。                    (引用:認知症の人と家族の会)

 

私も実感したことがあります。

ヘルパーとして在宅に伺っていた時

信頼してくれていると思っていた利用者さんに泥棒よばわりされ

継続できなくなったことがありました。

その時、上司にこう言われたことを覚えています。

『利用者さんは、一番頼っている人によくそう言うのよ。

頼らないと生きていけない自分に腹が立ってるのかもね』

 

 

対応法は、肯定も否定もしないで

『財布ないんだね、一緒に探そうか』と言って一緒に行動することです。

もしあなたが先に見つけても、親が先に見つけるよう誘導してくださいね。

 

また、親の怒りが強い時はいったん離れましょう。

また次回探したらよいのですから。

 

 

私のピアノ教室では、親御さんの認知症進行予防をサポートするだけでなく

介護している家族さんが思いを吐き出したり相談したりできることが

親御さんも家族さんも楽になる上で大切なことと考えています。

今、親御さんの介護で悩んでおられる方は、お気軽にご相談ください。

いつでもお待ちしております。

 

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