ブログにお越しいただきありがとうございます。

認知症の方と音楽が大好きな、ケアマネピアニストのHitomiです。

 
音楽を使って、集団ではなく個人にアプローチしたい
ずっと私はそう思っていました。
 
デイサービスなどで集団で歌わせることに
違和感があったのです。
 
音楽は
みんなで楽しむのもいいけれど
私にとってはとても繊細でプライベートなこと。
それを人とオープンに楽しむのは
ずいぶん抵抗がある。
見られたくない心のうちを人に土足で入られるような。
 
そんなふうに
私と同じように感じる人もいるのではないか、
そんな思いがありました。
 
今私がやっていることは、
悩みや問題を抱えた高齢者に
一対一で向き合って
音楽を媒体に心を解いていくこと。
 
同じ曲でも
日によって感じ方が違い、
また毎日同じ曲を聞いていると
思わぬ言葉が飛び出てきたりする。
 
かすかな口の動きや目の輝き
声にならないほどの小さな声
身体の筋肉の緩み
顔全体の紅潮
 
そんなことを観察しながら
今目の前にいる人の心象風景を想像して共有する。
 
本当に楽しい仕事です。
 
私は今
音楽の力を試しています。
 
胃ろうになった人が、また口から食べられるようになれたら
話せなくなった人が話せるようになったら
拘縮した手がまた開けたら
 
でも
不可能ではない気がしています。