さて。

昨日我が家では新生児誕生。

もしかしたら双子?と思っていたおなかのサイズでしたが

生まれたのはシングルの大きな女の子でした。

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そして今朝。

ご近所さんから連絡があった。

「今朝、新生児が生まれたのだけど

ミルクを飲めないみたいなの」って。

聞けば、母親はメイデン。

ミルクの飲ませ方を知らないので

そういう母親の場合は少し時間がかかるのです。

ご近所さんはシティガールの憧れホビーファーマーなので

基本的に知識はなく何かあるとうちに聞いてくる。

クロストラムミルクのパウダーをわたして

それを飲まして母親のおっぱいに行くまでの

繋ぎにするように教えたのが午前中。

 

私がランチタイムで帰宅すると

再び「まだ子羊がおっぱいを上手に飲まない」と

連絡がありました。

本日天候は穏やかで風も暖かいので

やはりここでも同じことを教えます。

この時点で夜ならば他の処置を考えますし

冷たい風の吹く日ならまた別の処置をしますから。

 

夕方出先で再び連絡が入る。

「やっぱり母親から子羊がミルクを飲んでない。」

ここで私も帰宅してご近所さんのパドックへ向かうことに。

ご近所さんは今日何度も何度もパドックに行き

様子を見ていたとのこと。

哺乳瓶でミルクをあげたのは二時間前で

自力で飲んだとのこと。

しかし、私が見た新生児はぐったりしていたんです。

「これ、寝ているのよね?」と聞くご近所さんに

「いや、これくらい動かしても覚醒しないのは

寝ているんではなく弱っている状態。

今すぐレスキューするレベルだよ」と。

私はその子羊を見て持ち上げての時間1秒くらいで

即決「レスキュー」の判断でした。

「でも!2時間前にミルク飲んだのに!」と言い張る。

「うん。新生児ってねあっという間にコンディションが変化するの。

さっきまで元気だったのにコンディションが落ちるときは

2時間あれば死んじゃうんだよ」と教えます。

「でも体は暖かいよね!?」

「シェドの陰にいたから体は暖かい。

これはとっても彼にとってラッキーだったことであり、

口の中の温度はものすごく低いよ。

これは死に向かっている状態の冷たさなの。

口の中触ってごらん」というと

「触ろうとしてけれど口を開けないの」って。

「こじ開けていいからしっかり口の中に指を入れて

温度の確認をして」と教えると挑戦してくれました。

口腔内の温度の低さをきちんと確認させてから

私は説明に入ります。

 

「これは、満腹で寝ているわけではなく、

弱って起きられない状態。

体が温かいのは物陰にいたから。

口腔内が冷たいのは弱っている状態。

私はこの状態なら迷わずレスキューする。

でも、決断はあなた次第だから。

母親とすごさせる挑戦をしたい?

それともレスキューする?

もしレスキューするなら

粉ミルクは1離乳までに200ドルかかると思ってね。

お肉にするコスト以上にお金がかかるけれどいいの?

手間暇は最初の3日はコロストラムミルクを

1日5~6回与えるけれど、

もし子羊が欲しいならもっと小分けにしてもいい。

そのあとの通常のミルクに移行した時も同じ。

とにかく2か月くらいは哺乳瓶で

毎日世話をしないといけないとならない。

それでも助けたいと思うならレスキュー。

どうする?」

 

ご近所さん、迷わず「助ける!」と言ってくれました。

 

ホビーファームレベルでやれることは

限られています。

「保温」しかありません。

「次にミルクをあげるタイミングは?」と聞いてくるのですが、

現在子羊のおなかは空腹ではないので

最悪、明日の朝でも大丈夫。

でも挑戦したいならあなたのディナーが終わったくらいかしら。と

伝えておきました。

元気な子羊ならおなかがすけば

動いたり声を出したりするんです。

元気がなければ、促進するためにちょっと無理やり

ミルクを与えたりします。

 

ご近所さんはそおっと子羊を触る。

それを見て「もっと刺激を与えて」と教えます。

持ち上げて「ハロー、ボーイ!」と声をかけながら

お腹やお尻を叩いて頭を撫でまわすのを

目で見せて教えました。

ミルクをあげたあと、元気ならおしっこをしたくなるので

しばらくたたせるように促してみることなども教えます。

おしっこが出るのはよいサイン。

内臓が動いているってことですからね。

 

これが生後2日目の状況なら五分五分、

しかし生後一日目なので助かる確率は

2~3割かと私は思っています。

まあ、その確率は話していないけれどね。

聞けばショック受けちゃうでしょ、きっと。。。

 

ご近所さんは「とっても小さい子だから心配で」というけれど

私的には「小さめだけど、命があやぶまれるような

小ささではないし、このサイズは十分生きれる」と

見解が違います。

ビジネスファーマーならへその緒のまじかに

直接注射をして起爆剤をぶち込むのですが

ホビーファーマーレベルではその薬は手に入らない。

入ったとしてもご近所さんはできないだろうから

私かピーターが出張するでしょう。

それでも獣医さんに来てもらって注射するより

ずっと低コストでできます。

注射を購入してもらえればの話だけど。

 

もし、明日まで生きていて自力でミルクを飲まなければ

チューブでミルクを飲ませようと提案すると

「チューブなんて持っていないよ」と。

「大丈夫。私が持っているから。

自分でできるなら貸すし

やってほしいなら私がまた出向くよ」というと

「やってくれる!?おねがい!」って。

 

チューブはのどから胃に直接ミルクを流すだけだもん。

間違って肺にチューブを入れないようにしなければいいだけ。

その判断は経験で身に着けるしかないので

強要はしたくないし、私だっていつ間違えて肺に入れるかわからない。

弱っている子羊のチューブって判断がかなり厳しいのよ。

聞こえるはずの胃の音が全く聞こえなかったりするから。。。

でもやるしかない。やらねば死ぬだけ。

心を強く持ってチューブはやることにしています。

 

明日の朝。。。。

きっと呼び出されるんだろうなあ。。。。苦笑。

 

「明日はデイオフでうちにいるから

いつでも連絡してね」というと

ものすごくうれしそうな顔していたし。。。

 

そんなこんなで帰宅してパドックチェックに行くと。。。。

ガーン。

パドックで死産発見。。。

生み落としたの誰ーーーーー!?

子羊は未熟児なので母親の体つきを見ても

見当つかず。

明日以降、後産が出てくるから

それで誰の子か見極めることになるんだろうなあ。。。

 

出産シーズン、終わりに近づいていますが

一応あと2週間くらい点検続けないといけないかしらね。。。

 

追伸。

「名前つけないと」というご近所さんに

「考えてもいいけれど生を確認できるようになってからじゃないと

名前を付けて死なれるとショックだよ。

私は3日目以降に名前を付けることにしてる」と言いました。

生後二日目で行けると思って名付けて死なれた例が

実際にあるんですよ。。。

名前つけなきゃよかったと後悔しまくりましたからね。。。

 

 

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