神戸新聞文化センターの

KCC歴史講座の公開講座「日本の古代史の散歩道」を

受講しています。

 

JR三ノ宮駅海側にある「ミント神戸」ビル17階から

西方向の眺めです。

JR東海道線の高架線路があり

三宮にある「ミント神戸」ビルから

元町駅が見えます。

遠くの山は、須磨アルプスです。

 

 

6回目(今期の最後)の講座は

「怨霊再考―早良親王から菅原道真まで」です。

講師は、園田女子大学教授 大江 篤さんでした。

 

大江先生は、東アジア恠異(かいい)学会の代表だそうです。

恠異学とは、人間にとって理解できまうもの・

説明がつかないこと(恠異)を

研究する学問だそうです。

 

中国の中華思想では、天帝(皇帝の上位)の意志で

発生する災害等が

日本では、神様の祟りとして変異してゆきました。

 

怨霊とは、うらみに思う人を仇(かたき)にして

「とりつく」ことです。

 

 

怨霊の歴史上のサンプルとして

早良親王(さわらしんのう)の事象の説明がありました。

 

早良親王は、桓武天皇の皇太弟に立てられましたが

藤原種継の暗殺に関与した罪により皇太弟を廃され、

2週間飲まず食わず状態で、

小豆島に護送される途中に亡くなりました。

 

早良親王が亡くなったあと、

皇太子に立てられた安殿親王の発病や、

桓武天皇妃藤原旅子・藤原乙牟漏・坂上又子の病死、

桓武天皇・早良親王生母の高野新笠の病死や、

疫病の流行・洪水などが相次ぎました。

 

それらは早良親王の祟りであるとして

幾度か鎮魂の儀式が執り行われました。

 

皇室のメンバーが続いて亡くなったり

発病するという

理解できないことが起こりました。

 

これを、早良親王の祟りであると

情報を投げかけた人がいるのです。

 

そして、その情報を受けた人の

心のありようが怨霊になるのです。

 

早良親王は、崇道(すどう)天皇と追諡されましたが

皇位継承をしていないので

歴代天皇には数えられていません。

 

その他、伊予親王・菅原道真の

怨霊についても説明がありました。

 

怨霊に関しては、

法相宗との関わりがあると

大江先生は言われていましたが。

私は理解できませんでした。(笑)

 

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(Vol.511)