前世最大級の痛みから、リハビリの内容は大きく変わった。

 

 

 

マッサージ主体の受動的なリハビリから、自分で動きながら出来ることを増やしていく能動的なものへとなっていった。

 

 

 

自分の意思でやっていく、調整ができるというのはそれまで運動をしていた自分からしたらとても嬉しいものだった。

 

 

 

自分でやった分が自分に返ってくる、というのは単純にリハビリに向かうモチベーションになった。

 

 

 

昨日より今日、今日より明日と自分が出来ることが増えていくのは事故からあまりなかったことなので素直に嬉しいと思えた。

 

 

 

今はほとんど動けなくても、このままリハビリができればなんとかなりそうだ。

 

 

 

そんな時にこそ壁というのはやってくる、好事魔多しとは本当によく言ったものだ。

 

 

 

リハビリが終わった夕方、ベッドで休んでいるとゾワッと背筋に悪寒が走る。

事故から基本的に血圧やらなんやらで体調はよくなかったが、これは初めてのことだった。

 

 

 

「寒気がする」

 

 

 

そう思ってから5分もしないうちに今度は体がブルブルと震え始めた。

 

 

 

正確には、神経が生きている胸から上が、、、

 

 

 

どうやら悪寒ですら自由にはできない体になっていたらしい。

普通の体なら全身を震わせて体温を上げるところを腕と首だけでなんとか上げようとする、当然時間がかかる。

 

 

 

確かこの時は電気毛布を使っても4時間くらい震えていた。

ずっと震えていた肩と首は吊ったようになり、熱は40℃を超え、途中で何度も折れた心はそれでも続いた悪寒で何も考えられなくなっていた。

 

 

 

このせいで一週間寝たきりに逆戻り、リハビリで少しずつ動くようになってきた腕もまた振り出しへと戻っていた。