投資銀行にとってのマンデートレター
株式、社債での資金調達を検討している企業は、
最終的にメインでとりまとめをする主幹事証券会社を決め、
それをマンデートレター(Mandate Letter)という書面に残し、
主幹事証券会社に取り交わします。
決して会社四季報上の主幹事が、必ずその会社のファイナンスで
主幹事を得られるとも限りません。
この世界は狩猟民族の世界ですから、最後は提案力や営業力の勝負で、
主幹事をひっくり返してくることもありえる世界です。
四季報上の主幹事が日系証券会社であっても、Deal by Dealで
外資証券会社が主幹事ファイナンスを実施することも最近は増えています。
マンデートレターは、決して法的拘束力はあるわけではありません。
しかしながら、数ある提案の中から、自社の提案を選んで頂いた証であり、
我々投資銀行がディールを進めるにあたって重要な意味を持つレターなのです。
我々のようなバンカーは、プロダクトチームと協同し、
マンデートレターの獲得を目指して、提案をしていきます。
知恵を絞り、労力をかけ、コンペになって競合の提案に打ち勝って
マンデートレター頂くときは、それなりに感慨深いものなのです。
実は今日、私のクライアントからマンデートレターを頂くことができました!
レターはもらえる運びにはなっていましたが、やはり書面で頂くまでは、
ものすごい重圧を感じており、緊張の糸が張り詰めたままで数日過ごしました。
チームメンバー、上司、そして評価頂いたお客様のおかげだと思っています。
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
紆余曲折が何度もありましたが、最後は提案力をご評価頂きました。
無事成功ディールになるように、気を引き締めて参りたいと思います!