こんにちは。
小夜子です。
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夫(夜明けさん)に拒否される側のレス妻です。
新婚からずっとセックスレス。
気づけば干支一周回ってました。
私と夫の夜明けさんが本当の意味で向き合い始めるまでの12年間の歩みを綴っていきます。
本ブログはセックスレス解消指南ブログではありません。
「どう生きるか/死ぬか」に真剣に向き合った私の人生のターニングポイントの記録です。
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前回のお話はこちら
言いたいことは分かるけど・・・。
私はあなたとの子どもが欲しくて病院にも通って先生にも相談して解決方法を提示してるのに、あなたはまるで当事者ではないような・・他人事のような受け止められ方が寂しくもありました。
医療の力を借りることは恥ずかしいことじゃないとか
(誰も恥ずかしいなんて思ってないし!)
結果が得られるなら手段は問わないとか
(私もそう思ってるけど夜明けさんにそれを言われると腹が立ってくる)
途中から私が夜明けさんに説得されてるような雰囲気にもなってきて
(あれ・・どうしてこうなった)
なんだか腑に落ちないので、
一度病院に付き添ってもらうことにしました。
人工授精に進むにしても私だけで進めるのではなく、夫である夜明けさんにもきちんと先生の説明に立ち会ってもらって当事者意識を持ってもらいたいと思いました。
心の奥底では先生に「これがうちの(出来ない)夫です」と見せつけたい意地悪な気持ちもありました。
この時の私は夫とうまく向き合えないフラストレーションをよく分からない方法で発散しようとしていました。
そんなことしたって根本的な解決にはならないけど・・・
そうでもしないとやっていられないのも事実。
自分が妻とセックス出来ないばかりに、
愛する妻が人工授精という手段を取らざるを得ないことを
病院に行くことでしっかりと実感して、
少しでも「ボクのせいでこうなったんだ」と思ってほしい。
認めてほしい。
悪いと思ってほしい。
ボクが普通にセックス出来たらこんな目に遭わなくてよかったのに詫びてほしい。
私はまだあきらめていませんでした。
周りから見たら、おかしなことだってわかってます。
そんなこと心の中で思ってたって1ミリも本人には伝わらないことも・・・
あとから考えたらわかるんですけど
誰にも相談せずに自分ひとりだけで問題を抱えてる場合、
知らないうちに視野が狭くなりがちだし、
気づかないうちに自分自身の感覚も麻痺してくるんですよね。
私に相談相手がいなかったことが問題を重症化させた大きな要因だとは思います。
が、相談相手がいたところでそのアドバイスに従っていたかというとはなはだ疑問です。
おそらくこんな相談を持ち掛けられたら私でさえも「離婚したら?」と言ったかもしれませんが、
この時点で私の中で離婚するという選択肢は1ミリもありませんでした。
離婚って一種の勇気がないと出来ないと思うんですよね。
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私は夜明けさんを誘って一緒に産婦人科に行きました。
ちょうど夜明けさんが接待に行く前の夕方17:00頃でした。
(外回りの営業職なので仕事の合間に少し病院に寄ったりすることは職業柄可能でした)
産婦人科で落ち合い、一緒に先生の説明を聞くことにしました。
診察室に入り、先生の話を聞く夜明けさん。
少しはこんな自分は恥ずかしいと思ってもらいたい
同じ男同士(先生は男性です)
自分がいかに情けないかを思い知ればいい。
そんなことまで考えるようになってしまっていました。
夜明けさんだって頑張っても出来ないのに。
出来ることは努力して薬まで飲んでも出来なかったのに。
どうしてこんなことになってるのか自分でもよくわからないし、
どうして自分がこんなにもセックスをしたくないのかを説明しようにもうまく言葉に出来ないし、
なによりこの現状をどうしたら打破できるのか分からないのは夜明けさん本人なはずなのに。
私には夜明けさんの辛さに寄りそう余裕が一切ありませんでした。
自分のことで精いっぱい。
だって自分しか自分を慰める人がいない状態なのです。
自分で必死に自分を慰めないと・・・プライドも自信もゼロ、いや、マイナスです。
しかし・・私の魂胆は全く実現することはありませんでした。
夜明けさんは説明を聞いたあと、
「ボクは超理解者です!何の問題もありません!」ぐらいの前向きな返事をして
のりのりで診察は終わってしまいました。
・・・・思ってたのと違う。
夜明けさんに「理解者であること」を示してもたいたくて連れてきたわけじゃない・・・。
先生に「理解あるよき夫」を演じられて終わってしまいました。
あ・・あの~~・・・あなたのせいなんですけど~・・・てんてんてん。
否定的であると困るのは困るのですが・・・
かといってボクは理解がありますとアピールされるのもなんか気分的に違う。
「ボクが出来ないばかりにこのような選択を取ることになって
小夜子には申し訳ないと思っています」
と言ってくれたら私の中では100点満点だったのに・・・
自分に原因があることは一切触れず、
人工授精万歳!医療万歳!ボクは何も躊躇しません!というテンションで来られると「なんか違う・・・」
なんか違う・・・
なんか違う・・・
なんかちっが~~~~~う!!!!!
診察が終わったあとからずっとモヤモヤが止まりませんでした。
なんだろうこのモヤモヤ・・・・。
表現できない。
私の頭の中でシミュレーションしたことはいつも思い描いた方向と真反対に動いていってしまう。
この後私は夜明けさんを接待会場まで車で送り届けたのですが・・・
診察を終えてスッキリした顔で接待に向かう夜明けさんを
ムスッとした顔で超不機嫌に送り出しました。
夜明けさんは私がブスッと不機嫌になっているのを見て
全く理由が分からないようでした。
「どうしたの?」とキョトンとしながら車を降りる夜明けさん。
どうしたもなにも・・・
なんで私が不機嫌なのか分からない?
もう何を言う気にもなれず
「なんでもない」
そう言ってバタンと車のドアを閉めようとしました。
夜明けさんは「帰ってから話を聞くから」と言って接待会場に走り去って行きましたが、
私はもう何を話したってこの人には通じないなという気さえしていました。
私は「なんでもない」が口癖になりつつありました。
悲しくても、泣きそうになっても、どうした?と聞かれても
「なんでもない」
そう言ってぐっと奥歯を噛みしめてまた孤独な夜を乗り越えることにしました。
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