笑顔の処方箋〜上野 恵利子のブログ

笑顔の処方箋〜上野 恵利子のブログ

一般社団法人日本アンガーマネジメント協会 アンガーマネジメントシニアファシリテーターであり看護師でありセラピストでもある上野恵利子のブログ
怒っても泣いても笑っても同じ1日なら笑顔で過ごすお手伝いをしたいと思っています。

大学病院とクリニック

あなたなら、どちらに通いたいですか。





母は網膜中心動脈閉塞症で左眼の視力を失った。

それは去年の11月の事だった。

大阪では阪大病院と関西医大が眼科のツートップだと教えていただき、阪大病院に痛院する事になる。


『視力の回復は望めません。あなたの眼は見えるようにはなりません。今の光を感じている現状よりも悪くならない事と右眼を大事にする事を目指します』

何度説明されても、母は納得行かないようで

「友達は阪大の眼科で注射をしたら見えるようになったらしいから、私も注射でも何でもいいから、治療してもらえないやろか」

そんな儚い希望を持って通院していた。

友達の病気とは違うものやから期待してもダメなんじゃないかと私がいくら言っても耳に入らないようだ。


元々、両眼とも緑内障で視野狭窄も始まっていた。それが進行するかもしれない不安と心配もある。

受診するたびに緑内障は大丈夫でしょうか、と主治医に確認してきたけど

『緑内障も私が診ています』

『左眼に新しい血管ができたらまずいので、その兆候を見ています。今のところその兆候はないから、次は2ヶ月後に来てください』

『眼がクシャクシャするのは仕方ないから。目薬するしかないです』

というばかりで、緑内障の治療に必要な視野検査を1回もしないし、何となく嫌な感じはしていたのだけど、視野検査の事を言える雰囲気ではなかった。

それでも次回診察までの期間も長いし。

ホントにそれで大丈夫なのかな。不安だし心配だ。

しつこく右眼の緑内障は進んでいないのかと聞いてみると

『じゃあ、次回ね。視野検査入れるから。かなりしんどいけど、あなたが希望したんだからね』

それでも2ヶ月後になるのか。

ホントに大丈夫かな。

まあ、ゴールデンウィークも挟むし、ゴールデンウィーク明けは今より更に混んでるだろーし。

天下の阪大の先生が言うぐらいだから、大丈夫なんだろう。

そんな風に安易に考えていた私は大馬鹿者でした。

ゴールデンウィークが開けて数日後

『何か眼が痛い。充血もしてる気がする』

母が小声で言いました。

嫌な予感。

すぐに近くのクリニックに車を走らせる。

結果は

『新生血管緑内障になっています。眼圧も54あり、すごく高いです。

ただ、この血管の様子を見ると最近に急にできたのではなくて、もっと前から出来てたのだと思います。

まずは眼圧を下げないと、光も失ってしまうかもしれません。眼圧を下げるにはレーザーをした方がよいでしょう』

なんだか大変な事が起こったみたいでした。

母も小刻みに震えながらレーザー治療を受けるサインをした。

『3日後にもう一度診せてください。

レーザーの結果と、目薬や飲み薬のことも考えていきましょう』

クリニックの先生は病状や薬の副作用についても詳しく丁寧に説明してくれた。

3日後にクリニックを受診したけど結果は思わしくなくて、目薬を増やしてみることになる。

さらに3日後クリニックで受診。やはり眼圧は下がっていなかった。レーザーを追加。

もしかしたら手術をして眼圧を下げなければならないかもしれない、と先生が説明してくれた。

もし、手術になるなら阪大病院の方が良いでしょう、とも。

その翌日は阪大に受診予定だった。

『新しい血管ができて眼圧が上がってます。

この前の3月29日に診た時は何も無かったから、それ以降にできたんでしょう。

網膜中心動脈閉塞症の治療は一旦終了して、緑内障の治療に移った方が良いです。私は網膜が専門なので、緑内障の専門医を紹介しますから明後日来てください。

眼圧を下げる注射だけしときます。それで今日は終わりね。注射で呼ばれるまで外で待ってて』

耳を疑いたくなるような言葉が並ぶ。

緑内障も自分が見るって言うてたよね。

責任逃れのように前回は何もなかったって言うけど

2ヶ月後に来なさいって言うたよね。

それで、こんな結果になったけど、これからどうするのか、どうなるのか説明ないけど。

多分、クリニックの先生はこのままなら光も感じない完全な失明って言うてはったから、そう言うことなんだろうな。

せめて注射で眼圧が下がれば、何とかなるのかな。

不安なまま、母は左眼の注射を受けた。

今までで1番痛かったらしい。

そらそうかもしれない。

だって麻酔の点眼してからすぐに消毒の点眼してたもん。順番、逆じゃないのかな。

時間開けずに2種類の点眼すると、先に点眼した薬が流れてしまうんじゃない?

その上、点眼してからも随分と待たされた。



支払いが済み、処方箋を確認すると

痛み止めの処方はなかった。

その代わりに、クラビット点眼薬が処方されている。

そんな説明、受けてないよ。

私は看護師だからその点眼薬がどんな効果があって、何のためにするのかわかるけど。

一般的にはわからないんじゃないかな。

しかも、注射の後には眼帯をしてて明日の朝まで外さないように言われたけども。

いつから点眼薬すれば良いのだろう。

説明もしないし、注射は下手くそだし

何だかなあ。

上から目線のクセに、結果が伴わないじゃん。



緑内障の先生はどうなんだろう。

少しでも良い先生でありますように。

という、藁をもすがる思いは裏切られた。

『はい、よろしくお願いします。

ちょっと顎のせて。

あー、もう、もっと眼を開けて!開けないと見れないから。ほら、ほら、両眼を開けてって!あーもう!直接レンズを眼にあてますよっ。

ほら、眼を開けて!ちょっと頭抑えてもらえます?逃げて動いてるから!

あー、もういいです。

もう、視力はないし、眼圧も高いまま。

え?光?どうなんやろ。ちょっと、これ見えます?え?どう?これは?あー見えない。

そっかー。もう失明ですね。

右眼の視野も狭いねー。

以前と比べてって、今日初めて診たし。

ちょっと待って。あー、紹介状ね。今から見るわ。

これからは右眼だけになりますね。

え?手術?見えなくなってますからねー。

その歳だしね。

点眼薬も、もう良いです。眼圧下げてもねー。

痛みあります?そりゃ注射したからね。

これ以上はないかな。

バイアスビリン?

それも飲まなくていいですよ。

え?右眼の予防?

そーはいってもねー。

飲んでも変わらないと思うけど。

どっちでもいいけど。飲みたいなら飲んどく?

じゃあ、1ヶ月後って言うことで、よろしくお願いします』


このまま阪大病院に通って良いのだろうか???