「小保方氏はねつ造・改ざんに当たる研究不正を行った」 理研の調査委が判断



 理化学研究所は4月1日、所属する小保方晴子氏などの研究グループが英科学誌「Nature」に発表した「STAP細胞」の論文に不自然な点が相次いで指摘された点について、調査委員会による報告書を発表した。小保方氏について、「ねつ造・改ざんに当たる研究不正行為を行った」と判断したとしている。

 小保方氏が学位論文の画像に酷似した画像を論文に使用したことについて、「ねつ造にあたる研究不正を行った」と判断。電気泳動画像を切り貼りしたことの2点について、「改ざんにあたる研究不正を行った」と判断した。

 共著者で、理研発生・再生科学総合研究センター(理研CDB)の笹井芳樹副センター長、以前理研CDBに所属し、現在は山梨大学教授の若山照彦氏については、「ねつ造に関与したものではなく、研究不正行為はなかった」としたが、「データの正当性と正確性等について自ら確認することなく論文投稿に至っており、その責任は重大」と判断。共著者で理研CDBの丹羽仁史プロジェクトリーダーについては、論文作成の遅い段階でこの研究に参加しており、研究不正行為は認められなかった」としている