そんな中2の終わりの春休み、再び転校する。




一応、最後の日に皆から寄せ書きをもらった。


先生からの一言は、確か、



「不思議な生徒でした。」



だった。


なんじゃそら・・。





さて、新しい学校は、埼玉県浦和市田島中学校。



毛呂山に比べれば、山が無いだけ都会っぽいが、


ただ人口密度が高いだけの住宅地だ。




中3の始業式が初登校。



今回はどんな変化が待ち受けているのか・・


って程の期待感も無く、緊張もさほど無く。



最初に転校したときに比べて、

友達作らなきゃ!とか、早くうちとけるように、頑張ろう!

という意識が、ほとんど無かった記憶がある。


前回までの転校の経験から、「なんとかなるさ」って感じだ。

頑張ったって、頑張らなくたって、

ひょんな事で、人気者になったり、いじめられたりする。


なるようになるさ、だ。




初登校の日


同じクラスの1人の男の印象が強かったのは覚えている。



大原(実名)



毛呂山にもヤンキーはいた。
でも、毛呂山のヤンキーは、子供っぽく、やんちゃな奴が多かった。
体育のサッカーとかは頑張る!みたいな。


だが、ここのヤンキーは、


というかこの大原・・・


凍るような冷たい目と、
どうやったらそういう頭になるの??
という髪型をしており、類まれな雰囲気を持っていた。




始業式が終わり
皆クラス替えして初の教室、ざわついている。



そんな中、一応、転校生として紹介される。


「毛呂山中学からきました、山口です。
わからない事もあると思うので、教えてください。
よろしくお願いします。」


もう、慣れたもんだ。


あまりに、心のこもっていない感じでさらっと言ったもんで、
皆、拍子抜けしたような空気になった記憶がある。




そして、ななななんと、、


ここでは、最初ものすっごいモテた(笑)



何がどうなっているのか、、


休み時間になると、
一番後ろ角の僕の席の周りに女だかりが・・。

他のクラスの女子もベランダに殺到。。



これは、他の男子諸君からすると、

憎たらしったらうらやましい事かもしれないが、
当時の僕には、迷惑以外の何者でもなかった。


転校したらまず、男友達が欲しい。

(頑張らないにしても・・)


それが、休み時間の度に女子に囲まれる事で、男子連中からの、
「なんだあいつ」的な視線。


頼むからやめてくれ、という感じだった。


だが、どうにもならないので、仕方なく廊下に出る。


すると、よそのクラスの女子に絡まれる始末。。



人にはモテ期が3度あるというが、

この時3度分使い切ったな、という勢いだった。



だが残念ながら、当時はこれが本当に苦痛でしかなかった。

実にもったいない話である。



で、学校内で唯一、女子の入れない場所を発見!



男子便所である。



ということで、休み時間のたびに男子便所に避難するようになった。



すると、男子便所には大原率いるヤンキーが溜まっている。



こ、これは、ピンチか・・・!!




と思いきや、




意外と仲良くなった。




だが、ヤンキーグループに入るのはまずい。

別にヤンキーにはなりたくないし・・


とは思うのだが・・


クラスでは友達作ろうと頑張る意欲もあまり無く、

女子しか寄ってこないので、他の男子からは冷たい視線・・



そうこうしている内に、

話せるのは、ヤンキー連中だけになっていた。



休み時間は、ヤンキー連中と男子便所でタバコを吸うようになった。



更に、例の大原もギターをやっている、ということで意気投合。




すると、周りの認識も


「大原君と仲いいらしいい」


 ↓


「転校生はヤンキーらしい」



ってことになり、



晴れて転校デビュー!を、飾ったのであった。笑





異常にモテたおかげで、

この学校では





ヤンキーグループに入った・・