契約満了日まであと一週間。




私は 次の仕事がまだ決まってなかった。




そんなある日、高野さんに




「オマエの今の仕事が終わったら、泊まりでどっか旅行に行こうよ」




と誘われた。





「わぁ~、いいですね~。・・・でも、えっ ちなしですよ?」






と言ったものの、



タダで旅行に行けるひらめき電球



ラッキーヽ(・∀・)ノ




と素直にそう思った反面、




前回、いくら一緒に泊まって 最後まではしなくて済んだとはいえ、




きちんとした”旅行”となると、ある程度 覚悟しなくてはいけないとも思った。







高野さんの 私に対する気持ちが真剣なのは、言動からもすごく伝わっていた。




だから、私もその気持ちにはきちんと考えて、私なりに真剣に答えを出したかった。










ただ・・・











私にとって今は、高野さんじゃなく、坂下さんなんだ。




坂下さんには、告白をしよう!という事はもう決めている。




もしかしたら坂下さんと付き合えるかもしれない・・・




そんな淡い期待を抱いていた。




そうなると高野さんにはハッキリ断らなくてはいけない。





アッチが駄目だったからコッチで・・・って感じで、




すごく都合が良すぎるのかもしれない。




高野さんの気持ちには真剣に答えたい・・・とは思ってるんだけど、




この時は とにかく私の中で坂下さんへの気持ちが大きすぎて




高野さんの事まで考える余裕がなかった。




坂下さんへの気持ちを引きずらないためにも ケジメをつけたかった。