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レビューは「星の平均」だけを見る時代ではありません

Googleマップで★4.8、ECサイトでレビュー4,000件。「これだけ評価が高ければ安心」と考えたくなります。しかし2026年の研究では、レビューには偽投稿やレビュー爆撃だけでなく、投稿者自身の心理による偏りも存在することが示されています。特にレビュー経験の浅い人は、冷たい人だと思われることを避けるため、最初のレビューで否定的な評価を書きにくい傾向が確認されました。企業側もレビュー件数だけを増やすのではなく、顧客が判断できる「信頼性の高いレビュー環境」を作る必要があります。

 

 

この記事の結論

口コミを見るときも集めるときも、★平均だけで判断しないことが重要です。レビュー件数、評価分布、投稿日、具体的な利用状況、良い点・悪い点、企業からの返信などを合わせて確認します。企業側は★5を求めたり、満足した顧客だけに投稿を依頼したりするのではなく、実際の利用者から率直な意見を集めます。レビューは広告を強く見せる装飾ではなく、顧客の意思決定を助ける情報資産として設計しましょう。

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2026年、オンラインレビューの「信頼性」があらためて問題になっている

2026年7月、Nature Human Behaviourに「Online consumer reviews can no longer be trusted」というComment記事が掲載されました。

タイトルはかなり強い表現ですが、「すべての口コミが信用できない」という意味ではありません。

著者が指摘しているのは、オンラインレビューが本来の「利用者同士が経験を共有する場」だけではなくなっていることです。

現在のレビュー環境で起きていること

偽レビュー

企業・競合による操作

AIを使ったレビュー生成

文化・政治的対立によるレビュー爆撃

本来の商品評価とは関係のない投稿

つまり★4.8という数字が表示されていても、「なぜ4.8になったのか」は平均点だけでは分かりません。

レビューをマーケティングへ使う企業側も、「★を上げる」という考え方だけでは信頼を損なうリスクがあります。

★4.8でも「本当に高評価」とは限らない理由

レビュー評価を見るとき、多くの人が最初に見るのは平均点でしょう。

しかし平均値だけでは情報が足りません。

例えば、次の2店舗はどちらも★4.5です。

店舗 平均 レビュー数 特徴
A 4.5 12件 ほぼすべて★5
B 4.5 1,240件 ★1〜5まで幅広く投稿

どちらが必ず信頼できるとは断定できません。

ただし、平均点だけではレビューの量、分布、投稿時期、利用条件などが見えないことは分かります。

「★4.8だから良い」ではなく、「どのようなレビューが積み上がって4.8になったのか」を見る必要があります。

レビューを書き始めた人ほどネガティブ評価を避ける傾向がある

レビューには、偽投稿だけではなく「本物の利用者による心理的な偏り」もあります。

Journal of Consumer Researchの2026年8月号に掲載された「Starting Positive」という研究では、YelpとTripAdvisorの実データと複数の実験を使って、レビュー投稿歴と評価の関係を調べています。

研究では、レビューを始めたばかりの利用者ほど、否定的なレビューを投稿しにくい傾向が確認されました。

投稿数が増えるにつれ、同じレビュアーの評価は下がっていく傾向があります。

なぜ最初はポジティブになりやすい?

研究では、「最初から悪いことを書くと冷たい人・感じの悪い人に見えるのでは」という自己呈示への懸念が影響すると説明されています。レビュー経験が増えると、その心配が弱まり、否定的な体験も投稿しやすくなりました。

つまりレビューが高評価に偏る理由は、企業による操作だけとは限りません。

実際の利用者自身も「他人からどう見られるか」を意識して評価を変えることがあります。

「最初の口コミが高評価だから安心」とも限らない

この研究は、新規店舗や新商品のレビューを見るときにも重要です。

発売直後に★5レビューが10件並んでいると、非常に評判が良い商品のように見えます。

しかし、レビュー件数が少ない段階では評価が安定していない可能性があります。

発売直後
レビュー数が少ない
初期利用者が中心
高評価に偏る可能性

時間が経過
利用者が増える
さまざまな条件のレビューが集まる
評価が安定してくる

もちろん、新商品の初期レビューが高いから偽物という意味ではありません。

判断するときは、時間を置いてレビューの傾向がどう変化するかも確認します。

企業は「★平均」ではなく6つの情報を見せる

レビューを自社サイトやECへ掲載するなら、★平均を大きく表示するだけで終わらせない方がよいでしょう。

顧客が判断できる情報を増やします。

見る情報 分かること
レビュー件数 平均値の母数
星の分布 評価が偏っていないか
投稿日 現在の品質を反映しているか
利用状況 自分と似た条件の利用者か
レビュー本文 具体的に何が良い・悪いのか
企業の返信 問題発生時の対応姿勢

この6点を見せれば、★4.8という数字だけより顧客は判断しやすくなります。

レビュー本文は「具体性」を重視する

次の二つのレビューを比較してみましょう。

情報が少ない

「最高でした!おすすめです!」

判断材料になる

「平日の18時に予約して利用しました。受付から案内までは約10分。スタッフの説明は分かりやすかった一方、駐車場は2台分しかないので車で行く方は事前確認した方がよいと思います。」

後者なら、利用時間、待ち時間、スタッフ対応、駐車場という具体的な情報があります。

読者自身が「自分に合うか」を判断できます。

企業側も「良かったです」と書いてもらうことを目標にするのではなく、利用者が率直な経験を書けるようにする方がレビュー資産として価値があります。

レビュー依頼では「★5をお願いします」と言わない

レビューを増やしたいとき、会計後やサービス終了後に利用者へ投稿をお願いすることがあります。

ここで避けたいのが、評価の内容まで指定する方法です。

消費者庁のステルスマーケティングQ&Aでは、口コミ投稿を条件として割引を提供しても、投稿内容を指定していなければ、通常は事業者が表示内容を決定したとは評価されないと説明されています。

一方、「★5を付けること」を条件にすると、事業者が投稿内容を決定していると判断され、「事業者の表示」に該当するとされています。

依頼 考え方
「よければ率直な感想を投稿してください」 内容を利用者へ委ねる
「★5を付けてください」 評価内容へ企業が関与

2025年3月には、歯列矯正サービスで高評価の口コミ投稿を条件に特典を提供した表示について、消費者庁がステルスマーケティング告示に該当するとして措置命令を出しています。

さらに消費者庁が2026年5月に公表した令和7年度の運用状況でも、商品購入者へ★5評価とレビュー投稿を条件にギフトカードを提供した案件がステルスマーケティング告示の事例として示されています。

「高評価レビューを増やすキャンペーン」は慎重に

投稿してくれた人へ何らかの特典を提供する施策と、「★5を付けた人だけ特典」という施策は同じではありません。具体的な運用は媒体ポリシーも含めて確認してください。

Googleマップでは「レビューを書けば割引」自体が禁止

ここは日本のステルスマーケティング規制とGoogleのポリシーを分けて考える必要があります。

消費者庁のQ&Aでは、内容を指定しない口コミ投稿に対する一定の特典について、通常はステルスマーケティング告示に違反しないと整理されるケースがあります。

しかしGoogleマップのポリシーはより厳格です。

Googleは、レビューの投稿・変更・否定的レビューの削除などと引き換えに、支払い、割引、無料の商品・サービスなどのインセンティブを提供することを禁止しています。

Googleマップで避ける

「口コミ投稿で500円OFF」

「レビューを書いたらプレゼント」

「★5なら次回割引」

「低評価を削除したら返金」

Googleでは、満足した顧客だけを選んでレビュー投稿を依頼することも禁止されています。

レビューを依頼するなら、評価内容を誘導せず、幅広い実利用者へ公平に案内します。

レビューを「広告」ではなく比較材料にした記事を作りたい方へ

顧客レビューや導入事例は、良いコメントだけを並べるより、利用条件・メリット・課題まで整理すると説得力が高まります。実際の声をもとにした事例記事、比較記事、サービス紹介記事の制作にも対応しています。

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自社サイトの「お客様の声」も良いレビューだけ抜き出さない

GoogleマップやECモールだけでなく、自社サイトの「お客様の声」にも注意が必要です。

消費者庁のQ&Aでは、アンケート回答を自社サイトへ掲載するときの考え方も示されています。

例えば回答を無作為に選び、内容を変更せず掲載するなら、通常は「事業者の表示」に当たらないとされています。

一方、好意的な回答だけを選んだり、「良い点・悪い点」のうち良い部分だけを抜き出したりすると、事業者が表示内容を決定していると評価される可能性があります。

避けたい掲載方法

元回答:
「操作は簡単ですが、初期設定には時間がかかりました」

掲載:
「操作は簡単です!」

一部を切り取ると意味が変わることがあります。

企業が編集した「お客様の声」であるなら、その性質が分かるようにすることも重要です。

低評価レビューは削除するより「使える情報」に変える

★1や★2が付くと、企業としては削除したくなるでしょう。

しかし正当な利用体験に基づくレビューなら、低評価も顧客にとって重要な判断材料です。

Googleも「内容が気に入らない」という理由だけでは削除対象にならず、ポリシー違反に該当するレビューのみ報告・削除の対象になると案内しています。

事実に基づく低評価には、返信を活用します。

返信で伝えること

  • 利用へのお礼
  • 指摘内容を理解していること
  • 事実関係を必要最低限で説明
  • 改善した内容
  • 必要なら個別相談窓口

低評価そのものをゼロにするより、問題が起きたときの対応を見せる方が、今後の顧客に安心材料を提供できます。

「悪い口コミにも良い点を書いてもらう」という研究結果

Journal of Consumer Researchの「Starting Positive」では、レビューのポジティブ偏りを弱める方法も検証されています。

その一つが、レビューを書くときに「良かった点を一つ含めてください」と促す方法です。

一見すると、さらにポジティブなレビューが増えそうに見えます。

しかし研究では、否定的な体験を書きたい人が「悪いことだけを書く冷たい人」と見られる不安を減らせるため、ネガティブレビューを投稿しやすくなりました。

書きにくい
「不満だけを書く」

書きやすい
「良かった点は○○。ただし△△には不満がありました」

企業が高評価を誘導するのではなく、良い点と改善点の両方を書きやすい質問設計にする方法として参考になります。

レビュー依頼フォームは「評価」より具体的な体験を聞く

アンケートやレビュー依頼メールでは、「満足しましたか?」だけではなく、具体的な質問を用意します。

抽象的 具体的
満足しましたか? 利用前に困っていたことは?
おすすめですか? 実際に役立った機能は?
良かったですか? 改善してほしい点は?
★を付けてください どんな人に向いていると思いますか?

こうした質問なら、企業が欲しい「高評価」ではなく、次の顧客が欲しい「利用情報」を集めやすくなります。

BtoBでは星より「導入条件」を見せる

SaaS、コンサルティング、システム開発などのBtoBサービスでは、★4.8のような評価だけでは判断しにくいことがあります。

契約金額や導入条件が企業ごとに大きく異なるからです。

BtoBではレビューを次のような事例情報へ発展させます。

  • 企業規模:従業員50名
  • 業種:製造業
  • 導入前:Excelで顧客管理
  • 選定理由:既存システムとのAPI連携
  • 導入期間:約2カ月
  • 良かった点:入力作業を一本化
  • 苦労した点:既存データの整理

「満足しています」という一文より、他社が自社へ当てはめて考えやすくなります。

レビューを「社会的証明」として使うだけでなく、導入判断に使えるケーススタディへ変える考え方です。

AIで作った偽レビューは文章だけでは見抜きにくい

生成AIの普及によって、レビューの信頼性には新しい課題も生まれています。

2025年に公表されたプレプリント研究では、人間が実レビューと生成AIによる偽レビューを見分ける実験を行い、全体の正答率は50.8%でした。

ほぼ偶然に近い水準です。

ただし、この研究は査読済み論文ではなくプレプリントであり、すべてのレビュー環境へ一般化できるものではありません。

それでも「文章を読めばAIレビューを簡単に見抜ける」と考えるのは危険です。

文章だけで判断しない

購入確認、予約・来店確認、レビュー履歴、投稿時期、不自然な大量投稿など、複数の情報から信頼性を判断する方が現実的です。

米国ではAI生成の偽レビューも規制対象

米国FTCでは、Consumer Reviews and Testimonials Ruleが2024年10月21日に発効しています。

同ルールでは、実在しない人物によるレビュー、実際の利用経験がないレビュー、経験内容を偽るレビューなどを禁止しています。

AIで生成した架空レビューも対象になり得ます。

また、ポジティブまたはネガティブな特定の内容を書くことを条件に、金銭や特典を提供する行為も禁止されています。

自社社員や関係者によるレビューについても、企業との関係を適切に開示しない行為が規制対象になります。

日本企業でも海外ECや米国市場へ展開するなら、国内ルールだけでなく販売地域の規制も確認しましょう。

レビューを信頼資産にする5つの設計

1|評価を指定しない
★5やポジティブコメントを条件にしません。
2|実利用者へ公平に依頼する
満足した顧客だけを選ばず、実際の利用者へ率直な意見を求めます。
3|具体的な体験を書きやすくする
利用目的、良かった点、困った点などを質問します。
4|低評価にも返信する
削除ではなく、改善や対応姿勢を示します。
5|平均点以外も表示する
件数、分布、投稿日、利用条件を確認できるようにします。

レビュー施策で避けたい8つの失敗

  • ★5を付けた人だけ割引する
    高評価を企業側が誘導する施策は避けます。
  • Googleレビューに特典を付ける
    Googleではレビュー投稿自体へのインセンティブが禁止されています。
  • 満足した顧客だけへレビュー依頼する
    評価の操作とみなされるような選別は避けます。
  • 低評価だけ削除しようとする
    ポリシー違反でなければ、返信・改善に使います。
  • ★平均だけ大きく表示する
    件数や分布も確認できるようにします。
  • 良い口コミの一部分だけ抜粋する
    元の意味を変えないようにします。
  • 社員・関係者のレビューを一般客の声に見せる
    関係性を適切に開示します。
  • AIで架空レビューを大量作成する
    長期的なブランド信頼と規制リスクの両面で避けるべきです。

30日でレビュー運用を見直す

1週目|現在の口コミ獲得方法を確認
誰に、いつ、どんな文言で投稿を依頼しているか整理します。
2週目|プラットフォームのルールを確認
Google、自社EC、予約サイトなど、媒体ごとのレビュー規約をチェックします。
3週目|レビュー依頼文を改善
高評価を求めず、具体的な利用経験を書きやすい質問へ変えます。
4週目|低評価から改善点を抽出
頻出する不満をサービス改善、FAQ、商品説明へ反映します。

よくある質問

★4.8と★4.3なら4.8の方が良い商品ですか?

平均評価だけでは判断できません。レビュー件数、投稿時期、星の分布、利用条件、本文なども確認してください。レビュー数が少ない商品では、数件の評価で平均値が大きく変わることもあります。

レビューを書いてくれた顧客へクーポンを渡してもいいですか?

媒体によって異なります。消費者庁のステルスマーケティングQ&Aでは、投稿内容を指定しない一定の施策について通常は事業者の表示に当たらないとされるケースがあります。一方、Googleマップではレビュー投稿と引き換えの割引・無料商品などのインセンティブ自体が禁止されています。利用媒体の最新ルールを必ず確認してください。

悪い口コミは削除依頼した方がよいですか?

虚偽、嫌がらせ、スパムなどポリシー違反なら報告できます。しかし単に評価が低いという理由だけでは削除対象になりません。事実に基づく指摘なら返信し、サービス改善へ活用する方が長期的には有効です。

自社サイトには良いお客様の声だけ載せても問題ありませんか?

掲載方法には注意が必要です。消費者庁は、好意的な回答だけを恣意的に抽出したり、良い点と悪い点が書かれた回答から良い部分だけを抜き出したりすると、事業者の表示に当たる可能性があるとしています。広告・プロモーションであることが明瞭に分かる表示も含めて確認してください。

まとめ|信頼されるレビューは「★5を集めること」から生まれない

口コミは、消費者が商品や店舗を選ぶときの重要な判断材料です。

しかし2026年のNature Human Behaviourでは、偽レビューやレビュー爆撃などによって、オンラインレビューの客観性が揺らいでいることが指摘されました。

さらにJournal of Consumer Researchの研究では、本物の利用者であっても、レビューを書き始めた時期には「冷たい人に見られたくない」という心理から否定的なレビューを避けやすいことが確認されています。

つまり★4.8という数字は、その商品の評価を完全に表しているわけではありません。

企業側も「平均点を上げること」をレビュー施策の目的にしない方がよいでしょう。

まず、実際に利用した顧客へ公平に口コミを依頼します。

★5を要求したり、ポジティブな内容を指定したりせず、良かった点と改善点を率直に書ける環境を作ります。

レビューをサイトへ掲載するときは、平均評価だけでなく、件数、評価分布、投稿日、具体的な利用条件も見せます。

低評価が付いたら、内容が事実に基づいているか確認し、削除することだけを考えず、返信や改善へ使います。

BtoBなら「満足しています」というコメントだけではなく、企業規模、導入目的、苦労した点まで含めた事例へ発展させます。

これからレビューで企業の信頼を作るために必要なのは、「★5を大量に並べること」ではありません。良い評価も悪い評価も含め、実際の顧客がどのような条件で何を感じたのかを確認できることです。口コミを広告の装飾ではなく、次の顧客が判断するための情報として設計しましょう。

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消費者心理、行動経済学、SEO、AEO、レビュー研究などの最新情報を調査し、顧客事例、商品比較、導入記事、FAQなどを制作しています。良い部分だけを並べるのではなく、顧客が判断できる具体的な情報へ整理します。

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参考情報

  • Nature Human Behaviour「Online consumer reviews can no longer be trusted」(2026年7月13日)
    https://www.nature.com/articles/s41562-026-02527-z
  • Journal of Consumer Research「Starting Positive: The Impact of Self-Presentation Concerns on Consumer Reviews」Volume 53, Issue 2, August 2026, Pages 305–322
    https://academic.oup.com/jcr/article-abstract/53/2/305/8362873
  • 消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」
    https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/stealth_marketing/
  • 消費者庁「ステルスマーケティングに関するQ&A」
    https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/faq/stealth_marketing/
  • 消費者庁「医療法人社団スマイルスクエアに対する景品表示法に基づく措置命令について」(2025年3月18日)
    https://www.caa.go.jp/notice/entry/041364/
  • 消費者庁「令和7年度における景品表示法等の運用状況及び表示等の適正化への取組」(2026年5月28日)
    https://www.caa.go.jp/notice/assets/representation_260528_01.pdf
  • Google Maps User Generated Content Policy「禁止または制限されているコンテンツ」
    https://support.google.com/contributionpolicy/answer/7400114?hl=ja-JP
  • Google Business Profile Help「Tips to get more reviews」
    https://support.google.com/business/answer/3474122
  • Federal Trade Commission「The Consumer Reviews and Testimonials Rule: Questions and Answers」
    https://www.ftc.gov/business-guidance/resources/consumer-reviews-testimonials-rule-questions-answers
  • Federal Trade Commission「Federal Trade Commission Announces Final Rule Banning Fake Reviews and Testimonials」
    https://www.ftc.gov/news-events/news/press-releases/2024/08/federal-trade-commission-announces-final-rule-banning-fake-reviews-testimonials
  • arXiv「Large Language Models as 'Hidden Persuaders': Fake Product Reviews are Indistinguishable to Humans and Machines」(2025年6月)
    https://arxiv.org/abs/2506.13313

※レビューに関する法律・プラットフォーム規約は媒体や国によって異なります。特にレビュー投稿へのインセンティブは、景品表示法上の整理とGoogleなど各サービスの利用規約で扱いが異なることがあります。具体的なキャンペーンを実施する際は最新の公式情報を確認してください。また、AI生成レビューを扱った研究の一部は査読前のプレプリントであり、研究結果を一般化しすぎないよう注意が必要です。

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同じ企業でも「どこで読まれるか」によって、好まれる発信は変わります

Instagramでは明るく親しみやすい発信が支持される一方、レビューサイトで褒めてばかりの人は「本当に信用できる?」と思われることがあります。Journal of Consumer Researchの最新研究では、ユーザーが目的を持って情報を探す「Search」と、興味の赴くまま眺める「Scroll」で、発信者に求めるものが変わることを確認しました。企業が全チャネルへ同じ文章を転載するのではなく、ユーザーの利用目的に合わせて「信頼」と「好感」の比重を変える方法を整理します。

 

 

この記事の結論

検索・比較・レビューのように、ユーザーが答えを探している場面では、専門性、根拠、長所と短所を含むバランスのよい情報が重要です。一方、Instagramなどを眺めている場面では、ポジティブな雰囲気、親しみやすさ、人柄がフォローにつながりやすくなります。ただし「Instagramだから好感度」と固定するのではなく、ユーザーがその瞬間に何をしようとしているかでコンテンツを設計することがポイントです。

SEO記事とSNS投稿を同じ内容で使い回していませんか?

検索、AI検索、SNSではユーザーが情報を見る目的が異なります。最新のマーケティング研究や検索意図を調査し、媒体ごとの役割を分けた記事・コンテンツ制作にも対応しています。

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最新研究では「Search」と「Scroll」で求める発信者が変わった

今回参考にするのは、Journal of Consumer Researchの2026年8月号に掲載された「Search or Scroll: How Credibility versus Likability Premiums Shape Consumers’ Following Decisions」です。

研究では、ユーザーのコンテンツ消費を大きく二つに分けています。

Search

目的を持って必要な情報を探す。
「知りたい」「比較したい」「選びたい」が中心。

Scroll

特定の答えを決めずコンテンツを眺める。
「面白い」「好き」「気になる」が中心。

研究チームはGoodreads、Yelp、Twitter/X、Instagramという4つの大規模データセットを分析しました。

研究全体では800万人以上のユーザーと、270億件を超えるフォロー行動が分析されています。

そこで確認されたのが、Searchでは発信者の「credibility=信頼性」、Scrollでは「likability=好感度」がフォロー判断で重視されるという違いでした。

レビューサイトでは「何でも褒める人」より評価が混ざった人が信用された

Search型のプラットフォームとして研究されたのが、YelpとGoodreadsです。

ユーザーは飲食店や本について具体的な情報を探し、複数のレビューや評価を比較します。

この環境では、投稿内容がポジティブ一辺倒の人より、良い評価と悪い評価の両方を持つ人の方がフォローされやすい傾向が確認されました。

理由として考えられるのが「信頼性」です。

何を見ても高評価
「この店も最高」
「この商品も最高」
「このサービスも最高」

読者
「本当に比較しているのかな?」


評価が混ざっている
「料理は良いが価格は高め」
「初心者には便利だが上級者には物足りない」

読者
「良い点も悪い点も見て判断していそう」

もちろん、わざと低評価を書けば信用されるという意味ではありません。

根拠のあるメリットとデメリットを公平に扱うことが、検索・比較型のコンテンツでは重要です。

実験でも「混ざった評価=信頼性」「ポジティブ=好感度」を確認

研究では、単にSNS上のフォロワー数を比較しただけではありません。

400人を対象とした実験では、レストランレビューサイトの発信者について、複数の投稿を見せています。

一方は2〜5つ星まで混ざったレビュー、もう一方はほぼ4〜5つ星のポジティブなレビューです。

評価 評価が混ざった発信者 ポジティブな発信者
信頼性 5.71 5.09
好感度 5.08 5.57

評価が混ざっている人は、より「正直で知識がある」と受け取られました。

一方、ポジティブな人は、より「好ましい人」と評価されています。

同じ文章表現でも、信頼されることと好かれることは別の評価軸だと考えた方がよいでしょう。

Instagramではポジティブな発信者ほどフォローされやすかった

一方、Scroll型として分析されたInstagramとTwitter/Xでは、結果が異なりました。

Instagramの分析対象だけでも約430万人のユーザーが含まれています。

InstagramやXのように、明確な答えを探すというよりフィードを眺める利用では、投稿全体がポジティブな発信者ほどフォロー数が増える傾向が確認されました。

研究者は、Scrollでは専門知識だけでなく「この人の投稿をこれからも見たい」と感じる好感度が重要になると説明しています。

Scrollで感じてもらいたいこと

  • この会社の雰囲気が好き
  • この担当者は親しみやすい
  • この投稿を見ると役立つ・楽しい
  • また次の投稿も見たい

SNSでは一投稿だけで購入まで説明するのではなく、継続して接触してもらうことにも価値があります。

そのため、正確性だけでなく人柄、言葉遣い、雰囲気までコンテンツ設計に含めます。

だからといってSNSでデメリットを隠す必要はない

「Instagramではポジティブな投稿が好まれる」と聞くと、商品の悪い点をSNSへ一切書かない方がよいと思うかもしれません。

しかし、それでは商品の誤認につながります。

研究結果を使うなら、「リスクを隠す」のではなく伝え方を変えます。

否定的に見えやすい 親しみやすく伝える
この商品には○○という欠点があります ○○を重視する方には別モデルの方が合います
初心者には難しいです 最初にこの3項目を設定すると使いやすくなります
この方法では失敗します 実際に失敗したので、今はこの順番に変えています

事実を変える必要はありません。

Scroll型のコンテンツでは、問題提起だけで終わらず、解決策や人間味まで一緒に見せます。

検索・比較記事では「あえて弱点を書く」

一方、購入前の比較記事やレビューでは、弱点まで書くことが信頼につながる可能性があります。

例えば自社サービスの記事で、次のようにメリットだけを書くケースがあります。

メリットだけの記事

  • 料金が安い
  • 操作しやすい
  • サポートが充実
  • 幅広い企業におすすめ

これでは広告文と大きく変わりません。

検索で比較している人には、次のような情報を追加します。

判断材料を加える

  • 5人以下なら最安プランで十分
  • 高度な分析が必要なら競合Aが向く
  • API連携は上位プランのみ
  • 初期設定には○時間程度必要
  • ○○業界の企業に特に向いている

「自社が最も優れている」と繰り返すより、どんな条件なら自社を選ぶべきかを示します。

検索型コンテンツでは、読者が自分で判断できる情報を提供すること自体が信頼形成になります。

検索では信頼、SNSでは親しみ。同じテーマでも作り分けます

一つの調査や専門知識を、SEO記事、AEO記事、SNS投稿など媒体に合わせて展開できます。単純な転載ではなく、それぞれの読者が何を求めているのかを考えたコンテンツ設計にも対応しています。

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専門家がSNSで人気を得るには「専門性を薄める」のではなく親しみを足す

この研究は、専門家のSNS発信にも重要な示唆があります。

専門家は正確性を重視するため、メリットだけではなくリスクや例外も説明します。

しかしScroll型のSNSでは、ポジティブな発信者に比べて堅く見えることがあります。

では、専門情報を減らして「楽しい投稿」だけにすればよいのでしょうか。

研究では別の方法も示されています。

親しみやすい言葉、丁寧さ、他人を助ける姿勢など、別の「好感度シグナル」を追加することで補う方法です。

専門性
「この施策には3つのリスクがあります」

親しみ
「実は私も最初はここで失敗しました」

支援
「迷ったら、まずこの項目だけ確認してください」

専門性と好感度を二者択一にする必要はありません。

人柄を見せるときは「仕事と関係のある個人情報」を選ぶ

SNSで親しみを出すために、経営者や担当者の日常を見せる企業もあります。

ただし、プライベートを何でも公開する必要はありません。

専門性につながる「人間らしさ」を選びます。

発信 使い方
失敗談 現在の判断基準へつなげる
制作風景 サービスの品質管理を見せる
顧客との会話 個人情報を除き、よくある質問として共有
勉強・調査風景 専門性を作る過程を見せる

企業公式アカウントでも、「中の人」が何を考えて仕事をしているのかが分かれば、ブランドとの距離を縮められます。

「Instagram=Scroll」と決めつけないことが最も重要

今回の研究で、マーケターにとって特に重要なのがこの点です。

研究者は「プラットフォームの名前」だけが行動を決めるのではなく、ユーザーがそのときどのような目的で利用しているかを実験でも確認しています。

研究3では、同じXを使う参加者へ異なる目的を与えました。

Search条件

具体的なテーマについて、効率よく情報を探す。

Scroll条件

面白い・楽しいと思う内容を自由に眺める。

すると、同じXでもSearch条件では、参加者が選んだフォロー先の「信頼性」が高く評価されました。

Scroll条件では「好感度」が高い人を選ぶ傾向が強まりました。

つまり重要なのは、Instagram、X、Webサイトという媒体名より「その瞬間にユーザーは何をしに来たのか」です。

同じInstagramでも投稿によってSearchとScrollが変わる

この考え方を使えば、Instagramのコンテンツもさらに細かく分けられます。

コンテンツ ユーザー状態 重視すること
おすすめリールが流れてきた Scroll寄り 親しみ、第一印象、楽しさ
プロフィールから過去投稿を見る 比較へ移行 一貫性、実績
商品名でInstagram内検索 Search寄り 具体性、根拠、使用例
購入前に口コミ投稿を見る Search寄り 長所・短所、信頼性

最初の接触では好感を作り、その後の比較では信頼へ切り替える設計ができます。

企業ブログでは「全部ポジティブ」が逆効果になることもある

企業ブログは自社が運営しているため、どうしても商品を良く見せたくなります。

しかし検索から訪れるユーザーは、すでに比較段階にいることがあります。

例えば「Aサービス デメリット」と検索してきた人に、メリットしか書いていなければ信頼を得にくいでしょう。

検索記事に入れたい情報

  • メリット
  • デメリット
  • 料金
  • 向いている人
  • 向いていない人
  • 競合との違い
  • 実際の事例
  • 根拠となる公式情報

ネガティブな情報を書くことと、自社を悪く見せることは同じではありません。

条件を説明したうえで、自社が適している顧客を明確にします。

1つの調査からチャネル別に4種類のコンテンツを作る

企業が毎回別テーマを考える必要はありません。

一つの調査・記事を、ユーザーの状態に合わせて展開できます。

例えば「中小企業のAI導入調査」を実施したとします。

チャネル コンテンツ 主目的
Instagram 「AIを導入して一番驚いたこと」 好感・発見
X 重要データ+担当者のコメント 話題・専門性
企業ブログ 調査結果、課題、導入方法、注意点 信頼・検索
ホワイトペーパー 全データ・企業規模別分析 比較・リード獲得

元になるデータは同じでも、伝え方と情報量を変えます。

「ブログをそのままSNSへ貼る」より、それぞれの利用目的に合わせやすくなります。

1つの専門情報を複数チャネルへ展開できます

企業ブログ、SEO記事、SNS投稿、ホワイトペーパーなどを、それぞれ別々に企画する必要はありません。一つの調査や専門テーマを軸に、検索向け・SNS向けへ切り分けるコンテンツ企画も相談できます。

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相談のみでも歓迎です。原則24時間以内に返信します。ランサーズなどのサードパーティを介したご依頼にも対応できます。

認知から購入まで「好感→信頼」へ情報を深くする

SearchとScrollをカスタマージャーニーに当てはめると、コンテンツの役割を整理しやすくなります。

① 発見|Scroll
「面白そう」「この会社好きかも」と感じてもらう。
② 興味|Scroll+Search
簡単なノウハウ、事例、担当者の知識を見せる。
③ 比較|Search
料金、違い、メリット・デメリット、実績を示す。
④ 購入・問い合わせ|Search
具体的な条件、FAQ、契約後の流れ、リスクを確認できるようにする。

SNSの目的をその場で購入させることだけにすると、情報量が多くなりすぎます。

反対に比較ページで「楽しい雰囲気」だけを見せても、最終判断に必要な情報が不足します。

チャネル別の簡単なコンテンツ設計

接点 強めたい要素 コンテンツ例
Instagramリール 好感・親近感 担当者、制作風景、短いTips
X 目的によって変える 速報、意見、専門情報
レビュー・比較記事 信頼・公平性 長所、短所、料金、比較基準
SEO記事 専門性・具体性 公式データ、判断基準、FAQ
サービスページ 信頼+行動 料金、事例、対応範囲、CTA

なお、今回の研究がGoogle検索や企業ブログを直接検証したわけではありません。

SEO記事などへの適用は、研究で示された「目的を持ったSearchでは信頼性が重視される」という消費者心理をもとにした実務上の応用です。

全チャネルへ同じ文章を投稿する5つの問題

  • 検索記事が宣伝的になる
    比較している人が欲しい弱点・価格・根拠が不足します。
  • SNSが説明文だらけになる
    気軽に眺めている人には情報量が多すぎます。
  • 専門家が堅く見えすぎる
    SNSでは人柄や親しみを追加します。
  • 企業ブログが全部ポジティブになる
    検索ユーザーから広告と同じだと思われやすくなります。
  • チャネルごとの目的が分からなくなる
    認知・比較・購入のどこを担うのか整理します。

A/Bテストでは「ポジティブ版」と「バランス版」を比べる

今回の研究結果をそのまま自社へ当てはめず、実際の読者で検証しましょう。

例えば同じ商品について2種類の投稿を作ります。

A B
メリット中心
ポジティブ
担当者の顔や体験
メリット+デメリット
具体的な比較
データ・根拠

Instagramなら保存、フォロー、プロフィール閲覧を比較します。

検索記事では、サービスページへの移動、問い合わせ、コンバージョンなどを比較します。

「いいねが多かったからBtoB商談にも効く」と考えず、チャネルごとの最終目的まで確認します。

チャネル別コンテンツのチェックリスト

  • □ このユーザーはSearchとScrollのどちらに近いか
  • □ SNS投稿を企業ブログへそのまま転載していないか
  • □ 検索記事にデメリット・向かないケースがあるか
  • □ SNSで専門用語だけを連発していないか
  • □ 担当者・専門家の人柄が分かるか
  • □ 比較記事の根拠を確認できるか
  • □ ポジティブな内容だけになっていないか
  • □ ネガティブ情報だけで投稿を終えていないか
  • □ 各チャネルのKPIを分けているか
  • □ 最終的な問い合わせ・購入まで確認しているか

30日でコンテンツをSearch・Scrollに分ける

1週目|現在のチャネルを整理
SNS、ブログ、比較記事、メールなどで何を発信しているか確認します。
2週目|Search・Scrollを分類
ユーザーが何を目的にそのコンテンツを見るか整理します。
3週目|表現を変える
Scrollには親しみ、Searchには根拠・比較・デメリットを追加します。
4週目|KPIを分けて確認
フォロー・保存と、検索流入・問い合わせを別々に評価します。

よくある質問

Instagramではポジティブな投稿だけにすべきですか?

そのようには言えません。研究ではScroll型プラットフォームでポジティブな発信者が好まれやすい傾向が確認されましたが、商品のリスクや重要な条件を隠すべきだという意味ではありません。問題を扱うときも、解決方法や支援する姿勢などを一緒に見せる方法があります。

検索記事ではネガティブな内容を書いた方がよいですか?

ネガティブであること自体が目的ではありません。長所と短所、向く人と向かない人などを根拠に基づいて説明することで、読者が自分で判断できる状態を作ることが重要です。

同じ内容をInstagramとブログに使ってはいけませんか?

テーマやデータは共通で構いません。ただし、Instagramなら短い気付きや担当者の体験、ブログなら背景・データ・比較・注意点まで深掘りするなど、利用目的に合わせて再編集する方が効果を検証しやすくなります。

BtoB企業でも好感度は重要ですか?

重要です。BtoBでも最終的に情報を読むのは人です。ただし契約金額が大きくなるほど、比較段階では価格、実績、専門性、リスクなど信頼を判断する情報も必要になります。認知段階では人柄、比較段階では信頼というように役割を分けられます。

まとめ|「どこで発信するか」より「どんな目的で見られるか」を考える

企業は一つの商品について、Webサイト、Instagram、X、レビュー、メールなど複数の場所で情報を発信しています。

しかし、すべての接点で同じ発信が最適とは限りません。

Journal of Consumer Researchの2026年8月号掲載研究では、800万人以上のユーザー、270億件を超えるフォロー行動などを分析し、コンテンツを見る目的によって発信者に求める特性が変わることを確認しました。

YelpやGoodreadsのように具体的な情報を探すSearch型の利用では、発信者の信頼性が重視されました。

評価がポジティブ一辺倒の人より、良い点と悪い点を含む発信者が高い信頼を得る傾向も確認されています。

一方、InstagramやXのようにScroll型の利用が多い環境では、ポジティブで親しみやすい発信者がフォローされやすくなりました。

ただし、重要なのは媒体名ではありません。

同じXでも「情報を探す」という目的を与えると信頼性が重視され、「楽しく眺める」という目的では好感度が重視されることが実験でも確認されています。

企業側はまず、ユーザーがそのコンテンツをなぜ見るのかを考えます。

SNSで初めて知ってもらうなら、人柄、共感、ポジティブな体験を見せます。

その後、検索や比較へ進んだ人には、料金、デメリット、向き不向き、実績、第三者データなどを示します。

専門家は正確性を捨てる必要はありません。SNSでは専門情報に親しみやすい言葉や体験を加えます。

これからのコンテンツマーケティングでは、「この媒体ではこの文字数」という表面的な使い分けだけでは不十分です。顧客が今、何かを探しているのか。それとも何となく眺めているのか。その心理状態に合わせて、信頼と好感の比重を変えることが重要です。

検索とSNSで「同じ記事を使い回す」コンテンツ制作から変えます

消費者心理、行動経済学、SEO、AEO、SNSマーケティングなどの最新研究を調査し、ユーザーの検索意図や媒体に合わせてコンテンツを設計します。企業ブログ、比較記事、SNS展開まで含めた企画相談にも対応しています。

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参考情報

  • Journal of Consumer Research「Search or Scroll: How Credibility versus Likability Premiums Shape Consumers’ Following Decisions」Volume 53, Issue 2, August 2026, Pages 281–304
    https://academic.oup.com/jcr/article/53/2/281/8172502
  • Journal of Consumer Research「Search or Scroll: How Credibility versus Likability Premiums Shape Consumers’ Following Decisions」DOI
    https://doi.org/10.1093/jcr/ucaf038

※中心となる研究では、Search型プラットフォームとしてYelp・Goodreads、Scroll型としてTwitter/X・Instagramを分析しています。Google検索、SEO記事、企業ブログ、メールなどを直接比較した研究ではありません。本記事では、同研究が実験で確認した「目的を持つSearchと体験的なScrollによって信頼性・好感度の重みが変わる」という結果をもとに、企業マーケティングへの応用を整理しています。

PR|本記事にはプロモーションを含みます

「松・竹・梅を作れば竹が売れる」は、いつでも通用する法則ではありません

SaaS、スクール、コンサルティング、サブスクなどでは、料金を3プランに分けて中央へ「おすすめ」を付ける設計をよく見かけます。背景にあるのが、極端な選択を避けて中間を選びやすくなる「妥協効果」です。しかしJournal of Consumer Researchの最新研究では、似た選択肢が複数並ぶと高価格・低価格のような極端な選択肢への抵抗が弱まることが確認されました。料金設計では、プラン数だけでなく「選択肢全体がどう見えるか」を考える必要があります。

 

 

この記事の結論

3プランの中央が選ばれやすくなる「妥協効果」は実際に研究されている現象ですが、中央プランを置けば必ず売れるわけではありません。2026年8月号掲載の最新研究では、低価格・中価格・高価格の各価格帯に似た選択肢が複数存在すると、高価格や低価格の選択肢も「普通」に見え、中央へ集中する傾向が弱まりました。料金表では、売りたいプランから逆算するより、顧客が比較しやすい3〜4個程度から検証し、各プランが誰に必要なのかを明確にすることが重要です。

料金表・比較ページの記事制作を相談したい方へ

料金プランは価格を並べるだけではなく、機能差、対象顧客、比較基準、FAQまで含めて設計する必要があります。最新の消費者心理・競合料金・公式情報を調査した記事制作や比較コンテンツに対応しています。

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なぜ「3プランなら真ん中が売れる」と言われるのか?

行動経済学や消費者心理では、複数の選択肢から極端なものを避け、中間的な選択肢を選びやすくなる現象が以前から研究されています。

マーケティングでは「compromise effect(妥協効果)」と呼ばれます。

例えば次の3プランを考えてみましょう。

プラン 月額 機能
ライト 3,000円 基本機能
スタンダード 8,000円 主要機能を網羅
プレミアム 15,000円 高度な機能

ライトは安いものの機能不足が気になる。

プレミアムは充実しているものの価格が高い。

その間にあるスタンダードは、価格と機能の両面で「極端ではない選択」として選びやすくなります。

古典的な研究でも、ある選択肢が比較対象の中で「妥協点」になると、その選択肢のシェアが高まることが確認されています。

これが「松竹梅を用意すると竹が売れる」という料金設計の背景にあります。

2026年の研究では「真ん中効果」が弱まる条件を確認

一方、2026年8月号のJournal of Consumer Researchに掲載された研究は、この定番理論へ新しい視点を加えています。

論文は「Extremeness Aversion and Choice Set Composition: Exposure to Multiple Extreme Options Reduces Extremeness Aversion」です。

6つの研究、合計9,377人を対象に、選択肢の構成を変えると「極端な商品を避ける心理」がどう変化するかを調べました。

結論として確認されたのは、低価格や高価格のような極端な選択肢が複数存在すると、それらの選択肢を避ける傾向が弱まることです。

一般的な3択

安い商品:1つ
中価格:1つ
高い商品:1つ

高価格・低価格が「極端」に見えやすい
→ 中間を選びやすい


似た選択肢が複数ある

安い商品:3つ
中価格:3つ
高い商品:3つ

高価格・低価格も「珍しくない」と感じやすい
→ 極端な選択肢への抵抗が弱まる

これは「9プランにすれば高額商品が売れる」という研究ではありません。

研究が示しているのは、同じ価格・品質帯の選択肢を複数見ることで、その価格帯自体を「普通」と感じやすくなるという心理です。

研究では中央を選ぶ割合が58.4%まで上昇した

研究2では、従来の妥協効果を使った実験も行われています。

低価格・低品質、中価格・中品質、高価格・高品質という3段階の選択肢を用意しました。

各価格帯に1商品だけを置いた従来型の条件では、中間商品が妥協点になったとき、選択率は47.6%から58.4%へ上昇しました。

つまり、従来研究と同じように「真ん中が選ばれやすくなる」結果です。

しかし各価格帯に似た商品を複数置いた条件では、中間商品の選択率は49.6%から52.4%となり、妥協効果は有意ではありませんでした。

選択肢の構成 中間が妥協点になる前 妥協点になった後
各価格帯に1つ 47.6% 58.4%
各価格帯に複数 49.6% 52.4%

この結果から分かるのは、真ん中が選ばれる心理は、商品数や比較環境から独立した絶対法則ではないということです。

高価格の商品が複数あると「高いのが普通」に見えてくる

なぜ選択肢を増やすと極端な商品への抵抗が弱くなるのでしょうか。

研究で確認された重要な要因が「typicality」、つまりカテゴリーの中でどれだけ一般的・典型的に見えるかです。

例えば料金ページに15,000円のプランが1つだけあれば、「特別に高いプラン」に見えます。

しかし比較画面に次のプランが並んでいたらどうでしょうか。

プレミアムA:13,000円

プレミアムB:15,000円

プレミアムC:17,000円

15,000円という価格帯そのものが珍しく見えにくくなります。

研究では、複数の極端な選択肢へ触れた参加者ほど、それらを商品カテゴリーの中で典型的だと認識しやすくなり、その結果、日常的な用途にも適していると判断していました。

価格の評価は金額そのものだけでなく、「周囲に何が置かれているか」によって変わります。

だからといって料金プランを9個に増やす必要はない

ここで誤解したくないのが、「高価格プランを売りたいなら似たプランを大量に追加しよう」という使い方です。

研究は選択行動の心理を明らかにしたものであり、料金ページのコンバージョンを最大化する実務マニュアルではありません。

実際のWebサイトでは、選択肢が増えすぎれば比較に時間がかかります。

避けたい設計

  • 高額商品を普通に見せるためだけにプランを増やす
  • ほとんど同じ機能のプランを複数作る
  • 違いが分からない料金表を作る
  • 売りたいプランから逆算して不要なプランを追加する
  • 顧客の選択負担を無視する

料金表では、心理テクニックより先に「顧客が自分に必要なプランを判断できるか」を確認しましょう。

「松竹梅」と「おとり効果」は同じではない

料金心理の記事では、「妥協効果」と「おとり効果」が混同されることがあります。

しかし、この2つは別の現象です。

心理 仕組み
妥協効果 極端な選択を避け、中間的な商品が選ばれやすくなる
おとり効果 ある商品より明確に劣る選択肢を加えることで、特定の商品を相対的に魅力的に見せる

例えば「月9,800円」と「月10,000円」で機能差が非常に大きいプランを意図的に並べ、10,000円を選ばせる設計は、中間を選ぶ心理とは違います。

価格心理の名称を覚えることより、「顧客がなぜその選択をするのか」を分けて考えることが重要です。

料金記事を心理テクニックの寄せ集めにしたくない方へ

料金、競合、顧客条件、最新研究を調査し、「なぜこのプランが必要なのか」まで説明できる比較記事・サービス記事を制作しています。SaaS、コンサル、スクール、サブスクなどの料金コンテンツにも対応可能です。

料金と対応範囲を確認してみる

相談段階でも問題ありません。ランサーズなどのサードパーティを介したご依頼にも対応できます。

SaaS料金表は「3プラン」から検証しやすい

研究結果を踏まえても、3プラン構成そのものが悪いわけではありません。

むしろ料金体系が複雑なSaaSでは、最初の比較を簡単にする方法として使いやすい構成です。

ただし、料金だけを松竹梅にするのではなく、顧客条件までセットで表示します。

プラン 月額 向いている企業
ライト 3,000円 1〜5人で基本機能のみ使う
スタンダード 8,000円 10〜30人で主要機能を利用
プレミアム 15,000円 複数部署・高度な権限管理が必要

この表なら、中央にあるからスタンダードを選ぶのではなく、自社の利用条件から判断できます。

料金心理は選択を助ける補助として利用し、機能不足の顧客へ無理に中央プランを売らないようにします。

高価格プランを売りたいなら「似たプランを増やす」より利用条件を具体化する

最新研究では、高価格側に複数の似た選択肢があると、高価格帯そのものを典型的だと認識しやすくなりました。

実務では、プランを増やす代わりに「その価格帯が普通になる利用条件」を示す方法があります。

例:月額15,000円の上位プラン

  • 30人以上で利用する
  • 複数部署を管理する
  • 監査ログが必要
  • API連携を利用する
  • 権限を細かく分ける

「15,000円は高いですが高機能です」と説明するだけではなく、「この条件ならこの機能が必要なので15,000円プランになる」と説明します。

価格だけを見れば極端でも、利用条件との関係が分かれば選択しやすくなります。

低価格プランも「安すぎて不安」に見えることがある

極端な選択肢とは、高価格側だけではありません。

低価格・低機能も選択肢の端に位置します。

例えば他のプランが月額8,000円と15,000円なのに、ライトだけ980円なら、「機能が足りないのでは」「サポートがないのでは」と感じる人もいるでしょう。

そこで低価格プランでも、何ができて何ができないのかを明示します。

月額980円

○ 1ユーザー
○ 基本レポート
○ メールサポート

× API連携
× 複数ユーザー管理
× 電話サポート

「一番安い」という位置だけではなく、対象者と制限を具体化します。

「普通の利用」と「特別な利用」で選ばれる商品が変わる

今回の最新研究では、もう一つ興味深い条件が確認されています。

消費者が「日常的・普通の体験」のために商品を選ぶときは、カテゴリーの中で典型的に見える商品を好みやすくなりました。

一方、「旅行先で特別なレストランを探す」といったユニークな体験を求める状況では、この影響が弱まりました。

日常・通常利用

標準的
使いやすい
普通の範囲
典型的な商品が選びやすい

特別・非日常

最上位
特別仕様
限定体験
極端な選択肢も魅力になり得る

これは料金表にも応用できます。

日常業務で使う一般的なクラウドツールと、年に一度の経営合宿や高級旅行では、顧客が求める「普通さ」が違います。

商品を何個並べるかだけでなく、その顧客が「普通を求めているのか、特別を求めているのか」を考える必要があります。

コンサル・制作サービスでは「成果物の量」だけで3段階にしない

コンサルティング、Web制作、記事制作などでも松竹梅型の料金表は使えます。

ただし、「記事5本・10本・20本」のように量だけを変えると、顧客が自分に必要なプランを判断できません。

例えばコンテンツ制作なら、次のように目的を分けます。

プラン 目的 内容
記事制作 記事を増やしたい 構成・本文制作
調査+記事 EEATを強化したい 一次情報調査+記事
戦略設計 メディア全体を改善したい 競合・KW・構成・記事制作

料金差を「量」ではなく「解決する課題」の違いとして見せると、顧客自身が選びやすくなります。

プランを増やす前に「オプション」で対応できないか考える

利用条件が増えるたびに料金プランを新設すると、比較表が複雑になります。

そこで基本プランは少なく保ち、特殊なニーズだけオプションにする方法があります。

基本3プラン
ライト/スタンダード/プレミアム

必要な人だけ追加
追加ユーザー/電話サポート/分析機能/初期設定支援

これなら「どのプランを選べばよいか」という最初の判断を簡単にしながら、細かな顧客ニーズにも対応できます。

料金表で「おすすめ」を付けるなら理由を書く

中央プランへ色を付け、大きく「おすすめ」と表示する料金ページも珍しくありません。

しかし前の記事でも扱ったように、企業の推薦は「売りたいから勧めているのでは」と受け取られることがあります。

そのため、中央だからおすすめするのではなく、対象者を具体化します。

おすすめ

10〜30名程度のチームで、基本機能と権限管理を利用したい企業向け

「当社おすすめ」より、誰におすすめなのかが分かる方が判断材料になります。

料金表では月額だけでなく「実際の支払総額」を見せる

料金心理を利用するときほど、価格表示の透明性を忘れないようにします。

例えば次の費用が別途かかるなら、料金表や近くのFAQで確認できるようにします。

  • 初期費用
  • 最低利用期間
  • 追加ユーザー料金
  • オプション料金
  • 解約費用
  • 導入支援費

月額を低く見せ、購入直前に追加費用を表示する方法では、短期的にクリックを得ても顧客の信頼を損ねる可能性があります。

行動経済学は「顧客に高い商品を選ばせる方法」ではなく、顧客がどう価格を認識するかを理解するために使う方が長期的なマーケティングには向いています。

料金を見せるだけでなく「選び方」までコンテンツにしたい方へ

料金ページだけでは説明しきれないプラン差、向いている企業、追加費用、競合比較などを記事で整理できます。検索・AI回答から料金ページへつなぐ記事制作についても相談可能です。

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料金プランの成果は「中央プランの購入率」だけで測らない

料金表を変更した後は、どのプランが売れたかだけではなく事業成果まで確認します。

指標 確認すること
料金ページ→申込率 選択しやすくなったか
プラン構成比 どのプランが選ばれたか
平均単価 売上への影響
アップグレード率 利用後に上位機能が必要になったか
解約率 選んだプランが実際に合っていたか

中央プランの申込率が増えても、解約が増えたなら最適な料金設計とは言えません。

逆にライトプランから始めた顧客が継続し、必要に応じて上位へ移行する方がLTVは高くなることもあります。

A/Bテストでは「色」よりプラン構成そのものを検証する

料金ページ改善というと、CTAボタンの色や文言だけをA/Bテストしがちです。

もちろん細部も重要ですが、より大きな影響があり得るのは選択肢自体です。

テスト 比較
A 2プラン
B 3プラン
C 3プラン+対象顧客を明示
D 基本3プラン+オプション

一度に価格まで変えると原因が分からなくなるため、可能なら変更項目を分けて検証します。

料金表を見直すチェックリスト

  • □ 3プランにしている理由を説明できる
  • □ 真ん中を売りたいだけのプラン構成になっていない
  • □ 各プランの対象顧客が明確
  • □ 機能差が比較しやすい
  • □ 高価格プランが必要になる条件を説明している
  • □ 低価格プランの制限を明示している
  • □ 不要なプランを増やしていない
  • □ 初期費用・追加料金を確認できる
  • □ 「おすすめ」の理由が分かる
  • □ 申込率だけでなく解約率まで確認している

30日で料金ページを改善する手順

1週目|現在の契約データを確認
どのプランが選ばれ、どのプランで解約やアップグレードが多いか整理します。
2週目|顧客条件を整理
人数、利用目的、必要機能など、プラン選択を決める条件を洗い出します。
3週目|料金表を書き換える
「おすすめ」だけではなく対象者、機能差、追加費用を明記します。
4週目|申込後まで比較する
申込率、プラン構成、平均単価、解約、アップグレードを追います。

よくある質問

料金プランは3つが一番よいですか?

一律に3つが最適とは言えません。3択では中央が選ばれやすくなる妥協効果が確認されていますが、商品構成や顧客ニーズによって結果は変わります。2プランで十分な商品もあれば、複雑な法人サービスでは4つ以上必要なこともあります。

高いプランを追加すると中央プランが売れますか?

中央の商品が相対的な妥協点になることで選択率が変わる可能性はあります。しかし、利用価値のない高額プランを「見せ球」として追加すればよいという意味ではありません。実際に顧客ニーズがあり、価格差に対応する価値があることが前提です。

高価格プランを複数用意すると高い商品が売れますか?

最新研究では、類似した極端な選択肢へ複数触れることで、それらをより典型的と感じ、極端な商品を選びやすくなる傾向が確認されています。ただし実際のSaaS料金ページで高価格プランを増やせば売上が増えると直接検証した研究ではありません。選択肢を増やすデメリットも含めて自社データで検証してください。

中央プランへ「人気No.1」と付けてもいいですか?

実際の契約データなど客観的な根拠があることが前提です。「最も選ばれている」のであれば集計期間や対象などを確認できるようにし、根拠なく人気を演出しないようにしましょう。

まとめ|料金表は「真ん中を選ばせる」ためではなく、顧客が自分で選べるようにする

「松・竹・梅を作れば竹が売れる」という料金設計には、妥協効果という研究上の背景があります。

低価格・中価格・高価格の3つを比較すると、高すぎず安すぎない中央の商品が選ばれやすくなることがあります。

しかし、2026年8月号のJournal of Consumer Researchに掲載された6研究・9,377人の分析では、この傾向が選択肢の構成によって変わることが明らかになりました。

低価格・中価格・高価格それぞれに似た商品が複数あると、高価格や低価格のような極端な選択肢もカテゴリーの中で典型的に見えるようになり、極端な商品への抵抗が弱くなりました。

さらに、日常的な商品を選ぶのか、特別な体験を選ぶのかによっても影響は変わります。

つまり「3プランなら中央」「4プランならこの配置」といった万能な料金テンプレートはありません。

中小企業が最初に行うべきことは、顧客が何を基準にプランを分けているのか確認することです。

人数、利用目的、必要機能、予算などから顧客層を分け、それぞれに必要なプランを作ります。

料金表では、「おすすめ」と表示するだけではなく、誰におすすめなのかを説明します。

高価格プランには、その価格が必要になる機能や利用条件を示します。低価格プランでは、何が使えないのかを隠さず説明します。

そして料金ページの申込率だけでなく、平均単価、解約率、アップグレード、LTVまで確認します。

行動経済学を使った料金設計の目的は、顧客を心理的に操作して高い商品を選ばせることではありません。顧客が複数の選択肢をどう認識するのかを理解し、自分に合うプランを迷わず選べる状態を作ることです。その結果として企業側にも継続率やLTVの改善が生まれる料金設計を目指しましょう。

最新の消費者心理を「選ばれる料金・比較コンテンツ」に落とし込みます

行動経済学、消費者心理、AI、SEO、AEOなどの最新研究を調査し、料金比較、商品比較、サービス選び、LP改善につながる記事を制作しています。自社サービスの価格やプランを読者へどう説明するかというテーマからのご相談も可能です。

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参考情報

  • Journal of Consumer Research「Extremeness Aversion and Choice Set Composition: Exposure to Multiple Extreme Options Reduces Extremeness Aversion」Volume 53, Issue 2, August 2026, pp.216–232
  • Journal of Consumer Research「Choice Based on Reasons: The Case of Attraction and Compromise Effects」
  • Journal of Consumer Research「System 1 Is Not Scope Insensitive: A New, Dual-Process Account of Subjective Value」
  • Journal of Consumer Research「Promotion Architecture: A Deal Fairness Model of Restricted Price Promotions」Volume 53, Issue 2, August 2026, pp.369–389

※本記事で中心的に紹介した研究は、複数の商品・価格・品質などを比較する選択実験を通じて消費者心理を分析したものです。「SaaSを3プランから9プランへ増やせば売上が上がる」など、特定の料金ページ施策を直接検証した研究ではありません。商品カテゴリー、顧客属性、価格差、利用目的などによって結果は変わるため、実際の料金変更はA/Bテストや契約・解約データを確認しながら判断してください。

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番号を書かなくても、読者は「上からおすすめ順」だと思っているかもしれません

「おすすめ商品5選」「厳選したサービス」「編集部が選んだ店舗」。こうしたリストを順位付けせず掲載している企業も多いでしょう。しかし2026年7月にJournal of Consumer Researchで公表された研究では、番号のないリストでも、推薦を連想させる表現があると、消費者が上から「良い順」に並んでいると推測する傾向が確認されました。商品一覧、比較記事、導入事例などでは、掲載順そのものが読者の選択を変える可能性があります。

 

 

この記事の結論

企業が商品やサービスを一覧で見せるときは、「順位を付けていないから順番に意味はない」と考えない方がよいでしょう。特に「おすすめ」「厳選」「ベスト」などの表現を使う縦型リストでは、上の商品ほど高く評価される可能性があります。順位があるなら基準を明示し、順位がないならカテゴリー別、用途別、価格帯別など、順番の意味を誤解されにくい構成へ変えることが重要です。

比較記事の「掲載順」まで設計していますか?

商品比較、サービス比較、料金、選び方などの記事では、文章だけでなく比較基準や掲載順も読者の判断へ影響します。最新の消費者心理研究や競合情報を調査し、読者が納得して選べる記事制作に対応しています。

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2026年の最新研究で「見えないランキング」を確認

2026年7月15日、Journal of Consumer Researchに「Invisible Rankings」という研究が掲載されました。

研究チームは12の研究、合計5,530人を対象に、番号が付いていない商品・サービスのリストを消費者がどのように受け取るかを検証しています。

対象になったのは、単なる商品一覧ではありません。

マーケター、専門家、メディアなどが選んだ「おすすめ」「お気に入り」「厳選」といったニュアンスを持つリストです。研究では、こうした一覧を「curated list」と呼んでいます。

リスト 読者の受け取り方
商品A
商品B
商品C
単なる一覧と判断されることもある
厳選したおすすめ商品
商品A
商品B
商品C
A→B→Cの順に良いのでは、と推測されやすくなる

つまり、企業側が番号を振っていなくても、読者側ではランキングが成立している可能性があります。

人はなぜ「上にある=良い」と判断するのか?

今回の研究では、消費者が日常的に経験している「リストのルール」が影響すると考えられています。

ランキング記事や検索結果、スポーツ順位表など、多くのリストは上から良い順に並びます。

その経験があるため、「選ばれた商品を並べた縦型リスト」を見ると、番号がなくても同じルールが使われていると推測します。

読者が見る
「編集部が厳選した5サービス」

番号は書いていない

しかし
「一番上が最もおすすめなのだろう」と推測

上の商品を好み、選びやすくなる

研究では、このような「上から下へ良い順」という推測が、その後の商品評価や選択へ影響することが確認されています。

「おすすめ」「厳選」という一言が順位を作る

すべての縦リストで、同じ強さの効果が発生するわけではありません。

研究で重要だったのが「endorsement cue」、つまりリスト作成者が商品を評価・推薦していることを連想させる情報です。

具体例として、次のような要素が挙げられています。

最上級の表現

ベスト
おすすめ
お気に入り など

限定性

厳選
選りすぐり
編集部が選んだ など

選定条件

一定の基準を満たした商品
審査済み など

こうした要素が入るほど、「誰かが評価して選んだ一覧」という印象が強くなります。

すると読者は、並べる順番にも意味があると考えやすくなります。

「おすすめ5選」は実質ランキングになっているかもしれない

この研究が特に関係するのが、Web上に大量にある「○○おすすめ5選」「厳選10サービス」といった記事です。

例えば次の構成を考えてみましょう。

中小企業におすすめの勤怠管理システム5選

サービスA

サービスB

サービスC

サービスD

サービスE

ライター側では「順位ではなく5社を紹介しただけ」と考えているかもしれません。

しかし読者が「Aが一番おすすめ、Eが5番目」と受け取るなら、Aを上に置いた理由が必要になります。

掲載順を「資料を受け取った順」「書きやすかった順」「報酬の高い商品から」と決めているなら、読者の認識と記事制作側の意図に大きなズレが生じます。

「ランキングではありません」という言葉だけではなく、なぜその順番なのかまで設計する必要があります。

比較記事の1番上は最も価値の高い掲載枠になる

研究結果を実務へ当てはめるなら、比較記事の最上部は単なる「最初の商品」ではありません。

読者から最も高く評価される可能性を持つ場所です。

だからこそ、掲載順を偶然で決めないようにします。

順番の決め方 評価
何となく並べる 避けたい
広告報酬の高い順 読者の判断とずれる可能性
価格の安い順 基準を明記すれば分かりやすい
顧客条件への適合度 選定基準を説明する
明確な評価基準による順位 ランキングとして表示する

本当に総合評価で順位を付けているなら、「1位・2位・3位」と明示した方が読者にとって分かりやすいこともあります。

反対に、順位を付けられないなら、順番に意味があるように見える構成自体を変えます。

比較記事の掲載順・評価基準まで設計したい方へ

比較記事では、商品情報を集めるだけでなく「何を比較し、どの条件ならどの商品が向くのか」を設計する必要があります。公式情報・料金・仕様・最新研究を調査した比較記事制作にも対応しています。

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相談段階でも問題ありません。ランサーズなどのサードパーティを介したご依頼にも対応できます。

順位を付けないなら「用途別」に分ける

複数の商品にそれぞれ異なる強みがあり、総合順位を決められないケースも多いでしょう。

そのときは「おすすめ10選」という一本の縦リストをやめ、用途別に分ける方法があります。

単純な一覧 用途別
おすすめ会計ソフト5選 個人事業主向け
A
B
C
D
E
小規模法人向け
店舗向け
複数拠点向け
高度な分析向け

用途別なら、「AとBのどちらが上なのか」という単純な縦順位ではなく、自分の条件で選びやすくなります。

価格帯、企業規模、機能、初心者向けなどでも分けられます。

順位がないなら「あいうえお順・価格順」など基準を明示する

どうしても縦型リストを使うなら、並び順の基準を表示する方法があります。

  • 掲載順は五十音順です
  • 月額料金の安い順に掲載しています
  • サービス開始年の古い順です
  • 会社名のアルファベット順です

ただし、今回の研究が示すように、推薦を強く連想させるリストでは消費者が順番へ意味を読み込む可能性があります。

そのため、単に「順不同」と一文追加して終わりではなく、デザインやカテゴリー分けも含めて、順位として読まれにくい構成にする方が安全です。

「厳選」という言葉を使うなら選定基準を書く

「編集部が厳選しました」という表現は、記事に専門性があるように見えます。

しかし、何を基準に厳選したのかが分からなければ、読者は掲載順そのものから評価を推測するしかありません。

弱い例

「人気のサービスを編集部が厳選しました」

具体化

掲載条件

  • 公式サイトで料金を確認できる
  • 法人向けプランがある
  • 2026年8月時点で新規申込可能
  • 主要機能○○に対応

選定基準が明確なら、「なぜこの5社が入っているのか」が分かります。

ランキングを作るなら、さらに各評価項目の重み付けや調査日などを示します。

料金プランでも「一番左・一番上」を無意識に優遇していないか確認する

今回の研究が直接検証した中心対象は、縦方向に並ぶ番号なしのリストです。

そのため、横並びのSaaS料金表にも同じ効果がそのまま発生すると断定することはできません。

それでも料金ページでは、配置そのものが視線や選択へ影響する可能性を考え、特定プランを目立たせる理由を整理した方がよいでしょう。

プラン 表示する情報
ライト 1〜5人向け
スタンダード 10〜30人で基本機能を利用する企業向け
プレミアム 高度な権限・分析が必要な企業向け

「一番売りたいから真ん中を目立たせる」だけでなく、「誰に向くのか」を説明します。

読者が配置ではなく自分の条件で選べる状態を作ることが重要です。

導入事例の順番も営業メッセージになる

企業サイトの導入事例でも、似た問題が起こります。

例えば「導入事例」として次の企業を縦に並べたとします。

  • 大手上場企業
  • 中堅企業
  • 中小企業
  • スタートアップ

意図していなくても、読者には「最初の企業が代表的な成功例」と認識される可能性があります。

そこで、掲載目的によって順番を変えます。

中小企業を獲得したい
中小企業事例を先に見せる

製造業向けページ
製造業事例を先に見せる

複数業界へ訴求
業界別にカテゴリーを分ける

「最も有名な顧客だから先頭」ではなく、ページを読んでいる顧客に最も関連性の高い事例から見せます。

店舗・旅行・求人の一覧でも掲載順を説明する

この心理は商品比較以外にも応用できます。

一覧 確認したいこと
おすすめ飲食店 掲載順は評価順なのか
移住先候補 自治体をどの順番で紹介するか
求人一覧 おすすめ求人と単純な新着順を区別する
旅行プラン ベスト候補なのか価格順なのか明示する

「リスト」という見せ方を選んだ時点で、順番もコンテンツの一部になります。

AIが作ったおすすめリストでも上位ほど有利になる可能性がある

ChatGPTなどのAIへ「おすすめを5つ教えて」と聞くと、複数の商品やサービスが縦に並ぶ回答が生成されることがあります。

今回の研究はAI回答そのものを対象にしたものではないため、同じ効果がAI回答でも発生すると断定することはできません。

しかし人間が縦型の推薦リストを「上から良い順」と推測するなら、AIによるブランド推薦でも掲載位置が重要になる可能性は考えられます。

企業側では、自社がAI回答で何番目に出るかだけを追うのではなく、次の情報をWeb上に整える方が重要です。

  • どんな顧客に向く商品なのか
  • 料金はいくらか
  • 競合との違い
  • 第三者評価
  • 導入事例
  • 向いていないケース

AIが比較するための材料そのものを充実させます。

「No.1」と明示するなら客観的な根拠が必要

ここまで扱った研究は、番号がないリストから消費者が順位を推測する心理についてのものです。

一方、日本で広告に「顧客満足度No.1」「おすすめNo.1」など明示的なランキング表示を使うときは、景品表示法にも注意が必要です。

消費者庁は2024年9月にNo.1表示に関する実態調査報告書を公表しています。

合理的な根拠がなく、事実と異なるNo.1表示は、景品表示法上の不当表示となる可能性があります。

比較広告についても、消費者庁は次の3点を求めています。

  1. 比較内容が客観的に実証されている
  2. 数値や事実を正確かつ適正に引用している
  3. 比較方法が公正である

順位やランキングをマーケティングへ使うなら、「何となく1位に見せる」のではなく、根拠まで説明できる状態を作りましょう。

掲載順を変えるA/Bテストをしてみる

研究結果を自社へそのまま当てはめる必要はありません。

実際のサイトで並べ方をテストできます。

パターン 内容
A 現在の掲載順
B 商品順を入れ替える
C 用途別カテゴリーへ変更する

確認する指標は、最上部の商品クリック率だけではありません。

  • 各商品のクリック率
  • 比較表の閲覧
  • 購入率
  • 問い合わせ率
  • 記事からサービスページへの移動
  • 最終的な売上

順番を変えたことで一番上の商品だけクリックされるなら、掲載位置の影響を受けている可能性があります。

掲載順を決めるチェックリスト

  • □ 「おすすめ」「厳選」など推薦を示す言葉を使っているか
  • □ 1番上の商品を選んだ理由を説明できるか
  • □ ランキングなのか一覧なのか明確か
  • □ 順位がないなら掲載順の基準を示しているか
  • □ 用途別・価格別へ分けた方が分かりやすくないか
  • □ 広告報酬だけで上位掲載を決めていないか
  • □ 「No.1」「一番人気」などに客観的根拠があるか
  • □ 読者が自分の条件で選べる情報があるか
  • □ 掲載順によるクリック・購入差を計測しているか

30日で比較記事・商品一覧を見直す

既存ページをすべて作り直さなくても、売上への影響が大きい一覧から見直せます。

1週目|一覧ページを洗い出す
おすすめ記事、商品一覧、料金表、導入事例などを確認します。
2週目|掲載順の理由を確認する
上から順番に並べている理由を説明できるかチェックします。
3週目|構造を変更する
順位を明示する、用途別にする、価格順にするなど、読者が意味を理解できる形へ変えます。
4週目|クリック・購入を比較する
最上部だけでなく、リスト全体と最終コンバージョンへの影響を確認します。

よくある質問

番号を書かなければランキングではないですよね?

制作側ではそう考えていても、読者が同じように受け取るとは限りません。2026年の研究では、推薦を示す要素を持つ番号なしの縦リストで、消費者が上から良い順だと推測し、上の商品を好みやすくなる傾向が確認されています。

掲載順をランダムにすればよいですか?

ランダム表示は一つの方法ですが、毎回順番が変わることで比較しにくくなることもあります。価格順、五十音順、用途別など、利用者が理解できる明確なルールを作る方法も検討しましょう。

一番売りたい商品を最初に置くのは問題ですか?

商品を目立たせること自体が問題というわけではありません。ただし「おすすめ商品」として並べるなら、その商品が最も上にあることで品質や推奨度が高いと受け取られる可能性があります。本当におすすめできる理由を説明できる状態にしておきましょう。

「おすすめNo.1」と書くときは何に注意しますか?

日本では客観的な根拠が必要です。調査対象、調査方法、調査時点などを確認し、表示内容と実際の調査結果が一致していることが重要です。具体的な表示について不明点があるときは、消費者庁の資料や専門家へ確認してください。

まとめ|「何を載せるか」だけでなく「どこに載せるか」までマーケティングになる

Webサイトでは、商品説明、価格、画像、CTAなどが重視されます。

しかし2026年のJournal of Consumer Research研究は、それよりさらに基本的な「順番」も消費者の選択へ影響する可能性を示しました。

12研究・5,530人を対象とした分析では、番号が付いていないリストであっても、「おすすめ」「厳選」といった推薦を感じさせる要素があると、消費者が上から良い順だと推測する傾向が確認されています。

そして、その推測によって上部の商品をより好み、選びやすくなりました。

企業が「これはランキングではない」と考えていても、読者にはランキングとして見えているかもしれません。

まず、自社サイトにある「○選」「おすすめ」「厳選」というリストを確認してみましょう。

なぜその商品が一番上なのかを説明できないなら、掲載順を見直します。

本当に順位を付けているなら評価基準を示し、ランキングとして明確にします。

順位がないなら、用途別、価格別、企業規模別などへ分類し、読者自身が条件から選べるようにします。

また「No.1」「一番人気」といった明示的な順位表現を使うなら、客観的な根拠も必要です。

マーケティングでは「何を書くか」だけがメッセージではありません。最初に何を見せ、何を次に置き、どのような基準で並べたのか。その情報設計自体が、読者に商品価値を伝えています。

比較記事を「商品を並べただけ」で終わらせません

消費者心理、行動経済学、SEO、AEOなどの最新研究と、各商品の公式情報を調査し、比較基準・掲載順・向き不向きまで設計した記事を制作しています。既存の「おすすめ○選」記事の構成見直しやリライトも対応可能です。

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参考情報

  • Journal of Consumer Research「Invisible Rankings: When Do Consumers Assume Best-to-Worst Ordinality When Choosing from an Unnumbered List?」(2026年7月15日)
    https://academic.oup.com/jcr/advance-article-abstract/doi/10.1093/jcr/ucag023/8735554
  • Journal of Consumer Research「Advance Articles」
    https://academic.oup.com/jcr/advance-articles
  • 消費者庁「比較広告」
    https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/representation_regulation/comparative_advertising/
  • 消費者庁「No.1表示に関する実態調査報告書」
    https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/survey
  • 消費者庁「表示に関するQ&A」
    https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/faq/representation/

※「Invisible Rankings」の研究が直接扱っている中心対象は、推薦・選定のニュアンスを持つ番号なしの縦型リストです。横並びの料金表、AI回答、商品カルーセルなどに同じ効果が同程度発生すると確認された研究ではありません。本記事では研究結果から考えられる実務上の応用として紹介している部分があります。自社サイトではA/Bテストや実際の購買データで確認してください。

PR|本記事にはプロモーションを含みます

一番高い商品へ「おすすめ」を付けると、逆に疑われるかもしれません

ECサイトの「あなたへのおすすめ」、SaaS料金表の「おすすめプラン」、比較記事の「編集部おすすめ」。企業は顧客の選択を助けるために推薦を使います。しかし2026年の最新研究では、企業が選択肢の中で相対的に高価格の商品をおすすめすると、「利益を増やしたいから勧めているのでは?」と疑われ、推薦に従いにくくなる傾向が確認されました。本記事では、価格そのものではなく「なぜこの商品を勧めるのか」を伝えるレコメンド設計を整理します。

 

 

この記事の結論

おすすめ商品を決めるときは、利益率や販売単価だけで選ばないことが重要です。顧客が比較している商品の中で推薦商品の価格がどの位置にあるかを確認し、高価格の商品を勧めるなら「なぜその人に合うのか」を具体的に説明します。安い選択肢や向いていないケースも見せることで、推薦を販売圧力ではなく意思決定支援として機能させましょう。

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2026年の研究で「高価格のおすすめほど疑われやすい」と判明

2026年7月、Journal of Consumer Researchに「To Profit or to Assist?」という研究が掲載されました。

研究では8つの調査・実験を通じて、企業がおすすめする商品の「相対価格」と、消費者がその推薦を受け入れるかどうかの関係を分析しています。

結果はシンプルです。

選択肢の中で推薦商品の価格が高くなるほど、消費者はそのおすすめに従いにくくなる傾向が確認されました。

比較する商品の中で安い
「利益より、自分に合う商品を選んでくれているのかも」

比較する商品の中で高い
「高い商品を売って利益を増やしたいだけでは?」

研究者は、この違いを消費者が企業の「推薦する動機」を推測するためだと説明しています。

つまり商品の品質だけではなく、「企業がなぜこの商品を勧めているのか」という心理まで購買判断に影響します。

重要なのは「高いか安いか」ではなく比較した中での価格

この研究を理解するときに重要なのが「相対価格」です。

10万円の商品だから高い、1万円の商品だから安いという話ではありません。

顧客が同時に見ている選択肢の中で、どこに位置しているかがポイントです。

プラン 月額 相対的な位置
ライト 5,000円 低価格
スタンダード 8,000円 中間
プレミアム 12,000円 高価格

例えば企業が常にプレミアムプランへ「おすすめ」と付けていれば、利用者によっては「本当に自分に必要だからではなく、単価が高いから勧めているのでは」と感じる可能性があります。

逆に同じ12,000円の商品でも、比較対象が12,000円、18,000円、25,000円なら相対的な印象は変わります。

おすすめ表示を考えるときは、単体価格だけでなく比較画面全体を確認しましょう。

なぜ消費者は企業のおすすめを疑うのか?

背景にあるのが「説得知識」と呼ばれる消費者心理です。

消費者は広告や営業を何度も経験する中で、「企業は商品を売るために自分を説得しようとしている」という知識を蓄積します。

そのため、企業の発言をそのまま受け取るとは限りません。

企業
「こちらの商品がおすすめです」

消費者
「なぜおすすめなの?」
「自分に合うから?」
「会社が儲かるから?」

この「裏にある目的」を考えること自体が購買判断の一部になります。

今回の2026年研究では、「高価格の商品ほど企業の利益が大きい」と消費者が考えることで、高価格商品の推薦から利益目的を推測しやすくなることが示されています。

その疑念が、推薦を受け入れる可能性を下げます。

AIレコメンドでも人間の店員でも同じ傾向が確認された

「AIがおすすめするから疑われる」という話でもありません。

Journal of Consumer Researchの研究では、この効果が人間による推薦とアルゴリズムによる推薦の双方で確認されています。

さらに、実用品・嗜好品、オンライン・オフラインなど複数の条件でも同じ方向の結果が確認されました。

AI

「あなたにはプレミアムプランがおすすめです」

店員・営業

「こちらの上位モデルがおすすめです」

どちらでも、利用者は「なぜ高い方を勧めているのか」を考える可能性があります。

AIレコメンドを導入したからといって、企業への疑念が自動的になくなるわけではありません。

アルゴリズムの精度だけではなく、推薦理由を顧客が納得できる形で設計する必要があります。

高い商品だけでなく「価格差の大きい商品」も購入されにくい可能性

2026年には、別の興味深い研究も発表されています。

Production and Operations Managementに掲載された研究では、米国アパレル小売サイトでランダム化フィールド実験を実施しました。

閲覧中の商品と価格が大きく異なる商品をレコメンドしたとき、推薦商品の購入確率が21%低下したと報告されています。

閲覧している商品
約8,000円の商品

近い価格帯のおすすめ
比較しやすい

大きく価格が違うおすすめ
「自分が探している条件と違う」と感じやすくなる可能性

研究では、価格差の大きい推薦を価格の近い推薦へ置き換えることで、総商品売上を約4%増やせる可能性もシミュレーションされています。

これは一つの米国アパレルECを含む研究結果であり、すべてのECで21%低下・4%増加するという意味ではありません。

それでも「商品との類似性を見るなら価格帯も考える」という実務上の示唆があります。

おすすめ機能の目的を「高い商品を売ること」にしない

企業側から見ると、レコメンド枠は売上を伸ばすための場所です。

そのため利益率の高い商品や上位プランを優先したくなります。

しかし短期的な客単価だけを追うと、推薦そのものへの信頼を失う可能性があります。

企業都合の推薦 顧客支援型の推薦
利益率が高い商品を優先 顧客条件との適合度を優先
高価格商品だけに「おすすめ」 用途別におすすめを変える
メリットだけ説明 不要な機能・向かない人も説明
販売単価をKPIにする 購入率・返品・継続率まで確認

おすすめ機能の本来の価値は、商品数が多い中で顧客の選択負担を減らすことです。

「高いものを売る場所」に見えた瞬間、その機能自体の価値が下がります。

高価格商品が本当に最適なら「なぜ高い方なのか」を説明する

もちろん、高価格商品をおすすめしてはいけないわけではありません。

上位モデルやプレミアムプランの方が、本当に顧客の条件へ合うこともあります。

そのときは価格ではなく、推薦理由を前面に出します。

弱い推薦

「一番おすすめはプレミアムプランです」


判断理由がある推薦

「10人以上で利用し、権限を3段階以上に分けたい企業にはプレミアムプランが適しています。5人以下で基本機能だけ使うならスタンダードで十分です」

後者では、高価格商品を勧める理由と、安い商品で十分な条件が同時に分かります。

顧客が「自分の条件で選んでくれている」と理解しやすくなります。

安い選択肢もきちんと紹介する

企業への疑念を減らす方法として実務で試しやすいのが、安い選択肢を隠さないことです。

例えば3つの料金プランがあるなら、すべての顧客へ真ん中や最上位を勧める必要はありません。

顧客条件 おすすめ 理由
個人・少人数 ライト 上位機能を使わないため
10〜30人程度 スタンダード 基本的な管理機能を網羅
複数部署・高度な権限管理 プレミアム 必要な管理機能が上位のみ

最安プランを選ぶ顧客が増えれば、短期的な平均単価は下がるかもしれません。

しかし不要な上位プランを売るより、解約、返品、不満、サポート負担を抑えられる可能性があります。

推薦は初回売上だけでなく、長期的な顧客関係まで見て設計しましょう。

料金比較・商品比較を「売り込み」ではなく判断支援の記事にしたい方へ

顧客の比較条件、競合、料金、向き不向きを調査し、自社商品だけを持ち上げない比較記事を制作できます。最新の消費者心理研究を取り入れた企画にも対応しています。

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第三者の推薦では高価格への疑念が弱まった

Journal of Consumer Researchの研究では、高価格推薦への抵抗が弱まる条件も調べられています。

その一つが、企業自身ではなく、独立性と信頼性がある情報源から推薦されたときです。

理由は分かりやすいでしょう。

商品を販売する企業自身と違い、独立した第三者なら「高い商品を売って利益を増やしたい」という動機を推測されにくくなります。

企業サイトで応用するなら

  • 実際の顧客事例を掲載する
  • 第三者による検証データを示す
  • 外部機関の試験結果を示す
  • 専門家コメントの関係性を明示する
  • 比較基準の根拠を公開する

ただし、広告費を支払った第三者を「独立したおすすめ」のように見せてはいけません。

日本では、広告であるにもかかわらず広告であることが分からない表示は、2023年10月から景品表示法のステルスマーケティング規制の対象です。

第三者性を演出するのではなく、本当に独立した情報と企業自身の広告を区別する必要があります。

「この商品が一番人気です」が有効なこともある

2026年研究では、推薦が「企業が売りたい商品」ではなく「多くの人に選ばれている商品を示している」と理解される条件では、高価格への疑念が弱まる結果も確認されています。

例えば次のような表示です。

企業都合に見えやすい
「当社おすすめ No.1」

選択実績を示す
「2026年7月の新規契約者の46%が選択」

後者なら、なぜその商品が目立っているのかが分かります。

ただし、実際のデータがないのに「一番人気」「人気No.1」と表示してはいけません。

集計期間、対象者、調査条件などを確認できる形で示しましょう。

利益と価格が連動しないなら、その事実を伝える方法もある

研究では、消費者が「高い商品ほど企業の利益が増えるわけではない」と理解した条件でも、高価格推薦への疑念が弱まりました。

実務では、実際に該当するなら次のような情報を示せます。

  • どのプランを選んでも営業担当者の歩合は変わらない
  • 比較順位は掲載料や成果報酬で決めていない
  • 特定メーカーから販売インセンティブを受けていない
  • 価格ではなく顧客条件をもとにレコメンドしている

もちろん、事実であることが前提です。

こうした説明は、「企業が何を基準におすすめしているのか」を理解する材料になります。

ECのおすすめ欄は「似た価格帯」から試す

ECサイトでは、商品の関連性だけでなく価格帯もレコメンド設計に利用できます。

例えば8,000円のスニーカーを見ている人に、いきなり25,000円の商品を最上部へ出すより、まず近い価格帯の候補を提示します。

閲覧商品
8,000円

おすすめ候補
7,500円/8,900円/9,500円

上位商品への導線
「防水性能を重視するなら12,800円モデル」のように理由を添える

上位商品を見せないのではありません。

価格差の理由を理解できる導線へ変えます。

SaaS料金表では「おすすめ」の根拠を明記する

SaaSやWebサービスでは、3プランの中央や上位へ「おすすめ」「人気」と表示する料金表がよく使われます。

しかし、顧客条件を無視して同じプランを全員へおすすめすると説得力がありません。

表示 改善例
おすすめ 10〜30人のチームにおすすめ
人気No.1 直近3カ月の新規契約で最も選ばれたプラン
最もお得 ○機能以上使う企業では個別契約より月○円低い

「誰におすすめなのか」を入れるだけでも、企業都合の推薦から顧客条件に基づく推薦へ変わります。

比較記事では「編集部おすすめ」より選択条件を示す

オウンドメディアやアフィリエイト記事でも同じ考え方が使えます。

「おすすめランキング10選」として1位の商品だけを強く売るより、どんな人なら何を選ぶべきか整理します。

  • 価格重視:A
  • サポート重視:B
  • 機能数重視:C
  • 初心者:D
  • 大規模企業:E

これなら読者が自分の条件で選べます。

特定商品から成果報酬を受け取る記事なら、広告・PRであることも分かりやすく明示します。

短期的なクリック率だけでなく、比較記事そのものへの信頼を積み上げることが重要です。

営業担当者は「一番高い提案」から説明しない

レコメンド心理はWebサイトだけの話ではありません。

営業提案でも、最初から高額プランだけを強く勧めると同じ疑念が生じる可能性があります。

先に顧客条件を確認します。

1|条件を聞く
人数、予算、利用目的、必要機能を確認します。
2|安い案も提示する
最低限必要な構成を先に示します。
3|上位案との差を説明する
追加費用で何が変わるかを具体化します。
4|最終判断を顧客へ戻す
どの条件を重視するかで選べる状態にします。

高額提案が必要なら、その根拠を顧客自身が確認できる状態を作ります。

AI接客では「おすすめ理由」を表示する

ECやサービスサイトでは、AIチャットが顧客へ商品を推薦するケースも増えています。

ここでも「AIが選びました」だけでは十分ではありません。

例えば次のように推薦理由を見せます。

あなたにこのプランをおすすめする理由

  • 利用人数が15人
  • 複数部署の権限管理が必要
  • API連携を希望
  • 月額予算が1万円以内

どんな回答をもとに選んだのかが分かれば、価格だけで推薦された印象を弱められます。

また、条件を変えると別のプランも提案される設計なら、顧客自身が比較できます。

おすすめ表示をA/Bテストする

研究結果を自社へそのまま当てはめるのではなく、実際の顧客で確認しましょう。

テスト 比較する内容
A 「おすすめ」だけ表示
B 「○○な人におすすめ」と理由を表示
C 推薦なしで比較表のみ

確認する指標も購入率だけではありません。

  • 商品クリック率
  • カート追加率
  • 購入率
  • 平均注文単価
  • 返品率
  • 解約率
  • 問い合わせ内容

高価格プランの購入率だけが上がっても、その後すぐ解約されるなら良い推薦とは言えません。

おすすめ設計で確認したいチェックリスト

  • □ 一番高い商品へ自動的に「おすすめ」を付けていないか
  • □ 比較商品の中で推薦商品の価格位置を確認したか
  • □ なぜその商品を勧めるのか説明しているか
  • □ 安い選択肢で十分な顧客条件も示しているか
  • □ 「人気No.1」に根拠となるデータがあるか
  • □ 推薦と企業利益の関係を正しく説明できるか
  • □ AIレコメンドの判断条件が分かるか
  • □ 第三者評価と広告を混同していないか
  • □ 購入率だけでなく返品・解約も確認しているか

30日でレコメンドと料金表を見直す

大規模な推薦AIを入れ替えなくても、見せ方から改善できます。

1週目|現在の「おすすめ」を洗い出す
EC、料金表、営業資料、比較記事など、推薦表示がある場所を確認します。
2週目|価格位置と推薦理由を確認する
高価格の商品ばかり推していないか、誰に向くのか説明できるか整理します。
3週目|理由付き表示へ変更する
「おすすめ」から「○○を重視する人向け」など判断基準のある表示へ変えます。
4週目|購入・解約まで比較する
クリック、購入率、平均単価、返品・解約などを確認します。

よくある質問

一番高いプランへ「おすすめ」を付けるのはやめるべきですか?

一律にやめる必要はありません。本当に多くの顧客に適しているなら推薦できます。ただし、なぜその価格帯が必要なのかを説明できることが重要です。利用条件によって安いプランで十分な人がいるなら、その点も示しましょう。

真ん中のプランへ「おすすめ」を付ければ安全ですか?

必ずしもそうではありません。今回の研究は推薦商品の相対価格と企業の動機推測を扱ったもので、「中央価格なら必ず売れる」という研究ではありません。顧客条件との適合性を優先してください。

AIがおすすめすれば企業都合だと思われにくいですか?

研究では、アルゴリズムによる推薦でも高い相対価格の影響が確認されています。AIを使う場合も、判断に利用した条件や推薦理由を説明できる設計が重要です。

「人気No.1」と書けば高価格でも売りやすくなりますか?

研究では推薦が人気のシグナルだと理解される条件で、高価格推薦への疑念が弱まる結果が確認されています。しかし実際の販売数や調査データがないのに人気表示を作るべきではありません。根拠を確認できる状態で使用してください。

まとめ|おすすめは「企業が売りたいもの」ではなく「顧客が選びやすくなるもの」にする

企業の商品推薦は、顧客が大量の選択肢から商品を探す負担を減らせる便利な仕組みです。

一方、2026年のJournal of Consumer Researchの研究では、選択肢の中で相対的に高価格の商品を企業がおすすめすると、消費者が「利益を増やすための推薦ではないか」と推測し、推薦へ従いにくくなる傾向が確認されました。

この傾向はオンライン・オフライン、人間・アルゴリズムなど複数条件で確認されています。

さらに別の2026年研究では、ECで閲覧商品と価格差の大きい商品を推薦すると、推薦商品の購入確率が下がる結果も報告されました。

だからといって、高価格商品をおすすめしてはいけないわけではありません。

重要なのは推薦理由です。

「一番おすすめです」だけではなく、「この機能が必要な人にはこのプラン」「少人数なら安いプランで十分」と条件を示します。

第三者データや実際の利用実績を利用するなら、その根拠も明確にします。

AIレコメンドでは、顧客が入力した条件のうち何を使って推薦したのかを見せる方法もあります。

そして購入率だけでなく、返品、解約、継続、顧客満足まで確認します。

長期的に強いレコメンドは「一番利益が出る商品を売る仕組み」ではありません。顧客自身が「このおすすめなら自分のために選ばれている」と納得できる仕組みです。その信頼が積み重なるほど、次のおすすめも受け入れてもらいやすくなります。

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参考情報

  • Journal of Consumer Research「To Profit or to Assist? How the Interplay Between Product Recommendations and Relative Prices Impacts Consumers’ Inferences and Choice」(2026年7月10日)
    https://academic.oup.com/jcr/advance-article-abstract/doi/10.1093/jcr/ucag020/8732428
  • Production and Operations Management「Is It Beneficial to Recommend Differently Priced Products? Experimental Evidence From Online Recommender Systems」(2026年5月号)
    https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/10591478251392331
  • Journal of Consumer Research「The Persuasion Knowledge Model: How People Cope with Persuasion Attempts」
    https://academic.oup.com/jcr/article-abstract/21/1/1/1853712
  • Journal of Business Research「Product recommendation source, persuasive messages and media richness in social commerce」(2026年2月)
    https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0148296325006976
  • 消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」
    https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/stealth_marketing/

※商品推薦への反応は、価格差、商品カテゴリー、ブランド、顧客属性、推薦理由、購入目的などによって変化します。本記事で紹介した研究結果から「高価格商品はおすすめしてはいけない」「価格の近い商品なら必ず売れる」と断定することはできません。自社の購入・解約・返品などのデータを用いて検証してください。