ある時友人から夏で鰻が全然売れない、どうかして欲しいと源内は相談を受ける。するとこれを店先に貼れと言って一枚の紙切れを渡す、「この夏、土用の丑の日に鰻を食べ夏負けせずに励むよう」と。これがバカ受けし、鰻がドンドン売れ他の店でも真似をし大いに商売繁盛したという。土用に鰻を食べるという習慣は現代にも流れ、今で言うキャッチコピーの元祖ともいえます。

 

 

香川県さぬき市、平賀源内遺品館。エレキテルとほぼ同じ物が展示されている。

 

 

 

 

しかし、絶頂期は長くは続かず、自宅を訪ねた大工2人と飲み交わし泥酔状態になった源内。
トイレに立った時、懐に入れた大事な設計図がなくなっていることに激怒し、2人の大工に盗まれたと思い込んで問い詰め、激高した源内は2人を殺しました。でも、設計図は帯に挟まれ大事に守られていた。
殺人者となった源内は、投獄され翌年破傷風で獄中死したという。
しかし、この話には、時の権力者田沼意次(たぬまおきつぐ)が密かに牢獄から解放し、生涯人前には出ないこととの約束があったという説もあるが、そのことを確かめる術は今となってはない。

 

平賀源内の墓。さぬき市志度の自生院。

 

葬儀は親友の杉田玄白が執り行った。しかし、遺体のない葬儀だったといいます。

 

 平賀源内の碑銘(杉田玄白による文) 「嗟非常人、好非常事、行是非常、何死非常」
 (ああ、何と変わった人よ、好みも行いも常識を超えていた。どうして死に様まで非常だったのか)。と刻みました。

 

 

蛇足ですが、源内は男色で生涯所帯を持つことはなく、家督を妹夫婦に託したことも何となく理解できる所でもあります。

 

非業の死を遂げたが、その発明品とアイデアは現代にも生き、「土用の丑の日」に彼をチッョト想うこともあると感じました。

 

 

皆様お元気で。

 

では、また書きます。

 

画像はネットからの借用です。

 

 

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