しばらく抱きしめてると、モゾモゾするユノさん。
なに?
のぞき込むと…ユノさんが恥ずかしそうに顔を上げる。
そんな顔されたら…僕だって恥ずかしい…まわした腕を解くと、ユノさんがタオルでそこを…
見ちゃいけない気がして…反対を向く。
そういえば僕も…ティッシュを探して何枚か取り出す。
お互いに照れながら自分の身だしなみを整える…この時間がすごく、恥ずかしい…////。
先に終わったユノさんが、周りを片づけると…
「寝ます…か?」
僕に問いかける。
「もう、遅いし…寝ましょうか…」
この空気に耐えられない…先にタープから出ようとすると…
「あ、待って…」
引き寄せられて、優しいキス…
「一緒に寝よう…」
…甘く見つめられる。
一緒に…
隣にはドフンくんも寝てる…だから、いつも通り、特別なことはない。
でもいろんなことを考えてると、顔が緩んでく。
「…ん、なに?」
突然ニヤつき出した僕を不思議そうにのぞき込む。
「何でもないです…」
答えるけど、もうダメ…両手で顔を隠す。
「何、なに?…なに考えてたの?」
楽しそうに言われるけど…秘密。
僕の頭の中がセクシーなユノさんでいっぱいなのは内緒にしておく。
「ほら、もう遅いですよ!」
手を引っ張ってテントへ入る。
「ドフン…ぐっすりだなぁ」
ユノさんと並んで、ドフンくんの寝顔を見つめる。
小さいユノさん…口をモゴモゴ。
食べてる夢?寝る前はお腹いっぱいで苦しいって言ってたのに(笑)。
「チャンミン…」
ふいに呼ばれて、ユノさんの方を向く…だけど、チャンミンだって…恥ずかしくなってうつむく。
「…チャンミン」
もう一度呼ばれて、顔を上げたら…
「…かわいい」
愛おしそうに僕を抱きしめる。
「っ… !」
そのまま押し倒されて…またシャツに手が伸びる。
「待って…ユノさん…」
どうしよう…心の準備ができてないのに…ゆっくり上がってくるその手をおさえるけど…くちづけられて、心が揺れる。
「…パパ?」
ええ⁉︎
ふたりで声がした方向をガン見する。
「なにしてるの?」
僕を下にしてその上にユノさんがまたがったまま、固まる。
「あ…RXを奪いに来たら…抵抗して…」
ユノさん、さすが!心で親指を立てて、ドフンくんの反応をみる。
「せんせ…そういうときはね、ライダーキックだよ…」
え?キック??…足を伸ばしてユノさんを蹴ると…
「わぁ~!」
大げさに転がって、ユノさんがうずくまる。
「うん、いいね♡…つぎはがんばってね、じぶんでやるんだよ…」
ドフンくんに褒められた…ユノさんを見たら、ひっくり返ったまま、身体を震わせて笑ってる。
「せんせ…ねるよ…こ~こ♡」
シュラフに寝るドフンくんの隣をトントンされて、そこに転がると、ドフンくんが僕に抱きつく。
「おやすみ、ドフンくん」
かわいい寝顔にくちづけて…
「おやすみなさい…ユノさん」
寝袋に入ったユノさんに囁く。
「おやすみ…」
寝袋から腕が伸びる。
…その手を掴んで、一緒に微笑む。
長い夜だった…いろんなことがあって…ユノさんに見えないようにシュラフに潜り込んで盛大に照れる。
ドキドキして、寝れない…明日も早いのに…手をつないだまま目を閉じる。
つづく
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