お家で作った肉球のレジンオブジェ。ネックレスはプロのとんぼ玉の作品です。
確かに器用ではないし、もう少し丁寧に手を加えたらそれなりに見えるのに……、とも思うのですが、どうせヘタクソだし、と思っておざなりにしている面もなきにしもあらず。
「えびねは集中力もあるし、配色のセンスも良い。あ、配色って分かる?お家で色々作るときは上手く出来てるよ?」
「学校は時間が決まっているから、慌てちゃうの」
「あー、慌てちゃうのか……」
うーん、時間は決まっているし、時間配分が下手なんだな……、と分かったのですが、工作なんてアドバイスで上達するものでもなし。
さて、どうしようか、とりあえず様子見だなと放置していたのですが。
そんなある日。
「お母さん、学校で使うから、割り箸2膳ちょうだい」
と、登校直前に。
「もー、もっと早く言って欲しかったわ〜」
と、探して渡すも、
「あ、こう言うのじゃなくて、割るタイプのが欲しいんだけど」
うわ~、最近の割り箸は、もともと割れてて丸く削られてるタイプが多いんですけど!
ストックをひっくり返して、何とか2膳、渡しました。
そして数週間後。
「お母さん、この間割り箸使って作ったヤツ、壊れちゃったから作り直さないといけなくなった。運動会で使うの。明日までにまた2膳用意しておいて」
「前日に言えたのはえらい……。しかし家に割るタイプの割り箸はない」
「そこをなんとか」
「なんとか……」
近所のスーパーやコンビニの割り箸は割るタイプではなかったので、仕方がなく100均で買いました。
40膳も入っているヤツを……。
翌日、面倒だったので、40膳全て持たせたら、学校から帰ったえびねが、
と、ご機嫌でした。
これはきっと、『失敗しても、まだやり直せるだけの資材がある』という気持ちが、えびねに余裕を持たせたのではないかと思うのです。
そうです、えびねに足りないのは余裕。
「おー、上手く作れたんだ、運動会楽しみだな~」
「御神楽の振り付け難しくて、まだ覚えきれない」
「まだ1週間以上あるよ」
「多分覚えられる。私、運動神経良いから」
運動には自信のあるえびね。
余裕が見られますね。
「お家でも復習してるもんね。お母さん、超楽しみだな!」
「1番前で見てね!」
……当日、1番前を陣取るには、何時に学校に行けばいいのでしょう。えびねより先に学校に行かないといけないのでは……(ブルッ)。