「エクスペクト・パトローナム!!」
このセリフ(呪文)が分かる方、そこそこいらっしゃると思うのですが。
かの有名な、ハリー・ポッターに出てくる呪文であります。
ハリー・ポッターをご存知ない方に、スーパー簡単に説明すると、有名な魔法使いのお話です(スーパー簡単な説明なので……)!
さて、我が家の9歳の娘、えびね(仮名)は、幼少期はアンパンマン。未就学児の頃はプリキュアと、王道子供ウケアニメ遍歴を経て、旦那の(微妙な)影響でワンピース、ジョジョの奇妙な冒険、進撃の巨人好きに……。
そして、児童文学はおろか、漫画すら面倒臭がって読まない女子に成長してしまいました(あぁ……)。
アニメ、テレビ、ゲーム、スマホが大好き。
母はハリー・ポッターくらい読んだら良いのに……、と小1の頃、読み聞かせをしたのですが、
「面白くない」
と、バッサリ却下(なんせ寝る前に読むには長過ぎて……)。
YouTubeの影響で、流行りの曲はだいたい把握しているえびねですが、そんな彼女が珍しく、
「読みたい漫画がある」
と言ってきました。
もちろん、買って欲しいというおねだりです。
断りたい母。
「珍しいね、何ていう漫画?」
「『推しの子』と『MASHLE』」
「どっちも再生回数が桁違いの曲のヤツか!」
知らない方のために、『推しの子』はYOASOBIの『アイドル』と言う曲。
『MASHLE』はCREEPY NUTSの『Bling -bang -bang -born』と言う曲が主題歌で、両方とも凄く聴かれているのです。
えびねに頼まれて、『Bling-bang-bang-born』、1時間耐久を流したときは途中で気が狂うかと……。
「『MASHLE』はAmazonプライムで観られるみたいだから、アニメ観てから決めたら?」
「お母さんも一緒に観よう!」
母は3話くらいで耐えられなくなり離脱……。
このお話し、ハリー・ポッターのオマージュがそこかしこに散りばめられているのです!
主役のマッシュが行くことになる学校は、ハリーが通ったホグワーツ魔法学校そっくりだし、制服も先生も、皆が楽しむスポーツもほぼほぼ一致。
えぇえぇ、そこが楽しいと思う方もおられると思うのですが……。
私は無理!!
「お母さんは無理で〜す!ハリー・ポッターそっくりじゃん!お母さんはオリジナリティーを大事にしたい派なので!!!!」
「?なら1人で見るわ」
「ぜひそうして」
母が挫折したあと、えびねは1人でアニメを見続け、ある日ついに……!
「お母さん、マッシュが行ってる学校と似た魔法学校の映画観たい」
と言い出しました。
「オケオケ。でも1つ言わせてくれる?」
「え、なに。全部一気に観たりしないよ?」
「違います。ハリー・ポッターの学校に似てるのが、マッシュの行ってる学校ですから!」
「あ~、はいはい」
そんなわけで、えらい遠回りをして、ようやくハリー・ポッターに辿り着いたえびね。
「ハリー・ポッターは勇気があって凄いね〜。私ならどうするかな……」
うんうん。
色々想像して。
それが物語を味わう醍醐味だよ。
あ、アナタのところには、ホグワーツから入学許可証は届きませんから!!